銀行員が折に触れて訪問してくるけど、
「何の会話をしていいのかわからない。」ということもあるかもしれません。
そんなときには、よもやま話でもいいんです。
銀行員はわりと寂しい思いをしている
わたしが銀行員だったときには、
「コミュニケーションを密に取ってくれる経営者の方と、そうではない経営者の方の落差って激しいよなぁ。」
といったことを感じていました。
そしてどちらかというと、経営者の方で銀行員とコミュニケーションを密に取ろうとしてくれる人は、少ないものです。
銀行員というのは多くの場合、経営者の方の息子くらいの年齢だったりするので、
「もっとコミュニケーションを取りたいんだけど、うまくいかないなぁ。難しいなぁ。」と考えています。
そんな銀行員に対しては、経営者の方も「なんだか敷居が高いんだよね。」と感じているのでしょうが、そんな必要はありません。
コミュニケーションを密に取ってくれる経営者の方が少数派なので、コミュニケーションを取ってくれる経営者の方と話せるのは嬉しいことでした。
銀行員も人間なので、コミュニケーションを密に取ってくれる経営者には、「情が移る」のでもっと支援していきたいと考えるもの。
反対に、あまりコミュニケーションを取ってくれない経営者の方は、たとえ決算書の内容が良くても「なんだかなぁ。」と寂しい思いをするものでした。
銀行員とはこんな話をすればいい3選
「銀行員とコミュニケーションを密にって言われても。」
と思うかもしれませんが、こんな話でいいんですよといったものを挙げてみます。
業績の報告と今後の資金需要
銀行員とコミュニケーションを取ることがうまい経営者の方の特徴は、
「とにかく積極的に業績の報告や今後の資金需要を話してくれる。」
ものでした。
銀行員というのは、決算書を貰うタイミング以外には、あまりタイムリーに融資先の業績を把握できていないということがあります。
なので、試算表や資金繰り表を使って、「いま」の数字を報告してくれるという経営者の方というのは、ありがたい存在です。
また、資金繰り表などを見せながら銀行員とコミュニケーションを取ることで、
「社長。再来月辺りに資金が足りなくなりそうだから融資はいかがですか。」
などと、銀行員の方から融資の提案を行なってくれます。
銀行員というのは、タイムリーに業績や資金需要の動向を把握したいのに、それらの数字を手に入れるのは意外に難しいものです。
だからこそ、積極的に業績の報告をして、銀行員とコミュニケーションを取っていくことで親密な関係になることができます。
他行の動き
銀行融資の現場では、日々他の銀行との融資獲得競争が行われています。
なので、逐一他行の動向を気にしているというのが銀行員の特徴といえます。
たとえば、他行が金利の引き下げの提案を行ってきた場合には、
「やばいシェアを奪われる。」
という感覚になるので、何かしらの手を打つということを行わなければなりません。
また、久々に連絡があり訪問してみたら、他行に融資が取られそうだということがあると、
「上司に報告がしにくいので、支店に戻りたくない。」
といった気持ちになったりします。
このようなことがあるので、他行の動向を銀行員に随時報告してみるというのも、いいコミュニケーションの取り方です。
担当の銀行員に、
「〇〇銀行からこう提案されたんだけど、お宅のところとずっと付きあいたいとおもってるから、同じ条件にならない?」
などといったコミュニケーションの取り方をしてみることで、じぶんの融資の条件を良くしていくということもできます。
じぶんの家族関係や個人資産の話
銀行員が気になっていて、あまり聞けないことのひとつが
「経営者の方の個人情報。」です。
たとえば、
「家族は何人いるのか。配偶者の方は外で働いているのか、それとも会社を手伝っているのか。」
などといったことは、気になるもの。
どうしても、こういった個人情報を聞き出そうとすると、
「会社の経営と関係なくない?」
と機嫌が悪くなるという経営者の方が、少なからずいるのは残念なことでした。
しかし、このような情報も銀行員としては価値があるものになり、たとえば家族の方の年齢によっては、
「教育ローンの需要があるのではないか。」
「お子様が成人したらなら、自動車ローンの需要があるのでないか。」
と融資の可能性を考えたりします。
さらに、「社長個人にはもうそれほど担保余力はないけど、奥様が実は資産家だった。」
というような場合もあるものです。
銀行融資の際には、法人の決算書が「真っ赤っ赤」でも、個人資産が潤沢にあることで、融資の審査が通るということもありえます。
だからこそ、銀行員に積極的に個人情報を伝えていくということは必要なことです。
まとめ
会社の業績に関わらず、銀行員とのコミュニケーションの取り方がうまい経営者とそうではない経営者というものは、存在するものです。
コミュニケーションの取り方がうまい経営者だと、
「決算書の内容はそんなに良くはないんだけど、あの社長のために今回の稟議はなんとか頑張ろう。」
と銀行員も考えます。
だからこそ銀行員とは、「何を話して良いのかわからない。」と考えるのはもったいないです。
銀行員が知りたいことって、実はそんなに深いことでもありませんから。
【おわりに】
銀行員時代は、あまりコミュニケーションがうまく取れない会社ばかり訪問しているとしんどいので、
「コミュニケーション取れる会社→取れない会社→取れる会社。」
といったように、ローテーションを組んだりしていました。。。
【一日一新】
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