銀行借入れを繰り上げ返済しても「節税にはならないし銀行評価も上がらない」という理由

「繰り上げ返済をすると節税になって銀行からの評価も上がる。」

などといったことはなく「節税にはならず銀行からの評価にも傷がつく。」といえます。


繰り上げ返済をされた際の銀行員の心の中はこんな感じかも。


借入金の気持ち悪さ


「立派な会社はみんな無借金経営だから、じぶんも無借金経営を目指さなきゃ。」

などといったことを事業を営んでいると感じる場面もあるかもしれません。

それこそ経営者の集まりに行くと「あそこの会社は無借金経営らしいよ。」と、無借金経営の会社が一目置かれる場合もあったりするものでしょう。

たしかに銀行借入れなどの「借入金」は、必要がなければわざわざ銀行から融資を受ける必要もないといえます。

とはいっても「サブプライムショック、リーマンショック、東日本大震災、新型コロナウイルス。。。」などというじぶんの手には負えないことから、

「取引先への未回収、社員の横領、手形の未回収。」などというようにじぶんで防げることを含めて、

何が起きるのかわからないのが事業経営だといえるのかもしれません。

なので、経営の緩衝材として「銀行から融資を受けてでも預金を多めに持つ。」ということも事業にとっては必要だといえるでしょう。



銀行借入れを繰上げ返済しても「節税にはならないし銀行評価も上がらない」という理由


それでは、銀行借入れを繰上げ返済しても「節税にはならないし銀行評価も上がらない」ということを書いていきます。

銀行借入れを繰り上げ返済しても節税にはならない

事業を営んでいる際に、

「銀行借入れを繰り上げ返済すると節税になるんでしょ。」などと考えることもあるものかもしれません。

たしかに「節税」というのは、支払う経費が多ければ多いほど利益(所得)が減るので節税になるといえます。

とはいっても、銀行借入れは「借りた際に収入にならない代わりに返している際にも経費にはならない。」という会計のルールになっています。

なので「銀行借入れを繰り上げ返済しても節税にはならない。」のです。

銀行借入れの返済というのはあくまでも負債の支払いになるので、

長期借入金 / 現預金

という会計のルールになり「お金が出ることで負債は減るけど、それで経費が増えることはない。」という取引になるものです。

このように銀行借入れの返済をしても、経費になりうる余地はないといえます。

「でも、銀行借入れをすると節税になるって聞いたよ。。。」ということもあるものでしょう。

その際に節税になるというのは「利息の支払い部分が経費になるので、節税になる。」ということに過ぎない話だといえます。

すると、繰り上げ返済をしてしまうと「銀行への支払利息もなくなるので節税どころか増税になる。」と考えることもできます。

「節税のために銀行借入れを繰り上げ返済する。」

などということを聞いた際には「会計のルールがわかっていないんだろうなぁ。。。」とやり過ごすようにしましょう。

銀行借入れを繰り上げ返済しても銀行からの評価は上がらない

「銀行借入れを返済していくことで銀行からの信用は増していく。」

などといった話も聞いたことがあるかもしれません。

なぜこのような話になるのかといえば、銀行というのは「どの銀行からも融資を受けていない会社を警戒する。」ものだからです。

それこそ、無借金経営で利益も毎期十分に計上している会社から融資の申込みを受けると、

「この業績でなぜいまさら銀行融資を受ける必要があるのか。。。」などと銀行員は警戒するものだといえます。

なので、銀行とは「たとえ少額」だったとしても折をみて融資取引をしていくべきなのです。

そして、その借入れの返済をしていくことで、

「あの会社は返済が進んで融資残高が減ってきているから、新規の融資提案を行なってみたらどうだ。」

というようなやり取りが銀行内部で行なわれていくといえます。

このような「銀行借入れの返済実績をつくることで銀行からの信用が生まれる。」といったことを拡大解釈してしまうのが、

「銀行借入れの一括繰り上げ返済。」だといえるのかもしれません。

銀行借入れを繰り上げ返済することで、

「貸借対照表はスッキリして総資本回転率などの財務指標が改善する。」ということは、たしかにあるものだといえます。

とはいっても、多くの中小企業に取っては「財務指標などという僅少なもの」よりも銀行からの信用の方が大切なことのはずです。

「銀行借入れの返済。」というのは、当初の契約通りに返済することによって銀行からの信用が増えていく取引だといえます。

そのような事情を理解せずに、

「繰り上げ返済すれば財務指標は改善されて、銀行からの評価が上がる。」と考えてしまうと銀行からの評価は下がってしまうものです。


いざというときに備えるのが資金繰り


「繰り上げ返済をすれば節税になって銀行からの評価は上がる。」

などといったことはないものです。

それでも「決算書の見栄えを良くするために銀行借入れを一括返済したほうがいい。」

などといったアドバイスを受けることもあったりするものでしょう。

ただ、繰り上げ返済というのは節税になるどころか支払利息が減り増税になり、さらには銀行員からの恨みを買うほど銀行評価は下るものだといえます。

そして「繰り上げ返済をしたことによって資金繰りが想定以上に悪化してしまった。」ということも起こり得るといえるかもしれません。

そのような状態で繰り上げ返済を行なった銀行に対して、

「融資をしてほしい。。。」などといっても、銀行からの前向きな対応をしてもらうのは難しいものです。

だからこそ事業とは「借入金」というちょっとした気持ち悪さよりも、

「資金繰り」といったお金が淀みなく流れていくことに重点をおくべきだといえます。


まとめ


繰り上げ返済を避けるのも資金繰りだと考えていきましょう。


【おわりに】

中国や韓国の自動車メーカーがEV車で日本に参入するというニュース。

中国や欧州などは新車販売に占めるEV車の割合は10%を超えていて、ノルウェーなどは65%も占めているみたいです(アメリカは3%)。

日本は1%程度なので、どこまで巻き返すのか飲み込まれるのかを注目していたりも。

まあ、わたしはEVよりも空飛ぶクルマを運転してみたいんですけどね。。。


【一日一新】

あること

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