「特許があっても銀行融資が受けられるわけではない。」からこうする3選

「この特許が取得できたから銀行から資金調達できる。」というわけでもないのが、銀行融資取引だといえます。


たまプラーザ駅のバスターミナル。


決算書が読めても事業性を見通すことに慣れていないのが銀行員


「目利き力を発揮して融資先を掘り起こせ。」

というような号令を世間一般をはじめとして、各方面から受けているのが銀行員だといえるかもしれません。

なので、銀行員自身も「どうすれば目利き力を発揮できるのか。」ということを課題のひとつとしているものです。

「銀行員は決算書を読めるんだから、目利き力を発揮した事業性評価なんて朝飯前なんじゃないの。。。」

と感じるかもしれませんが「決算書というのは既に起こったことが書いてあるだけ。」だともいえます。

すると「銀行員はすでに起きたことを理解する能力はある。」といえますが、

「まだ決算書にも載っていない未来のことを見通す能力は、それほどあるわけではない。」といえるのです。

このような事業性を評価する目利き力を身につけることに慣れていないので銀行融資というのは、

「今回の融資の保全(担保)は何か。。。」ということを重視して融資案件を進めていくともいえます。 



「特許があっても銀行融資が受けられるわけではない。」からこうする3選


事業性を評価する目利き力を身に着けているとはいえない銀行員に、

目利き力発揮させなければ「たとえ特許を取得しても、銀行融資を受けることは難しい。」といえます。

なので「特許があっても銀行融資が受けられるわけではない。」といえるので、ここを意識しようというものを3つほど挙げていきます。

販路を示す

「これは世紀の発明だから必ず売れる。」ということを特許取得した際には考えるかもしれません。

たしかに、特許という独占の権利を手に入れることで、

「その製品が売れた場合には莫大な利益を独占できる。」という効果があるものだといえます。

とはいっても、特許を取得しただけであれば、

「その特許がどのように売上に貢献するのか銀行員には理解できない。」ということもあるものです。

なので、特許を取得しただけでは銀行融資を受けるのは難しいといえます。

「取得した特許がどう売上に貢献するのか。」といったことや、

「取得した特許製品の販売先の確保が既にできているのか。」

ということを示さなければ、

銀行員とすると「特許を取得したからといっても、だから何。。。」と感じてしまうこともあるものです。

「特許技術を活かした製品製造のための資金調達を行いたい。」

ということだけではなく「特許製品の販路はここにある。」と示すことを意識すべきだといえます。

具体的には「売買契約書。」のようなものも融資申込みの際には提出すべきだといえるでしょう。

少なくとも「目利き力を発揮できない銀行員」としては、事業の成長に繋がるといった根拠が必要だといえます。

「モノはいいのに世の中には受け入れられなかった。。。」ということは、少なくないものです。

だからこそ「特許を取得した。」ということだけではなく、

「販路を示して銀行員とイメージを共有する。」ということが銀行融資対応には求められているといえます。

既存の事業との相乗効果を示す

「この特許は革命品。。。」

というような説明を受けることは銀行員にとって少なくないものだといえます。

「うちの会社はこの特許があるから、売上の機会がこれからさらに拡大していく。」

というような説明を受けても、既存の事業とあまりにもかけ離れた内容の特許であれば、

「この社長は特許という名前に踊らされて、本気で事業を営んでいないんじゃないか。」などと銀行員は考えてしまうものです。

なので「特許」といっても、既存の事業とかけ離れたものであれば、

「この特許を契機に事業が強化される。」ということを銀行員は考えにくいといえます。

もし、特許を取得するのであれば「その特許が本業を補完する内容。」であるかどうかが銀行融資にはポイントとなるといえるでしょう。

既存事業を補完する内容での特許であれば、

「これで販売機会が増加する。」と銀行員も考えて融資を実行する可能性も高くなるものです。

「この会社が今回の特許を取得したのは、既存事業と相乗効果があり事業拡大に繋がるため。」

といった内容の融資稟議書を銀行員に書かせることを意識しましょう。

決算書の内容を良くする

銀行が融資を実行する際に、

「未来の可能性だけに賭けて融資を実行する。」ということは、ほとんどないものです。

銀行融資の判断というのは、

「過去の実績に基づいて、そこから見通せる妥当な未来に賭けて融資を行うもの」だといえます。

では「銀行員は妥当な未来をどのように判断するのか。」

といえば「現在までの決算書で判断する。」といえるでしょう。

「これは革新的な特許で。。。」という説明を受けても、

「赤字決算や自己資本が低すぎるか債務超過の決算書。」の場合には、

「この社長だと、たとえ革新的な特許だったとしても、きっとその事業はうまくいかないよなぁ。」ということを銀行員は考えるものです。

なので、銀行員に目利き力を発揮させて未来に賭けてもらいたいのであれば、

既存の事業を黒字化させて、銀行融資が受けやすい状態の決算書をつくっておくべきだといえます。

「銀行は傘を貸してくれない。。。」

といっても、傘を返せなさそうな会社には銀行も融資が難しいものです。

だからこそ、革新的な特許を発明しそうなのであれば「いまの事業にも手を抜かない。」という経営姿勢が求められるといえます。


まとめ


銀行員は「特許」というフレーズには、それほど踊らされないものなので冷静に対応しましょう。


【おわりに】

税理士業務で4/15までに提出しなければならない関与先名簿。

「税務署の総務課に提出すればいいんですよ。」ということを所属の支部と税務署に電話をしたら教えてくれました。。。

本日、Webゆうびんで提出しておきました。


【一日一新】

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