「資金が必要になるギリギリのギリまで銀行融資を受けない。」という姿勢はやめていくべきでしょう。

必要になるギリギリまで銀行融資は受けない
銀行融資による資金調達に関しては、
「銀行員が提案してきたらすぐに融資を受ける。」といったひとと、
「資金が必要になるぎりぎりのタイミングまで融資を受けない。」といったひとがいるといえるかもしれません。
「どっちがいいんですかね。。。」といった質問を受けることも少なくないといえるからです。
そんな「どっちのタイミングがいいのか。」といえば、資金が必要になるギリギリのタイミングまで粘ってはいけないといえます。
必要になるギリギリまで銀行融資を受けないとするのは避けるべき
リスクが高いからこそ、必要になるギリギリまで銀行融資を受けないとするのは避けるべきなのです。
選択肢を減らしているから
事業を営んでいると、
「資金さえあればもっとやりようがあるのに。。。」と感じたりする場面もあったりするものでしょう。
たとえば、敏腕経営者のイーロン・マスクさんも、
「資金を豊富に調達できる。」といったことがあるから、テスラやスペースXなどの常識ではありえないような事業を成功させているといえるからです。
そして、資金がない会社の場合には、
「電気をこまめに消してくれ。」などと従業員に対してそれほど経費に与えるインパクトが大きくないことを指示したりしてしまうのです。
などというように、資金があることによって事業の選択肢を増やすことができ、資金がないと選択肢は狭まっていくといえるのでしょう。
その資金が「いずれは銀行に返さなければならないお金。」だったとしても、銀行融資を受けることで選択肢を増やす効果のあるものだといえます。
それこそ「この事業計画だと銀行にダメ出しされて資金調達できない。」という事業を始めようとする際にも、
前もって銀行融資を受けて資金に余裕がある場合には、銀行からの評価を気にせずに新規事業に取り組めたりするものです。
それが「資金が必要になるギリギリまで耐える。」としてしまうと、選択肢は狭まりせっかく見つけた誰もいない市場への参入時期が遅くなってしまうといえます。
すると「儲からない手垢のついた事業しかできない。」ともなってしまうのです。
担当者が代わるから
「銀行融資というのは決算書さえ評価してもらえれば、だいたい受けられるもの。」だとはいえるものです。
「この会社なら全額返済してくれるよね。」という信用の証が決算書の業績だといえるからです。
ただ、銀行融資というのはひとりの銀行員がメインの担当者となって進めていくものだといえます。
そんな銀行員は「腕もピンキリ、スケジュールのつまり具合もマチマチ。」だといえるものかもしれません。
だからか「前の担当者だったら受けられた融資が、担当が代わったことにより受けられなくなった。。。」ということも起こり得るのです。
「前任者がいきなり退職して引き継ぎがうまくいっていない。」
「前任者の腕が良すぎて、こんな難しい融資案件を取り扱えない。」
「前任者は相性が良かったみたいだけど、じぶんは社長と相性が悪いかも。」といったことはありえるといえます。
「ギリギリまで待って。。。」ということで担当が代わってしまい関係性をつくり直して行くなかで、融資姿勢が真逆になるということは起こり得るものです。
「担当者には変更がないけど、支店長が代わったことによって融資姿勢が変わる。」ということもありえるといえます。
などというように、担当の銀行員が代わることで「ギリギリまで待つべきではなかった。。。」という事態も起こるのが銀行融資対応だといえます。
評価される業績が変わるから
銀行員というのは、
じぶんが担当するすべての会社に対して「融資が取り扱いやすい黒字決算であってほしい。。。」と考えていたりするものです。
なぜなら、黒字決算であればあるほど「関係各所の誰にも文句を言われずに融資稟議書を回覧できるから。」だといえます。
そんな決算書は、時期によって確認する会計期間が変わるものだといえるのです。
「新しい決算書ができあがる前まではいままでの決算書で、新しい決算書ができあがったら新しい決算書を使って評価する」となるからです。
評価される決算書は、常に「直近で締まっている決算書。」なのです。
なので「ギリギリまで。。。」といっている間に、
銀行から評価の高かった黒字決算書を使えた時期を過ぎて、銀行から評価の低い赤字の決算書を使わざるを得ないタイミングになることもあり得るといえます。
「前期の決算書は良かったんだから、今期の決算書は無視してよ。」ということは通用しないのです。
「そんなことを言うなら、この決算書ができあがる前に融資申し込みに来てよ。。。」と銀行員は感じてしまうといえます。
だからこそ「ギリギリまで。。。」というのではなく、
銀行員が融資稟議書を書きやすい決算書を持っているなら「いますぐに」銀行融資を申し込んだほうがいいと考えたほうがいいのです。
まとめ
「返済が始まるのが嫌なんだよ。。。」といっても、そもそも融資が受けられない状態になっているということはあり得るものなので、ギリギリまで待つリスクも少なくないといえます。
【おわりに】
お客様と打ち合わせする際には、同業種の上場企業の財務内容を見せたりもしています。
わりと喜ばれたりするんです。
「御社との相違点と類似点は〜」みたいな話をしてみるのはありだといえるかなぁと。
【一日一新】
ガーデンエスケイプ