「事業計画通りにはいかない。」と考えて税金を支払い銀行融資が受けられる決算書をつくるべき

「事業計画通り進むから今期は赤字にしていい。」といったことは考えないほうがいいものです。


トンネルの先はなかなか見えない。


節税もときには必要


決算が近くなってくると、

「そんなに税金を支払いたくないから節税しよう。」とも考えたりするものかもしれません。

たしかに、事業においてはタックスプランニングとしての節税が必要な場面もあるものでしょう。

「予想外に利益が出ているから来期に必要となる投資を今期中に行う。」というのは、ひとつの手段としてありだといえるものです。

先に投資をすることで態勢を整えられるでしょうし、その支払った経費によって今期の法人税や消費税などの税金の支払いが低くなるといえるから。

なので「税金の見込額をきっかけにして投資を先行する。」というのは、事業における賢い選択のひとつだともいえるかもしれません。



事業計画を立ててもその通りにはなりにくい


「税金の支払い見込額を考慮して利益を抑えた決算書をつくる。」というのは、状況に応じて行っていくのはありだといえます。

「来期は銀行から融資を受ける予定もないから節税に走ろう。」というのも悪い手だとはいえないものです。

とはいっても、計画通りにいかないのも事業だといえるでしょう。

「右腕だと考えていた従業員が退職した。」

「メインの取引先に信用不安が生じて取引が細った。」

「思わぬビジネスチャンスが訪れて予定外の設備投資が必要になった。」というのは、どれだけ精密な事業計画書をつくっていても起こり得るものです。

むしろ、予定外を楽しめるのも事業の醍醐味だといえるかもしれません。

そのような際には「やっぱり銀行融資が必要になってきた。」というように、資金調達の必要性も出てくるでしょう。

ただ、銀行が融資を実行するかどうかを判断する最大の決め手は決算書。

そして、その決算書は次の決算書が完成するまでは、

「最も信用できる最新の情報。」ということで1年間に渡って銀行員の判断材料になっていくのです。

そして「節税を狙ったからこの決算書はあえて黒字額が少ない状態にしている。」といっても、銀行員はその社長の言葉を信用できないのです。

「嘘つけ。。。事業が厳しいだけでしょ。」といったように。


会社の決算書は1年間も効力を持つ


だからこそ「何があっても銀行からの資金調達は必要ない。」

というような銀行融資を受けることがない事業でなければ、節税に走りすぎてしまうのは進んで資金繰りを不安にしているといえるのです。

それこそ、事業というのはどんな規模になっても先を見通すのは簡単ではないといえるものかもしれません。

ましてや、中小企業ともなれば資金調達の最大の取引相手は銀行だといえるものですし、銀行以外から資金調達をするのはやめたほうがいいといえるでしょう。

なので「銀行融資を受けることも考慮して。。。」といったようなスタンスで決算を迎えるべきだといえます。

銀行員というのは、融資案件を進めていく際には「不安で不安で仕方がない。」と感じているものなのです。

「信用保証協会付き融資だから痛みはそれほどないでしょ。。。」と思われるかもしれませんが、

協会付き融資だったとしても、じぶんが担当している間に貸し倒れてしまうと人事評価に悪影響があるといえます。

それが無担保のプロパー融資であれば、会心の一撃をくらってしまうのも銀行員の人事評価制度だといえるものです。

その会心の一撃を受けないためにも、

「銀行融資を滞りなく返済できるであろう黒字。」というものを銀行員は決算書に求めているといえます。

だからこそ「銀行員が確認する決算書は次の決算書ができあがるまで1年間に渡って重視され続ける。」と考えた税金対策を行う必要があるといえるのです。

「ほら、節税する前まではすんごい黒字だったでしょ。」と過去の試算表を見せられても、銀行員からすると何の説得力もない情報になるのです。

「そこを操作できるのは知っている。」と。。。


まとめ


決算書の黒字額をベースにする債務償還年数((借入金残高−預金残高)÷(税引後利益+減価償却費))は銀行員が融資案件を進めていく際に重視する指標だといえます。

そんな決算書で1年間も評価され続けるので、銀行員を説得するために節税だけに意識を向けすぎないほうがいいものです。


【おわりに】

ライドシェアは全然ありだと思っているという。

先払いできる料金の透明性とレビューでどんな運転手かも先にわかる透明性もあって、乗る前に運転手を選べるのは流しのタクシーに乗るよりもいいんじゃないかなぁと。

なんて、タクシーにはもう何年も乗っていないのですが。。。


【一日一新】

丸亀製麺のごぼう(資さんうどんを意識して)

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