日本政策金融公庫や銀行などから、創業融資を受けることを考えている方もいるでしょう。
そんなときに必要な創業計画書を書くにあたって、気をつけておきたいポイントについて書いていきます。
事業へのやる気と返済可能性を確認されるのが創業計画書
「創業計画書をじぶんで書こうと思うけど、どう書けばいいんだろう。」
ということもありますよね。
日本政策金融公庫の創業計画書については、記入例もあるので、
「ある程度はその記入例を参考にして書く。」ということで、それほど問題はないといえます。
とはいっても「最低限ここは気をつけたほうがいいよ。」ということもあるものです。
そのポイントについて、書いていきます。
文章を書く箇所の文字はすべて埋める
創業計画書をつくる際に大切なことは「すべての行を埋める。」ということです。
日本政策金融公庫が提供している創業計画書でいうと、1から3までの部分は、
「創業に至った経緯やこれから始める事業の強み、弱みを書く箇所。」になります。
この箇所に関しては「すべての行を埋める。」という気持ちで書きましょう。
たとえば、創業の動機に関して、
「サラリーマンが嫌だったから、一発当てるために事業を始める。」
などといったような、曖昧で短い言葉しか書かないということだと、希望金額の融資を受けるのは難しくなります。
事業というのは「なぜあなたがいま、それを始めるのか。」は、誰にもわからないものです。
それにも関わらず、「スカスカ」な創業の動機やセールスポイントだったりすると、
銀行の担当者は「その事業の成功可能性を疑う。」ことになります。
このようなことがあるので、「事業の熱意を伝える。」ために、すべての行を埋めるべきなのです。
また、行を埋めるということも大切ですが、
「読みやすさ。」も求められているので「端的に箇条書きに近いかたちで書く。」という必要もあります。
さらに、書くポイントとしては、
「いままで行なってきたことと、これから創業して行なう事業を繋げる。」ということを意識して書くことです。
下にあるのは、日本政策金融公庫が例示している美容室の開業での記入例となります。
このような内容だと、空白も目立ちますし、淡白な印象を受けることもあります。
なので、略歴の欄では業務の中身をより詳しく書き、創業の動機に繋げるようにすべきだといえます。
また、販売ターゲットの面にしても「弱い」といえるかもしれません。
いまの日本は、ほとんどの市場に空きがないともいえます。
そのような市場では「じぶんの事業は、このようなお客様にターゲットを絞っている。」という主張も必要だといえます。
「お客様になってくれるなら、だれでも構わない。」というような書き方は、控えるべきでしょう。
数字は正確に根拠を示して書く
創業計画書というのは、「まず文字でじぶんの想いと創業に至った経緯を伝える。」ことが大切です。
そして、創業計画書の成否を決める根幹となる部分は「数字」になります。
銀行融資というのは「つまるところ数字にどれだけ説得力があるか。」ということが、キーポイントになるといえます。
なので、どれだけじぶんの想いがうまく書けていても、
「数字の根拠が曖昧。」だと、希望した金額の融資を受けることは難しくなってしまいます。
日本政策金融公庫が提供している創業計画書の根幹となる部分は、7から8にあたる数字の部分となります。
7の必要な資金と調達方法の箇所では、
「何にいくらかかり、その資金はどこから調達をしてくるのか。」
ということを示す必要があります。
そのなかでも、まず大切な箇所は自己資金額となります。
日本政策金融公庫の創業融資においては、自己資金額の9倍までの融資を受けられるとなっていますが、その自己資金額はここに書くことになります。
また、必要な資金に関しても、なるべく具体的に記入する必要があります。
「店舗開業資金1,000万円。」
という書き方では、やはりやる気がないと思われてしまいます。
上に挙げた記入例のように、ひとつひとつ具体的に書いていきましょう。
8の事業の見通しは事業の予測損益計算書という位置づけになり、銀行への返済原資を示す箇所となります。
この箇所に関しても、数字の根拠に関して詳細に書くべきです。
売上であれば「単価×客数」という基本的な計算式で、その根拠を示していきましょう。
さらに、軌道に乗る見込みがあるのはいつ頃なのかということと、そのときの損益も記入する必要があります。
上の記入例では軌道に乗ったあとの売上の根拠が、2回転→3回転となっています。
これだと、曖昧な部分が多いので顧客回転数が増えるのであれば、「なぜ回転数が増えるのか」も根拠として示したほうがいいといえます。
「より多くの融資を受けたい。」
ということで、予測の損益を「盛る」こともあるかもしれませんが、そのようなことはやめましょう。
日本政策金融公庫の創業融資の担当者というのは、創業者という人を数多く見てきているものです。
その経験値に基づき、「軌道に乗る時期や、そのときの数字。」というのは、ある程度見通せていることになります。
そんなプロに向かって大風呂敷を広げるよりは、実現可能性の高い数字を示したほうが信用も深まることになるといえますから。
ここに記入された数字というのは、
「自己資金であれば預金通帳。」
「設備資金であればその請求書や見積書など。」
といった資料も同時に提出することになるので、正確に嘘のないように書いていきましょう。
書ききれない場合は別紙を使う
「創業計画書の記入欄が足りなくて、うまく書けない。」
と思われる方もいるかもしれません。
そのような場合には、別紙をじぶんで作成することはありなことです。
別紙の例として、ここで取り上げた美容室業であるならば、
「メニュー表などを付ける。」ということもありですし、「ホットペッパーなどのWebページ。」を印刷するというのもいいことでしょう。
さらには、「略歴やSWOT分析の結果などをA4一枚程度にまとめる。」のもありですし、
「月単位の予測損益計算書や資金繰り表を付ける。」というのも、担当者の理解の助けとなるものです。
なので、創業計画書というのは、
「端的に行をすべて埋める。」というスタンスで書き、必要であれば、
「さらに別紙を用意し、そちらで図などを使い説明する。」というのも、いいことだといえます。
まとめ
創業計画書を書くということは、初めての経験になるので難しいことかもしれません。
もし、創業計画書をじぶんで書いてみて「何だかこの事業はうまくいかないかも。」
となれば方向を変える必要があるでしょうし、
「うん、うまくいきそうかも。」
となれば、さらに自信がつくものでしょう。
創業計画書は、じぶん自身で書くべきです。
なぜなら、それがこれから事業者となるじぶん自身の本業だからです。
【おわりに】
Netflixの全裸監督2。
やっぱり面白かったです。Netflixの作品は「日本のものでも。」豪華ですし、映像もきれいですよね。
資金があると、才能もより引き出されるということなのかなぁ。
【一日一新】
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