ひとり事業者はムリに事務所を借りなくていいと考える理由

わたしは、ひとり税理士として事務所を借りて事業をおこなっています。

そんななか、ひとりだけど事務所を借りているということについて、最近感じることを書いてみます。


山口翔税理士事務所。


税理士事務所を開業しているからといって事務所を借りることは必須ではない


税理士業をおこなっているからといって、事務所を必ず借りるべきかというと、わたしはそうは思いません。

たしかに、自宅以外に事務所を借りることで以下のようなメリットを感じています。

  • 仕事とプライベートを切り分けられる。
  • 人を呼ぶことをためらわずにすむ。
  • オンラインミーティングなども気を使わずにできる。

このように事務所を借りていることによって、

「いわゆるプライベートと仕事の境目をわけることができ、集中はしやすい。」

といったメリットがあります。

また、事務所に行くため通勤をすることになるので、朝に一旦外へ出るということでなんとなく社会とつながっているという感覚は、悪くはない効果があると感じています。

では、事務所を借りたことによって、何か顧問売上などの直接的な成果につながったのかといえば、そのようなことはありません。

たとえば、初めてお会いするようなひとには、

「事務所を借りているなんてすごいですね。」

といったことを言われることはあります。

だからといって、事務所を借りていたことを要因として、わたしと一緒に仕事をしようということがあったのかというと、ないといえるでしょう。

なので、わたしのようなひとり事業者が、

「必要がないのに世間体を気にして、ムリをしてわざわざ事務所を借りる。」

ということをしても、それによって売上が増えるというような効果はないといえるでしょう。



ひとり事業者が事務所を借りていて感じるデメリット


わたしには、「ずっと同じ場所で仕事をするのはしんどく感じる。」といった欠点があります。

だからなのか、最近は打ち合わせなどの予定がない日に、「1日中事務所にいるのか」というと、決してそんなことはないということになってきました。

たとえば、打ち合わせの予定などがない日は、朝は事務所で仕事をして、お昼ごろからランチを食べ、その後はカフェに行って仕事をする。

そして、その後は事務所に戻ることもありますし、自宅に帰って仕事をしているということもあります。

事務所を借りた初めのころは、「じぶんの城」といった感覚が強かったので、カフェに行くなどといったこともほとんどなく、打ち合わせがない日は、

「事務所に1日中籠もっている。」

ということが多くありました。

じぶんが選んで借りた事務所にいるということに対して、テンションが非常に高かったので事務所に籠もっていても苦痛に感じることはなかったのだとおもいます。

しかし、いまは税理士こそ色々な景色に触れながら仕事をしたほうが、あたまが柔らかくなっていいのでは、と感じています。

1日中事務所内にいると、「いつも同じ景色で、発想が変わらない、湧いてこない。」

ということがあります。

また、仕事の形態も書類を使わざるを得ないときには事務所にいなければなりませんが、書類を使わない仕事なら、

「色んな場所で世の中の流れを感じたほうが、やる気がでてくる。」ということもあるのです。

税理士業にしても、ほかの仕事にしても「いつでもどこでも仕事はできる」という状態にしたほうが、気持ちよく仕事ができるのではないかと感じることが多くなってきました。

だからこそ、基本的にはいつでもどこでも仕事ができる体制を整えるようにすることは大切かなと(だからといって、いつでも仕事はしませんが)。

このように、いつでもどこでも仕事ができるという業種は、わりと多くあるのではないでしょうか。

どこでも仕事ができて、いろんな景色を観たいのであれば、

「わざわざお金を払って事務所を借りるということは、デメリットがあるなぁ。」

と感じることが多いです。

どこでも仕事ができるのなら、結局は帰る場所である自宅事務所でいいのではとおもいます。


まとめ


「経営の鉄則のひとつは、ムダな固定費をかけないということ。」です。

わたしのいまの現状では、自宅で仕事を本格的にするのは難しいので、事務所は必須なものになります。

とはいっても、ひとり税理士やひとり事業者は、わざわざ事務所を借りていることで、

「売上に貢献するのか。」というと、そのようなことはあまりないとおもいます。

わたしは、マンションタイプのところで事務所を構えていますが、

「マンションタイプじゃなくて、事務所タイプの賃貸じゃないとダメなんじゃね。」

とおもう方もいるかもしれません。

しかし、事務所タイプの物件といっても汚い雑居ビルであれば、

「こんな汚いところに。。。」

と思われるでしょうし、たとえ六本木ヒルズに事務所を構えていても、

「相当、顧問料などの報酬をぼっていやがるな。」

と思われるだけなのではないかなと。

ひとり事業者であれば、事務所を借りるか借りないかは、その時々のライフステージに応じて変えていくということがありなのではないかとおもいます。

少なくとも、ひとりで事業を行っていれば、事務所をどこに移そうが、事務所をやめようが誰かに気を使うという必要もないでしょう。

わたしのように、いつでもどこでも仕事ができるような業種は、場所を固定させると世界が縮こまった感覚がして、息苦しいということがあります。

事務所に使う経費を「他の投資にあてる」ということもありだとおもいます。


【おわりに】

時間に追われているときほど、見える景色を変えたいとおもったりします。

いまは事務所をやめる予定はありませんが、事務所を借りるかどうか迷っている方に向けておもうところを書いてみました。


【一日一新】

オニオン食パン

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