決算日を迎える前にも銀行員と決算の方向性について打ち合わせをしてみるのもありです。
あれほど試算表を自慢していたのに。。。
「ほら見てよ!今期の試算表。」
「利益が多くて税金が大変そうだよ。。。」
などと決算日が近づいている試算表を銀行員に見せて、嬉しそうな顔をする事業者の方もいたりするものでしょう。
「ホント税金って高いよなぁ。」などというセリフとともに。
そのような試算表を見せられると銀行員としても、
「この内容で決算書がつくられれば、融資はいくらでも出せますよ。」といった感想とともに嬉しくなったりするものです。
「あの会社には〇〇月に融資を実行できそうだ。」と融資実行のスケジュールが組めるといえるので。
そんな「モリモリの黒字試算表」を決算日の直前まで見せてもらっていたにも関わらず、
「えっ。決算書が赤字になっている。」などというような肩透かしを受けるのも銀行員の日常だったりするかもしれません。
決算日前に銀行員と打ち合わせをした方がいい理由
意気揚々と銀行員に試算表を見せて、
その銀行員の期待値を上げていたにも関わらず、赤字の決算書をつくってしまい銀行融資対応に苦慮することもあったりするものでしょう。
だからこそ、決算日を迎える前に銀行員に対して決算の方向性を打ち合わせしてみるべきなのです。
決算書は黒字の方がいいから
決算日を迎えて税金の支払い期限が近づくほど、
「ホント、法人税や消費税の負担って重いよなぁ。。。」と考えたくなる気持ちは理解できるといえます。
それこそ、税理士にも「決算でなるべく税金を支払わせないようにする。」といったことを腕の見せどころだと考えている方もいるものですから。
そして「税金の支払い。」については、事業を営んでいるのであれば気にかけておくべきだといえます。
たとえば、決算日が近づいている試算表の段階で大幅な黒字が見込まれているのであれば、
「来期以降に必要になる予定の投資を前倒しする。」のもありだといえるかもしれません。
とはいっても、決算書を赤字にしてしまうと法人税の支払いはほぼゼロになりますが、
「銀行から受けられる融資もほぼゼロ。」といったことにもなってしまうものです。
なので、節税を意識するとしても決算日前に銀行員と打ち合わせをして、
「今期の決算ではどの程度の黒字額を求めているのか。。。」といったことを率直に聞いてみるのもありだといえます。
銀行員も法人税などの税負担については理解があるものだといえますが、
「節税に走りすぎて赤字決算になってしまった。」というのは銀行融資の現場ではそれほど通用しない理由だといえるものです。
だからこそ「試算表は黒字だったのに銀行融資対応を考えずに決算書を赤字にしてしまった。。。」ということがないように、
法人税などの税金の支払額と求められる黒字額についてのバランスを銀行員に決算日前に相談するのもありだといえます。
決算書で印象が悪い科目について率直なアドバイスをもらえるから
銀行員というのは、
「この会社のここの数字がもっと違ったものであれば融資が実行できるのになぁ。」といったことを考えていたりもするものです。
「決算日前に相談してくれたら対処できたのに。」といった思いとともに。。。
なので、決算日を迎える前に銀行員に対して、
「うちの決算書で何か気になる科目とかはあったりする?。」と意見を求めてみましょう。
すると「社長への貸付となっている役員貸付金を減らして欲しい。。。」といったことや、
「ノンバンクから受けている融資は決算日前に完済をしておいたほうがいい。」などといったアドバイスを伝えてくれたりもするものです。
決算書というのは「作成が完了したらおしまい。」というものではなく、
「これから一年間、会社の社会的な評価として使う最も重要な資料。」だといえるものです。
そして、確定した決算書は「修正申告をしても変えられない。」という性格を持っているのです。
だからこそ、取り返しがつかないことにならないように、
「どっか気になるところはある?。」と銀行員に尋ねて決算日を迎える前に手を打っておくべきだといえます。
銀行のタイミングについて話せるから
銀行融資においては「事業性評価が求められている。」
「伴走型支援が求められている。」といっても、中小企業において審査のポイントとなる重要な情報は決算書だといえるものです。
その決算書が大きなポイントになり「融資が実行できるかどうか。」といったことが決まってくるといえます。
なので、決算日を迎える前に、
「来期の〇〇月頃に資金調達を考えているんだけど、このまま決算日を迎えるとどうなるのか。」といったことを聞いてもいいものです。
そして「この試算表のままでは融資が難しい。」となれば、改善ポイント見つけることもできるでしょうし、
「このまま変な節税をしなければ、もう少し希望額よりも多く融資ができるかもしれない。」といったアドバイスを受けることもできたりするかもしれません。
「事業が評価できず、伴走支援ができない銀行や銀行員は時代の要請に答えられていない。」
などと感じていたとしても、そのようなことは銀行員にとってそれほど簡単なものではないといえます。
「事業性を評価してほしいなら、まずは売上をもっと増やしてよ。。。」などと銀行員も感じてしまうものだといえるかもしれません。
だからこそ、決算日を迎える前に資金需要について銀行員と打ち合わせを行ない、
希望金額への反応や融資を受けるスケジュールにおいて実現可能性を探っていくのもありだといえます。
まとめ
決算日を迎える前にも銀行員と決算に関する打ち合わせをしていきましょう。
【おわりに】
今日は、ひさびさにラクスルで紙の名刺をつくり直しました。
新しい名刺を持って地元の信用金庫へ法人口座をつくりに行こうかなぁと。
【一日一新】
七志 角煮らーめん