銀行員に尋ねられた際にこの数字を把握しているか3選

「銀行員に尋ねられてもこの数字は答えられる。」といったものをつくっていきましょう。


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流動比率や自己資本比率も大切だけど


「事業を営んでいるからといっても財務指標のようなものはわからない。。。」

といったようなことを感じる事業者の方もいるものかもしれません。

それこそ「銀行員から財務指標を聞かれるのが怖いのであまり銀行員に会わないようにしている。」という事業者の方もいるものなのかもしれません。

とはいっても「社長、御社の流動比率は何%ですか。。。」といったことや、

「社長、御社のインタレスト・カバレッジ・レシオは何倍ですか。。。」などということを銀行員が事業者の方に尋ねることはないといえます。

むしろ銀行員からこのようなことを尋ねられたら、

「そんなの銀行のシステムで簡単に把握できるんでしょ。。。」と冗談交じりに切り替えしても問題はないものです。

それでも、銀行員から尋ねられた際には、

「この数字は答えられるようにしておきたい。」というものもあったりするといえます。



銀行員に尋ねられた際にこの数字を把握しているか3選


それでは銀行員に尋ねられた際に「この数字は答えられるようにしておきたい。」といったものを3つほど挙げていきます。

現預金残高

「社長、前月末の預金残高はいくらくらいですか。。。」などと銀行員が尋ねることはあったりするものでしょう。

このような質問を銀行員がする意図としては「新規の運転資金の需要はないか。」といったことや、

「決算時と比べて預金残高がどのように推移しているのか。」ということを確認したい意図があるといえます。

(「何か金融商品を売り込めないか。。。」という場合もあったりするかもしれませんが。)

このような質問を受けた際に、

「現預金残高がいくらかを答えられない。。。」といったことは避けていくべきでしょう。

「事業を続けるための生命線はお金だ。」ということは、事業を営んでいると身に沁みて感じるものかもしれません。

そうにも関わらず、

「月商は毎月確認しているけど現預金残高はいまいち把握できていない。」というのは、経営者としてやってはいけないことだといえます。

なので「前月末の現預金残高はいくらあり今月末はいくらになる予定か。」といったことを常に確認しておきましょう。

また「運転資金として現預金残高がいくら必要な事業形態なのか。」といったことも把握しておくべきです。

事業の構造上、手形取引が多ければその分運転資金も多くなりますし、現金取引がメインであれば運転資金は少なくても済むものです。

「じぶんの事業としては現預金残高がこのくらいの金額は必要だ。」

といったことを常に意識することで銀行員からの評価も変わってくるものだといえます。

売上債権(売掛金や受取手形など)

「社長、いまの売上債権はいくらくらいですか。。。」といったような銀行員からの質問にも答えられるようにしておくべきです。

売上債権の金額によって、売上の増減などを銀行員は把握し運転資金の需要を探っているともいえます。

なので「前月末やいまの売上債権がいくらかはわからない。。。」といった事態は避けるようにしていきましょう。

運転資金というのは、簡単に表すと次のような計算式になるので、

運転資金 = 売上債権 + 棚卸資産 – 仕入債務

売上債権がどの程度滞留しているかによって、取らなければならない資金繰りの手段というのは変わってくるものです。

また、売上債権の金額を確認しながら未回収の売掛金などがあった場合にはすぐに対応をするべきだといえます。

事業を営んでいると取引先との関係から、

「売掛金の入金が少しくらい遅れてもうるさいことは言わない方がいいかなぁ。」という感じることもあるかもしれません。

ただ、事業の根幹ともいえる資金繰りを考えた際には「未回収先に甘い顔をしていてはいけない。」といえるものです。

だからこそ「売上債権の金額に無頓着ではいけない。」といったことを意識しておくべきだといえます。

さらには、在庫の金額も同じように毎月確認しておくべきでしょう。

減価償却費

「今期の決算書は黒字だから。」と銀行員に対して自信満々で伝えることもあったりするものでしょう。

ただ、その決算書において、

「あるべき減価償却費が計上されていないことで見せかけの黒字になっている。。。」などということがあると、銀行員としてもがっかりもしてしまうといえます。

「減価償却費が計上されてないただの見せかけの黒字じゃん。。。」などというように。

たしかに、減価償却費というものは「法人税上は任意計上。」だともいえるものです。

そのようなこともあるので「銀行格付けを上げるため。。。」と減価償却費を計上しないことを、財務コンサルタントなどから提案を受ける場合もあるものかもしれません。

それでも、本来は計上する必要がある減価償却費を「あえて計上しない。」というのは避けていくべきでしょう。

銀行員が決算書を分析する際に重視する、

債務償還年数(借入金の残高÷(税引き後当期純利益+減価償却費)では、税引き後当期純利益金額に減価償却費を足し戻しているとはいえます。

だからか「減価償却費を計上してもしなくても結果は同じじゃん。」などと考える方もいるものなのかもしれません。

とはいっても、減価償却費を計上していない決算書を銀行員が見てしまうと、

「財務分析の手間が増えるよなぁ。。。」などと銀行のシステムで減価償却費を計算し直しながら、さらなる粉飾決算の兆候を探ってしまうものです。

そして、減価償却費というものは「決算時に一括で計上すればいい。」というものではないといえます。

決算日まで減価償却費を計上しないまま毎月の数字を確認していたとしても、正しい業績確認はできないことになります。

「期中はずっと黒字決算になると考えていたのに減価償却費を計上したら赤字じゃないか。。。」などといっても手遅れなのです。

なので、減価償却費という経費は月割にして毎月計上すべきだといえます。

さらには、銀行借入の毎月元金返済額と毎月減価償却費の金額も比較していくべきでしょう。

銀行借入の元金返済は「支出しているのに経費に計上されないもの。」になりますし、

「減価償却費は支出していないのに経費になるもの(支出したときに経費になっていないから)。」になるので、この2つの金額のバランスも確認していくべきなのです。

もし、

銀行借入の毎月元金返済額 > 毎月の減価償却費

となっている場合には、設備資金融資の受け方に失敗しているともいえますし、運転資金を手形貸付などの短期借入金に切り替えていく必要があるといえます。

だからこそ、減価償却費は毎月把握しながら資金繰りとのバランスを確認するために重要な数字となるのです。


まとめ


イケてる財務指標よりも「基本となる金額。」を毎月確認することに意識を向けていきましょう。


【おわりに】

「お客さまと食事に行ったりするの。」と聞かれれば、わたしは結構行くほうかなぁと。

ランチに誘って頂ける方が少なくなかったりしますし、誘われるのは嬉しいです。


【一日一新】

水切りネット

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