税理士なら、税理士になりたいなら、読んだほうがいい本3選

税理士なら、税理士になりたいなら読んでおいたほうがいい、本があります。



読書は、1番効率のいい学びの場


子供は勉強するのに、大人は勉強をしない。

少なくとも、それではいけないと考えています。

大人こそ勉強をし、次の世代により良い世の中を引き継いでいかなければなりません。

その勉強で、1番情報量が多く、効率的に学べるのが読書をするということ。

著者の本気にじっくりと向き合えるのが、読書の1番の効果です。

読書をしていたからこそ得られた体験や、考え方というものは、数知れません。

そんななか税理士なら、税理士になりたいなら、読んだほうがいい本を3つほど上げてみます。


不撓不屈/高杉 良著


国と闘った男! 権力の横暴と闘った一税理士の生き様を描く実名長編小説。

中小企業支援のため理不尽な国税当局と闘った一税理士を支えたのは「一円の取りすぎた税金もなく、一円の取り足らざる税金も無からしむべし」の信念だった。国を相手に一歩も譲らなかった男を描く実名長編!

この本は、税理士に関わるひとであれば、絶対に目を通したほうがいい本です。

本のジャンルとしては小説になりますが、著名な政治家など多くの方が実名で登場し、実際にあった事件を題材としています。

主人公は、TKC創業者の飯塚毅氏。

その当時は違法ではなかったという「別段賞与」の取り扱いを巡って、税務署や国税局との争いになったことが題材となっています。

飯塚氏は自らの主張を貫いたため、国税局等から想像を絶するほどの不当な扱いを受けたという事件。

この本を読むと、国家権力の強大さと信念を貫いていく辛さ。

その信念を貫いたことで、味方になってくれる方がいるといった多くのことを学べます。

また、昔の税理士制度などの学ぶことができます。

いまでいうところの税理士版、半沢直樹といったところ。

この作品は、映画化もされています。

わたしは、この本を読んだという税理士の方にはあまりお会いしたことはないのですが、税理士や税理士を志す方なら、まずは読んでおいたほうがいいと思います。

別段賞与の是非を別として、このようなことがあったということと、高杉氏の筆力にも引き込まれます。


餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?/林 總著


急逝した父親の遺言で、倒産寸前のアパレル会社「ハンナ」を継ぐことになった由紀。ところが、経営はずぶの素人。

そんななか、メインバンクの支店長は、今後いっさい追加融資には応じないことを通告するとともに、1年以内に借入金を返済することを要求してきた。

困り果てた由紀は、同じマンションに住む謎のコンサルト・安曇に助けを求める。安曇は「会社を立て直すためには、会計を学ぶことが必要だ」と言い、こうして月1回のレクチャーが始まった。

「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」「大トロはなぜ儲からないのか?」など、安曇の意表をつく質問に最初は戸惑っていた由紀も、次第に「経営に不可欠な会計知識」を身につけていく。

そして1年後、ついに運命の日がやってきた。果たして由紀は危機を脱し、ハンナを再建することができたのか……。


学校教育で会計を学ぶことがなかったため、貸借対照表や損益計算書と言われても、ほとんどの人は、その文字を見ただけで、その先を読むことを辞めてしまうことだと思います。

しかし、この本は小説のなかに会計エッセンスを散りばめていて、読み終わる頃には会計センスが正に身につく本です。

クライアントに何度も説明しても理解してもらえない。

それは、もしかしたらそのクライアントが悪いのではなく、じぶんの説明が悪いのではないかと気づかせてくれる内容の本です。

本のタイトルである、「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」に瞬時に答えられないのであれば、読むべき。

小説としても、質の高い作品です。


ひとり税理士の仕事術/井ノ上 陽一著


とかく税理士事務所や税理士法人というのは、何人の職員を抱え、顧問先を何件持っているのかが成功の要件とされています。

そのような中で、一人で税理士事務所をやっているというと、顧客がいなかったり、時代から遅れていたりなどのネガティブな印象があるのが、税理士業界の本流の考え方です。

しかし、井ノ上氏はあえてのひとりであることで、人を雇わず、影響力を拡大することができるという、ひとり税理士として提唱をしています。

この本には、あえての「ひとり税理士」であることのメリットや、ノウハウが余すところなく提唱されている、税理士業界の衝撃作です。

「売上の柱を複数も作る。」

「できることをメニュー化する。」

など、税理士業界にはないメソッドが数多く提唱されていることと、ご本人がそれをより高いレベルで実行されていることに驚かされます。

おそらく、井ノ上氏の考えに出会っていなければ、わたしも旧来型の税理士事務所経営を考えていたかもしれません。

ひとりであることが絶対ではだとは書いてありませんが、職員数、顧問顧客数を追うだけが、税理士業界の経営手法ではないことを学ぶことができます。

マーケティングの一番手戦略としても、非常に参考になる作品です。


【おわりに】

何か壁にあたったときには、じぶんの頭の中に答えが合ったとしてもそれを引き出すことは難しいものです。

そういったときに、読書をすると解決することってありますよね。


【一日一新】

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