銀行融資が受けられなくなった場合には親族などからお金を借りるのではなくリスケをすべき

親族からお金を借りるのではなく、融資条件の変更(いわゆるリスケ)をすべきです。


たまプラーザ駅前広場。


銀行融資を受けられない事態が起こることもある


事業を営んでいく中で銀行借入が増え、

「信用保証協会の枠は一杯になってしまった。」

「そして提供できる担保もなく、プロパー融資を受けることも厳しい状態になった。」というような事態になることもあるものでしょう。

なぜなら、銀行融資というのは無制限に受けられるものではなく、

「信用保証協会には明確な枠がある」ものですし「プロパー融資にも上限金額というものが存在する」といえるものだからです。

このような銀行融資の枠が一杯の状態では、

たとえ銀行員とコミュニケーションを活発に取っていたとしても、新規の融資を受けることが難しいステージだといえるかもしれません。

すると「銀行融資を受けられないから親戚からお金を借りるしかないかなぁ。」などと考える場合もあったりするものでしょう。



親族からお金を借りて、その返済を行なうことは想像以上に難易度が高い


「銀行から融資が受けられないから銀行以外の資金調達のルートを探そう。」

ということを選択しなければならない場面もあるものかもしれません。

そして「親族や知人からお金を借りてなんとか急場を凌ごう。」と考えて、実際に親族などからお金を借りるということもあったりするものでしょう。

たしかに、どれだけ準備をしていても「銀行融資が受けられない事態は起きてしまうもの」だといえます。

とはいっても「親族などからお金を借りる。」という事態はなるべく避けるべきです。

事業にかかるお金というのは、生活にかかるお金とは「使う金額は桁違い」だといえます。

「生活費で月に何百万円も使ってしまう。」ということは、かなり稀なことですよね。

だからか、親族とすれば「この数百万円を貸すことで、きっと事業は好転するものだ。」と考えてお金を貸すことになるといえます。

ただ、事業におけるお金というのは「簡単に何百万円も使ってしまうもの。」だというような場合も少なくないものです。

すると親族としては「なけなしのお金」を出したにも関わらず、

事業を営んでいる社長としては「前回の金額では全然足りなかったから、また借りに行こう。」などというギャップが生まれてしまうものだといえます。

事業を始める当初に親族からお金を借りて、

「いずれ銀行融資が受けられるステージになったら親族へのお金を返済する。」ということは悪い選択だとはいえないものかもしれません。

しかし、ある程度の期間事業を営んでいく中で銀行融資の枠が一杯になった状態では、親戚から借りたお金を返すのはかなり難しいものだといえるでしょう。

事業を営んでいる身としては「この危機を乗り越えればやがては業績が回復していく。」と考えることもあるものかもしれません。

そして「業績が計画通りに回復していく。」ということも、少なくはないといえるかもしれません。

とはいっても、親族にお金を借りなければならない状態になってしまったのであれば、親族に相談をしに行く前にまずは銀行に融資の条件変更の相談をすべきだといえます。


銀行に条件変更(リスケ)を申し込もう


資金繰りに窮した状態でまずやるべきことといえば、

「親族や知人にお金を借りに頼みに行く。」ということではなく「銀行に融資の条件変更の申し込みに行く。」ということだといえます。

銀行員が融資業務を行なっているなかで一番困るものといえば、

「返済の延滞をしているにも関わらず全く連絡が取れない事業者。」だったりします。

それとともに「決算書に個人からの借入れがある。」ということも銀行員としては警戒をするものだといえます。

その個人からの借入れについて銀行員は、

「もしかしたら、反社会的勢力の人間からの借入れなのかもしれない。」というようなことを警戒するものです。

そのような事情があるので、銀行員から、

「うちで融資をするにあたって先に〇〇さんからの借入れを返済して貰えませんか。」などと言われたことがある方もいるものでしょう。

このようなことを含めて、資金繰りに窮してしまった場合に取る選択肢の最優先は、銀行に返済条件の変更の打診をすることだといえます。

条件変更として、仮に毎月100万円の返済をしているものを1年間返済をストップしてもらえるとすれば、1,200万円もの融資を受けたのと同じ効果があるものなのです。

「銀行に融資の条件変更の打診に行くなんてもう終わりだ。。。」などと考えることもあるかもしれません。

たしかに「条件変更をすると新規の融資をあらゆる銀行から受けづらくなる。」ということもあるものです。

とはいっても、資金流出を防ぐことが大切な状態では条件変更を躊躇ってはいけないといえます。

そして銀行というのは、条件変更の申出を受けた場合にはかなりの確率でその申し出を受けるということになるものです。

条件変更の打診をすると、いままでよりも銀行員から厳しい指示を受けることも増えるでしょう。

また、事業再生のための経営改善計画書などの作成も求められるといえます。

「経営改善計画をつくってから銀行に行くべきか。」

「それともすぐに銀行員に伝えるべきか。」といえば時間に限りがあるのであれば、

簡単な経営改善計画でもいいのでそれを持参し、早めに銀行員に相談に行った方がいいといえます。

返済の延滞をしてから条件変更の申し込みをされるよりは、先に事情を説明してもらうことで銀行員も機動的に動けるものなのです。

なので、融資枠が一杯の状態で資金繰りに窮したのであれば、

親族にお金を借りるのではなく、銀行に行き条件変更の申し出を最重要事項として行なっていきましょう。

もし、銀行に対して条件変更した後に事業の再生が難しかったとしても、親族からお金を借りる前であれば、

「親族がなけなしのお金を失う。」という事態は避けられるものだといえます。

銀行融資というのは「一定程度で条件変更が起きてしまう。」といったことや、

「一定程度の貸し倒れ(もしくは代位弁済)が起きてしまう。」ということを銀行員は日常的に経験しているものです。

資金繰りに窮してしまった場合には、親族に頼るのではなく銀行員に相談することで傷口を浅くしていくということも資金繰りの基本だといえるものですから。 


まとめ


「親族からお金を借りる。」というのは共倒れにもなってしまうので、資金繰りの相談は銀行員に対して行なっていきましょう。


【おわりに】

銀行員のときには、延滞されたことに対する仕事よりも条件変更の仕事のほうが好きでした。

延滞されると毎日連絡を取ることになりますし、逆ギレしてくる方もいたので。。。


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