銀行員は「事業性評価はできない」と考えて銀行融資対応すべき

「事業性を評価した融資を。」と金融庁が号令をかけても、銀行員にとってそれは簡単ではないという話を書いていきます。


かっこいいけど、どう評価していいのか。


じぶんの目利き力を発揮して融資先を支援したいと銀行員は考えている


「銀行は担保に頼らず、各銀行員の目利き力を発揮して中小企業の支援をすべきだ。」と金融庁に言われればその通りなのでしょう。

それこそ、多くの銀行員は「今月の融資実行ノルマを達成したい。」といった考え以上に、

「中小企業を支援して少しでも世の中に貢献をしたい。」と考えているものだといえます。

なので「事業性を評価して担保に頼らない資金繰り支援を。」といった言葉や、

「経営者保証が起業への妨げになっているから、経営者を連帯保証人に取るな。」

というような金融庁の号令に対して、反発したくなるということはないといえるかもしれません。

とはいっても「経営者保証を外し、事業性を評価した無担保融資を実行する。」

ということは、銀行員にとってはそれほど簡単なことではないといえるでしょう。



銀行員は「事業性評価はできない」と考えて銀行融資対応すべき


「銀行員は事業性評価はできないと考えて銀行融資対応すべき。」という理由を挙げてみます。

決算書だけでは未来はおろか、現在の本当の業績もわからないから

「銀行員は何百社もの決算書を分析してるんだから、事業性を評価には慣れているでしょ。」

「むしろ、決算書を読めない銀行員なんてダメな銀行員じゃん。」などといったことを銀行員に対して感じることもあるかもしれません。

たしかに、銀行員というのは時期によって、

「最近のじぶんは専ら財務分析マシーンだぜ。。。」と言いたくなるほど、日々繰り返しあらゆる会社の決算書分析をしていることがあるものです。

また、決算書を分析しやすいツールも銀行には揃っているといえます。

とはいっても「中小企業の決算書として表れた数字を心の底から信じる。」ということは難しいものだと銀行員は感じているのです。

「この会社の売掛金と売上の推移を見ていると粉飾決算の形跡が。。。」

「社長の役員報酬が過多で赤字決算になっている感覚があるけど、この社長はどの程度個人資産を積み上げているかわからない。。。」

「特別損失を計上しているけど、絶対に販管費だよね。。。」

などというように、大企業の決算書とは異なり中小企業には「ルール通りではない。」と感じられる決算書が少なくないといえます。

なので「銀行員は決算書を読むことに慣れているから。」といっても、

「そもそもその決算書の精度が怪しいから、決算書だけでは現状すら把握できず事業性評価を行えっこない。」というのが銀行員の感情だといえるのです。

事業計画書を確認しても未来を読み解けないから

「銀行に事業性評価をしてもらうために事業計画書を毎期銀行に提出しましょう。」

「中期経営計画を策定していないなんて経営者ではない。」などということも社長業を行なっていると言われたりもするでしょう。

たしかに「事業計画」を立てて事業を行なっていくことの効果はあるといえるかもしれません。

業績の確認をする際にも「予実管理」などのように、

「設定した目標との乖離はどの程度あるか。」といったことを、毎月確認することで先手を打ちやすくなるものでしょう。

とはいっても、銀行員というのは、

「以前、事業計画書を貰ったけど、その事業計画通りの決算書とはなっていない。。。」という経験も少なくないものだといえます。

ましてや中小企業の事業計画となると「想定外の市況の変化。」によって、

「事業計画どころではない部分に注力をしなければならなくなった。」ということも起こり得るものでしょう。

なので「5年後や10年後の担当先の会社の状態を評価しろ。」と言われても銀行員としては不確定要素が多すぎて難しいのです。

それこそ、銀行員よりもさらに中小企業に深く入り込める「顧問税理士」という立場であったとしても、

「顧問先の5年後を予見して事業性を評価しろ。」などと言われても「そんな自信はないなぁ。。。」と考えてしまうものだといえます。

さらには「銀行員は情報をあまり渡したくない相手だけど、顧問税理士には全部見せている。」という間柄だったとしても、

「顧問先の会社を事業性評価して無担保・無保証で融資ができるか。」といえば、難しいと感じてしまうものです。

「事業計画通りに事業が進んだら苦労しない。。。」ということを事業を営んでいると感じたりもするものですよね。

当事者である社長であっても、その様に感じるのが「事業を営む。」ということだといえるので、

第三者の銀行や銀行員にとっては「事業性評価を。。。」というのは、さらに難易度が高くなるということは理解しておいたほうがいいといえます。


だからこそ、銀行員の判断材料を増やすために定期的に業績の報告をする必要がある


「どれだけ優秀な銀行員であっても、その担当先の未来を見通すこととなる事業性を評価するのはかなり難しい。」といったことや、

「決算書の業績だけで融資判断を行なうと数字を取り繕ったペーパーカンパニーに騙される。」といったことを銀行というのは文化として持っているものだといえます。

「じゃあ、どうやったら銀行にもっと事業性を評価してもらえるのか。」といえば、

「銀行員は味方。」だと考えて、適宜業績の報告や事業の相談を怠るべきではないといえるでしょう。

「決算報告を行なってくれる社長は少数派で、定期的に業績報告をしてくれる社長はさらに少数派。」だということを銀行員は感じているものだといえます。

なので「定期的な業績の報告。」というものは社長の本業と考えて銀行融資対応をすべきなのです。

また、銀行員が「直近の試算表を貰えますか。」といった際に、試算表を渡すだけでは足りないといえます。

「試算表を。。。」というのは単なるキャッチフレーズで、銀行員のホンネとしては、

「試算表だけではなく、業績の予測表も欲しいし、3期比較のグラフや事業計画との達成度合いが確認できる資料も欲しい。」と考えているのです。

そして「じぶんなりに業績を把握しやすい資料。」といったものは、事業を行なっていると作成していたりするものでしょう。

そのような資料ほど銀行員は欲しているのです。

たとえば「売上の受注表。」を日々作成しているのであれば、銀行員としてもそのような資料は欲しいと考えているといえます。

だからこそ「自社のことを理解しやすくなる資料。」といったものも、銀行員との打ち合わせのなかで渡していくべきなのです。

それでも、融資先の5年後を銀行員が予測することは難しいものかもしれませんが、

「わかりやすい資料が貰えて、業績や動向を胸襟を開いて話してくれる社長。」であれば、その会社の将来にかけたいと考える銀行員も現れるものかもしれません。


まとめ


銀行融資においては「銀行員は事業性評価をするのは難しいと考えている。」と認識した対応をする必要があるといえます。


【おわりに】

「ビッグ・ロンドンダービー」でチェルシーを圧倒するアーセナルをひさしぶりに観ました。

今シーズンは「ホントにグーナー(アーセナルファンの呼称)で良かった。」と感じています。


【一日一新】

いも太とまめ次郎

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