インボイス制度を楽しめないならフリーランスには向いていないかもしれない

「インボイス制度が。。。」ということを、必要以上に敵視する必要はないかもしれないというお話を。。。


スライム(敵)が現れた。


消費税の経理はたしかに手間


歴代の内閣がいくつか倒れた後に「日本初の大型間接税。」などとも言われて導入された消費税。

たしかに、税理士業を行なっていると、

「法人税はそれほどでもないけど消費税は1,000万円超えるのね。。。」といった場面にはわりと遭遇するといえます。

そんなときには「何度も何度もうざいくらい。。。」消費税の支払予定額を決算日が来る前から伝えて、お客さまの預金額も気にかけるようにしているといえるかもしれません。

また、消費税の経理には落とし穴も少なくないもの。

たとえば、課税売上割合が95%未満の場合には、

「やっべ、これは非課税売上対応の課税仕入れだった。。。」などと仕入税額控除の闇に引っ掛かりそうにもなるといえます。

他にも「これは軽減税率の8%で、こっちはまだ旧8%の取引で。。。」といったことは、お客様とのやり取りでも少なくない会話になりますし、わたし自身も注意をしているものです。

だからか「軽減税率は手間だなぁ。」ということや、

「インボイス制度もきっと手間だよなぁ。」などと感じながら税理士業を行なっているといえます。



インボイス制度もきっと面倒


「インボイス制度が始まったら、お金を受け取る際には必ずインボイス番号を表示して、お金を支払う際にはインボイス番号を必ず確認したほうがいいかもです。」

といったことをお客様へ挨拶代わりに言っていたりもするかもしれません。

また「取引先がインボイス制度に登録しないって言ってるんだけど。。。」といった相談も少なくないといえます。

その際には「替えが効く取引先なら取引先を変更しちゃったほうがいいかもです。」などといったやり取りをしているかもしれません。

だからか「手間だよなぁ。」とインボイス制度に対して感じたりもするものです。

ただ、インボイス制度は歴代の内閣が妥協に妥協を重ねた消費税法にパッチを当てているものなので、嫌悪感といったものは持っていないといえます。

そんなインボイス制度が手間なのは、簡易課税制度が使えない規模の事業者だといえるものです。

簡易課税制度の適用が受けられない年商(5,000万円超)だから、

「仕入税額控除の計算を正しく行うためにインボイスがあるかどうかの確認に手間を要する。」といえます。

「ここの取引先はインボイスの番号があるかどうか。」

といったことを、システムやときには目視して確認しなければならないのは時間も必要になるといえるでしょう。

とはいっても、簡易課税制度の適用が受けられる事業者であれば、

「じぶんが発行する請求書やレシートにインボイスの番号を入れておくだけ。」なので、取引先のインボイスを確認する必要もないといえるものです。

そして、いままで免税事業者で2割特例が使える方も、

「じぶんのインボイスを入れておく。」ということだけに注意をしておけば「さしたる手間もない。」ものだといえます。


経理を毎日やるのが解決策


「消費税の申告書の作成に手間がかかるからインボイス制度には反対。」などということには、一定の理解を示したくなるものです。

「インボイス制度に2割特例とかあるせいで、本則課税がどんどん複雑になって手間だわぁ。」と。。。

とはいっても、2割特例や簡易課税制度の適用を受けられる事業者の方であればそれほど手間もかからないものでしょう。

「消費税の申告書をつくったことがないんだから手間がめっちゃ増えるじゃん。。。」

などと言われても、普段からExcelや会計ソフトで経理を行なっていればそれほど手間はかからないといえます。

たしかに、いままでそれほど熱を入れて経理を行なっていない方には、インボイス制度の影響で消費税ためにも時間を使うので自己研鑽の時間は削られるのかもしれません。

ただ、2割特例や簡易課税制度が適用されるひとは「売上を集計していけば消費税の申告書はできちゃう。」ので、それは言いすぎかなぁと。

それこそ、Excelで売上を集計しているだけでもe-Taxにその金額を入力すると消費税の申告はできてしまうものです。

ましてや「経理をやっている時間がなくて。。。」というのは、そもそもがフリーランス向きではないといえるかもしれません。

フリーランスの良さは「縛られない。」という部分にもあるものですが、最低限やるべきことには縛られて行なっていくべきだといえます。

「経理なんてやりたくない。」

「ましてや毎日なんて。。。」

「会計ソフトもExcelも使いたくない。。。」

などというのであればインボイス制度を敵とみなすのではなくズボラなじぶんを敵とみなして、まずは経理を毎日行なってみましょう。

経理を毎日の習慣とすれば、1日あたりは数分で終わってしまうものですし、スッキリした気持ちで自己研鑽にも取り組めるはず。

なので「インボイス制度がホントに手間。。。」だとフリーランスの状態で感じているのであれば、これをきっかけにじぶんで経理に目覚めてみるのもいいでしょう。


まとめ


「経理もインボイスも楽勝じゃん。」とするとフリーランスの状態がもっと楽しめるかもです。


【おわりに】

今日は、法人税の申告でひさびさに一部郵送をした1日でした。

使っている税務ソフトだけの問題なのかわかりませんが、圧縮記帳の別表が電子申告に対応していなかったみたいで。。。

ただ、申告する前にエラーが出てくれるのでいま使っている税務ソフトは安定感があるのかなぁと。


【一日一新】

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