銀行融資を受けるタイミングとして適切な時期3選

銀行融資を「じぶんが受けたいタイミングで必ず受けられるようにする。」ということは難しいものです。

だからこそ、銀行融資を受けるタイミングは意識しておきましょう。


@大磯


資金繰りのコツは借りられるときに借りられるだけ借りること


銀行融資の鉄則は、「借りられるときに借りられるだけ借りておく。」ということです。

なぜなら銀行は、雨の日には傘を貸せないからです。

常にじぶんにとって「都合がいいタイミングで銀行融資を受ける」ということは、多くの中小企業にとっては難しいもの。

だからこそ「借りられるときに借りられるだけ借りておく」ことで、資金繰りに困るという確率を低くすべきなのです。

銀行融資の金利に関しても、低金利時代のいまはそれほど気にする必要はないといえます。

金利を気にして、「いざ」というとき銀行融資が受けられないという事態が起こるくらいなら、

「借りられるときに借りる」ことで、お金と心に余裕を持って事業に取り組んだほうが、本領も発揮できることでしょう。




銀行融資を受けるタイミングとして適切な時期3選


それでは、銀行融資を受ける適切なタイミングを挙げていきます。

決算書が黒字のタイミング

銀行融資の審査の判断として、

「その会社経営者の人柄がどれだけ素晴らしくても。」

「銀行員が訪問するたびに高級茶菓子を食べさせていても。」銀行融資の審査には大きく影響しないということがあります。

なぜなら銀行融資の審査の際に重要な判断材料となるのが、決算書の内容になるからです。

事業を営んでいると、「じぶんの事業の将来性をもっと判断して欲しい。」といったことを思うかもしれません。

とはいっても、銀行が事業の将来性を判断するという事業性評価に関しては、

「そもそもある程度の売上がすでにある状態で、銀行からプロパー融資を受けられるような経営成績。」が求められているという部分があります。

しかし、日本の中小企業の8割は年商1億円未満。

すると、「事業性評価を」というよりは、まずは「決算書が黒字になっている」ということが必要になります。

銀行は融資をした貸付金を、必ず全額回収しなければなりません。

なので、「銀行融資の返済が問題なくできる」というアピールをするために、決算書は黒字であるべきです。

銀行融資の返済原資の目安の計算式は、

返済原資 = 税引き後当期純利益 + 減価償却費

といったものが挙げられます。

この返済原資があるという決算書が黒字のときが、銀行融資を申し込むタイミングだといえます。

決算書は作成したあと1年間、銀行融資の可否判断において重要な資料になるということを意識して作成すべきです。

もし、決算書が赤字であれば、せめて銀行融資を申し込むタイミングの試算表は黒字であるべきです。

決算書が黒字だからこそ、事業性評価が始まり、銀行融資が受けられる可能性が高まります。

設備投資を考えているタイミング

事業を飛躍的に向上させることができる設備があるのであれば、導入すべきです。

その設備の導入を考えているときも、銀行融資を受けるタイミングだといえます。

「設備の新規導入を考えているけど、今回は自己資金でいけそうかな。」

といったことは、おすすめできません。

資金というのは、「いざ」というときのためにとっておき、設備投資などの高額な資金が必要な場合には、銀行融資を受けるべきです。

設備投資を考えているときに銀行融資を受けることで、失敗したときにも一気に事業が傾いてしまうということを避けることができます。

自己資金で設備投資を行い、

「設備投資に失敗をしたから融資をお願いできないか。」

と銀行に頼んでも、そのような場合には銀行融資を受けることは難しいといえます。

だからこそ、設備投資を考えているときには銀行融資を受けて、その資金で設備の導入しましょう。

なお、設備資金として銀行融資を受ける場合には、段取りを間違えてはいけませんので注意しましょう。

前回の融資よりも最低でも半年が経過したあとのタイミング

銀行員にとってありがたい取引先というのは、「定期的に銀行融資を受けてくれる会社」ということになります。

今回の融資をしたあとは、「次の融資は5年後」といったことになると、どうしても銀行員の訪問頻度も下がることになります。

しかし、「定期的に資金需要がある会社はありがたい。」といっても、あまりにも前回の融資を受けてから短いタイミングで、

「運転資金を借りたいんだけど。。。」

となってしまうと、その融資の難易度は高くなってしまいます。

銀行融資を受けるタイミングが短いということは、

「そもそも資金繰りの管理が出来ていない行き当たりばったりの会社。」とみなされてしまいます。

なので銀行融資を受けるタイミングは、ひとつの目安として前回受けた融資から半年は空けるべきだといえます。

半年ほどは空いていないと、「資金繰りもできない社長だ」となってしまい、次の融資からは希望額を借りるということも難しくなってしまいます。

もし、銀行融資を受けるタイミングが短くなりそうならば、

「定期的に資金繰り表を銀行に提出をして、資金需要が起こりそうなタイミング」を銀行員と共有をしておくべきです。

正確な資金繰り表を作成して、銀行員とコミュニケーションを取ることで、

「半年以内に資金需要がまた来るということがない」ように、いまの融資希望金額を増額してくれるといった対応も取ってくれます。


まとめ


資金調達というのは、「じぶんが調達したいときにできればそれでいい」という考え方もあります。

しかし、多くの中小企業の場合にとって、

「必要なときに必要なだけタイムリーに銀行融資を受ける。」といったことは、難しいことです。

だからこそ、銀行融資を受けられそうなタイミングを見計らって銀行融資の申込みをしていきましょう。

事業には戦略が必要なように、資金調達にも戦略は必要だといえます。


【おわりに】

お金を持っているからといっても、必ず幸せになるということではないんでしょうね。

ささやかな幸せが得られるだけのお金があればいいかなぁと。


【一日一新】

ファンタ ヨーグルラッシュ

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