「社長をやってるんだけど実は決算書の見方がわからないんだよね。」
と感じているなら、ここを比較してみると決算書がわかるようになるかもしれません。
決算書は比較して確認するもの
「最新の決算書だけを確認して経営状態を分析する。」ということもあるものだとはいえます。
ただ、決算書は比較をするからこそ「いまの経営状態が確認できる。」といえるものです。
それこそ、銀行員が決算書を預かった際にも、過去の決算書を並べて比較しながら内容を確認しているといえます。
「売上や利益の推移、借入金の増減はどうなっているんだろう。」などというように。
なので、社長がじぶんの会社の決算書を確認する際にも、過去の決算書を並べて確認してみるのがいいといえるものです。
たとえば、税理士の方から決算報告を受ける際にも、
最新の決算書だけではなく過去の決算書と比べながら確認をしてみるのもいいかもしれません。
比較をすることで「金額や比率がどのように変化をしているのか。」ということが思い込みではなく数字として確認できるものです。
そして、同業他社との比較をしてみることでも、
業界内での自社の特徴を掴めるものでしょうし、方向性の再確認もできるものかもしれません。
さらには「決算時だけではなく毎月の業績確認の際にも過去との比較をする。」ということも意識をしたほうがいいといえます。
「社長だけど決算書がわからない。」と感じているならここを比較してみよう3選
「社長なんだけど決算書の見方がわからなくてさ。。。」ということがあるのは仕方がないことだといえます。
それこそ「決算書というのは1年に1回程度しか見る機会がない。」といえるものですから。
なので、決算書を確認する際には比較することで理解が深まるものです。
そんな決算書を比較する際には「この3つをまずは比較してみよう。」といったものを挙げていきます。
利益を比較する
「この事業がうまくいっているのかどうか。」
ということを表している指標のひとつが損益計算書の利益だといえるものです。
それこそ、銀行員が融資稟議書を書く際にも、
「今期の利益がどの程度出ているのか。」ということをベースとして返済可能性を探っていくものだといえます。
なので「赤字でも、うちの会社は回っているから問題ない。」などということを考えてはいけないのです。
「赤字」というのは、
「いずれは資金が枯渇していく。」ということを表しているものなので、細心の注意を払うべき状態だといえます。
とはいっても「利益ってどの利益のことよ。。。」と感じることもあるものでしょう。
たしかに、決算書を確認してみると次のような5つの利益があるものです。
- 売上総利益
- 営業利益
- 経常利益
- 税引前当期純利益
- (税引後)当期純利益
そして「この5つの利益はすべて比較したほうがいい。」ともいえますが、
まずは本業の損益を示す「営業利益。」を比較するということを行なっていきましょう。
営業利益というのは、
などというような状態を示すものです。
だからか、この営業利益が赤字であれば「もう事業をやめたほうがいい。。。」という状態になるともいえます。
損益計算書の利益を確認する際には「まず営業利益を比較してみる。」ということでいいのです。
それこそ「今期の決算書は利益でさぁ。」などと銀行員に伝えたとしても、
「雑収入(営業外利益)で黒字になっているだけで、営業利益は赤字じゃん。。。」など考えて赤字決算とみなしていることもあるもの。
なので、営業利益を始めとして「利益金額」を確認し、過去の決算書と比較をすることで経営状態を掴むといいといえます。
現預金を比較する
「会社は赤字だったとしても存続することがあるけど、黒字でも潰れることはある。」
などというように、世の中には利益が出ているのにも関わらず倒産してしまう「黒字倒産」ということが起きたりするといえます。
「なぜ、黒字なのに倒産してしまうのか。」といえば「会社からお金がなくなってしまったから。。。」です。
決算書上の利益というのは「発生主義」と言われるもので計算されることになるので、お金の動きとは完全に一致しないといえます。
たとえば、手形取引がある会社であれば「手形が決済されて現金化されるまで120日もかかるのか。。。」と感じることもあるものでしょう。
すると、売上代金が入金されるまでの120日間(締め日を考えればそれ以上)は、お金をじぶんで立て替えなければならないといえます。
なので「現預金がいくらあるのか。」といったことも過去の決算書と比較をして確認していくべきです。
「貸借対照表はなかなか理解がしづらくて。。。」といっても、現預金であれば理解するのはそれほど難しくないといえるでしょう。
そして、貸借対照表に記載されている「現預金」は決算日時点の残高になるので、
「すでにその残高ではない」ということを認識し、常に最新の現預金残高を確認したほうがいいともいえます。
また、中小企業の場合には、
社長個人名義の銀行口座で事業のためだけに使うとしている「いざというときのための銀行預金。」もあったりするものかもしれません。
そのような決算書には記載されない事業のための個人名義の銀行預金がある場合には、それも同様に比較をしていきましょう。
さらには「重要な経営情報のひとつ。」として、銀行員ともその情報を共有したほうがいいといえます。
銀行としても「簿外にこれだけの資産がある。」ということが確認できれば、支援姿勢が変わる場合もあるほどの重要な情報だといえますから。
短期借入金・長期借入金を比較する
「決算書が赤字の状態であれば、いずれ事業は行き詰まる。」
「現預金が足りなければ黒字でも倒産をしてしまう。」というようなことには、事業には起こり得るものだといえます。
そして、事業を営んでいると、
「もう少し資金に余裕があれば別の選択肢も取れるのに。。。」というような場面もあったりするものでしょう。
だからこそ、事業というのは「資金をどのように調達するのか。」ということに対して敏感でなければなりません。
その「資金調達」として中小企業に取って重要な調達手段が銀行融資だといえるものでしょう。
そんな銀行融資は「短期借入金や長期借入金。」として、決算書に記載されているのです。
なので「借入金がどのように推移しているのか。」といったことも過去の決算を確認しながら比較をすべきだといえます。
すると「おぉ、だいぶ借入金も減ってきているなぁ。。。」ということを感じたりもするかもしれません。
たしかに「返さなければならない借入金。」が減るのは喜ばしいことだといえます。
そして、借入金が減っているにも関わらず現預金が増えているのであれば、借入金をそのまま返済し続ければいいともいえます。
とはいっても「借入金残高が減っているけど現預金も減っている。」
ということが決算書を比較して確認できた場合には、銀行融資を受けるタイミングを検討していくべきでしょう。
「借入金はなるべく少ないほうがいいんじゃね。」というのは、一理あるとはいえます。
だた「事業の目的は借入金を減らすことではなく事業を継続させること。」だといえるものです。
そのためには、銀行融資を受けてでも資金繰りの安定化を図る必要があるといえます。
たとえば「うちの会社手形取引が多い。。。」というのであれば、その立替金として銀行融資を受けるべきです。
また、銀行というのは「完済されると取引終了となり、一旦担当が付かなくなる。忘れ去られる。。。」ということもあったりするといえます。
それによって、銀行融資が受けづらくなる場合もあるので「借入金は完済しないほうがいい。」ともいえるのです。
もし、決算書を比較して借入金の残高が目に見えて減っているようであれば、
「資金繰りのために銀行融資を受ける。」というサインが出たことが掴めたといえます。
まとめ
中小企業の社長であれば、
「資金繰りを安定化させるため。」というスタンスで決算書を比較すると事業が永続化されるのかもしれません。
【おわりに】
PS5のグランツーリスモ7を買ったのですが、ハンドルコントローラーも欲しくなってきました。
ただ、置けるスペースが事務所にはあるのですが家にはないのでどうしようかなぁと。。。
【一日一新】
ファミマ・ザ・カレーパン