中小企業はメガバンクから融資を受けない方がいい3つの理由

会社のHPに取引銀行〇〇銀行と書いてある銀行が、メガバンクだとカッコいいということもあるんでしょうけど。。。


Macはカッコいい


大手と取引したいという気持ちはわかるけど


「おれジェフ・ベゾスの確定申告を請け負っているんだよね。」

「Googleの税務顧問やってるんだ。」

といったように、だれもが知っている大手と取引があるというのは、それだけでじぶんも大きくなったような気持ちになり誇らしいですよね。

わたしだって、だれもが知っているような会社や有名人と取引をしていれば、誇らしい気持ちになります。

だからといっても、銀行融資に関してはだれもが知っているメガバンクではなく、地元の地方銀行や信用金庫のほうを選んだほうが得るものが多いです。


中小企業はメガバンクから融資を受けない方がいい3つの理由


それでは中小企業は、決して「メガバンクから融資を受けないほう」がいい理由を確認していきましょう。

金利は決して低いわけではない

一般的には融資金利というのは、地銀や信金よりもメガバンクのほうが低いものです。

地方銀行出身のわたしが、新規開拓をしている際にちょいちょい言われたことが、

「うちはメガバンクと取引しているから。」

といったことです。

わたしが居たような、「地銀なんかとは取引をしないよ。」

と上から目線でこのようなことを言われることは多々ありました。

そのような会社が

「年商が数百億円の規模で、融資金利もTIBOR+スプレッド。」

の取引で借りている場合には、

「やばい地銀じゃかなわないなぁ。」

としっぽを巻いて帰っていました。。。

しかし、年商が3、4億円ほどの会社も、意外にメガバンクと取引をしているということがあります。

そのような会社の社長も、

「うちはメガバンク。。。」

と言われる方もいますが、それはやめたほうがいいです。

たしかにメガバンクは年商が数百億円規模の会社には、「地銀が太刀打ちできないほど」の低金利で融資を行なっています。

とはいっても、年商数億円ほどの中小企業にそのような金利で融資をするということは稀なことです。

それこそ、ほとんどの場合において信用保証協会付きの融資になっています。

信用保証協会付きの融資だと、銀行によってそれほど融資金利は変わりません。

「それほど変わらないなら、日本を代表するメガバンクと取引したほうがいいじゃん。」

その気持ちはわかりますが、そのような考え方はやめましょう。

信用保証協会付き融資には、借りられる枠が限られています。

一般枠の無担保融資でも、8,000万円ほどです。

メガバンクが信用保証協会付きの融資枠を使い切っていると、地銀のような銀行は、

「もうその会社に融資を実行することは非常に難しいもの。」です。

そのような銀行取引をしている会社が、

「信用保証協会の枠が一杯だけど、なんとか融資をしてくれないか。」

と地銀にお願いに来ても、もう遅いのです。

本来であれば、どこかのタイミングでプロパー融資ができそうだった見込みがある会社でも、

「もう協会付きの枠が一杯なら、この会社に融資をしても仕方がないな。」

と手詰まりだと考えてしまいます。

会社が資金繰りで気をつけるべきことは、信用保証協会の枠は大切に使うということ。

地銀なら無担保のプロパー融資ができそうな案件でも、年商数億円ほどの規模ではメガバンクは信用保証協会付き融資になる可能性も高いです。

「うちは不動産担保が豊富にあるから、メガバンクと取引をする。」

その気持も分からなくはありませんが、担保があっても年商が30億円程度までは、メガバンクの取引先として大切に扱われることは少ないでしょう。

地方銀行や信用金庫は経営相談に乗ってくれるから

じぶんがメガバンクをメインバンクとして考えて融資を受けていても、メガバンクの銀行員が毎月訪問してくるというようなことは、稀なことです。

会社の経理に不安があったり、経営上の悩みがあるときなど、そんなときに銀行員は良き相談相手にもなってくれます(税理士もそのポジションにいると思いますが。。。)。

事業を営んでいる社長がすべきことは、取れる選択肢を増やすということです。

「たったひとつのこの道しかない。」

というよりは、

「色々なひとから意見を聞くなどしているから、道は幾通りもある。そのなかでこの道を選ぶ。」

というように、選択できるカードを増やしておくことが社長にとって大切な仕事です。

地銀や信用金庫の融資担当者というのは、

「概ね1ヶ月に1度は融資先を訪問する。」

という訪問件数のノルマが課されていることも多いのです。

その銀行員は訪問した際に、

「次の資金需要はいつ頃か、他行からのアプローチはあるのか。」

といった銀行員に都合のいいことだけではなく。

「いまの経営状況や経営の悩みがあったりしますか。」

といった相談に乗ってくれます(全員がそうとは限りませんが)。

銀行からお金を借りるだけではなく、経営の相談にも乗ってくれる。取引先なども紹介してくれる。

事業の悩みというのは付きないものですので、せっかくなら相談にも乗って貰える、地銀や信金と取引をしたほうがいいのです。

また、銀行員の担当エリアはそれほど広くはないので、その町の情報にも明るいということがあります。

定期的に接してくれる銀行の方が、経営が軌道に乗りやすいですよね。

強引に金融商品を売りつけられることがあるから

銀行との付き合いで注意をしなければならないことのひとつとして、「金融商品のセールスを受ける」ということです。

その金融商品が、定期預金や積立預金であればそれほど身構える必要はありません。

しかし、厄介なことが保険商品や投資信託といった金融商品の売り込みです。

まず大切なことは、保険や投資信託という金融商品は、

「じぶんのニーズに合っている。」

のであれば、悪い商品ではないということです。

とはいっても、銀行員がセールスする金融商品というのは、

「銀行にとって都合のいい商品。」

であってそれを買うひとにとっては、非常に割にあわない商品だということです。

「銀行員から勧められた金融商品で得をすることは、まずない。」

と考えて貰って問題ありません。

特に投資信託などは、全く同じ商品でも銀行から買うほうが、損をするという構造になっています。

銀行が売る金融商品というのは、手数料が高いもの(銀行にとって儲かるもの)です。

もし、銀行員に勧められた金融商品が気になるならば、インターネットでネット証券からその投資信託を買うほうが得なのです

そのような、得をする可能性が低い金融商品を、メガバンクの銀行員はゴリ押ししてくることがあります。

特に信用保証協会の枠が一杯になってしまっていて、

「もう他の銀行から融資を受けられる見込みがない状態。」

だとその金融商品をの購入を断れないということもあるでしょう。

無用な金融商品を押し付けられる可能性が高いのは、メガバンクの方になります。

つまらない売り込みを受けるくらいなら、それが少ない銀行と取引をしたほうが心も落ち着くことでしょう。

ちなみに、保険商品などを買ったからといって融資が受けやすくなるということは全くありません。

融資に関しては、あくまでも決算書の内容と今後の事業計画によります。


まとめ


大手と取引をしているということは、自尊心を満たしてくれるものかもしれません。

じぶんの会社が、年商数百億円にまで届いていないのであれば、メガバンクとの取引は預金取引などにして、融資や経営の相談は地方銀行や信用金庫にすべきです。

知名度こそお取りますが、地銀や信金の対応の丁寧さは、メガバンクにはないものです。

会社のHPに取引銀行にメガバンクの名前を使いたければ、預金取引だけでいいんです。


【おわりに】

じぶんが好きな芸能人とかスポーツ選手と取引してみたいな。。。

なんてね。


【一日一新】

たいめいけん オムレツパン

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