複数の銀行から融資を受けすぎるのもおすすめしない理由

銀行融資において一行取引はおすすめできませんが、取引銀行が多すぎるのもよくありません。


コロナ前はこの噴水をステージにして有名人のイベントも毎週ありました。


一行取引はしないほうがいい


創業から2、3年もすると創業融資だけではなく、

「また銀行から融資を受けようかなぁ。」

と、新たな銀行融資を受ける機会が増えていくことになるとおもいます。

その銀行融資においては、あまり一行取引はおすすめできません

ひとつの銀行としか融資取引をしていないと、決算書の内容に関わらず、

「その銀行のさじ加減で、融資が受けられるかどうかが変わってしまう。」

ということがあるからです。

たとえば、昨日までは融資が可能だといわれていたのに、人事異動などで銀行の体制が代わり、

いきなり、「融資ができなくなりました。」といわれるようなこともあります。

また、一行取引で他の銀行から融資を受けていない取引先だと、

「決算書の内容に関わらず、銀行としては金利を高めに交渉できる」ということがあります。

だからこそ一行取引ではなく、複数の銀行と取引をして、仕入の確保と同じく相見積りをとるように銀行を競わせることをしたほうがいいです。

それによって、なるべく有利な条件で借りられるようになります。

とはいっても、融資を受ける取引銀行を増やしすぎることもおすすめはできません。


複数の銀行から融資を受けすぎるのもおすすめしない理由


銀行融資においては一行取引はおすすめではありませんが、あまりにも複数の銀行から融資を受けすぎることもよくありません。

どの銀行がメインバンクとして責任を持つのかが曖昧になるから

銀行融資において、複数行と取引をしていても、

「だれの目にもメインバンクが明らかな場合。」

には、メインバンクが責任を持って支援をしてくれるという可能性は高くなります。

メインバンクが明らかであれば、メインバンクとしての自覚が銀行にもあるため、融資を通しやすいという事情があるからです。

そんなメインバンクというのは簡単にいえば、融資残高が一番多い銀行といえます。

しかし、メインバンクだといってもその融資量が他の銀行と比べても僅かな差でしかない場合には、メインバンクとしての行動を取りにくいということがあります。

たとえば、借入額として3千万円の融資を受けている会社の場合。

A銀行 1,000万円

B銀行 800万円

C銀行 800万円

D銀行 400万円

といったような場合には、いくらA銀行の融資金額が多いといっても、A銀行はメインバンクとして支援をしようとは考えません。

このような取引をしていると、おそらくどの銀行も融資の依頼があっても、

「どうせヨソの銀行から借りるんでしょ。。。」とおもうことになります。

このようにあまりにも銀行融資が複数行に渡ってしまうと、ただそれだけで、

「ここの社長は、腹の底では何を考えているかわからない。」

と銀行も真剣な対応は難しくなってしまいます。

「機動的に銀行融資を受けているから、いざというときでも、うちは安心だよね。」

と社長が考えていても、このように取引銀行が多すぎることで、

「どの銀行も本気で支援をしてくれない」ことになってしまい、いざというときには、

「どこも融資をしてくれない」という危険性があります。

返済元金や支払利息が増えすぎるから

銀行融資というのは、借入れの本数が増えれば増えるほど、返済元金と返済利息が増えるということになりますよね。

なので、タイミングをみて「借入をまとめながら、返済元金を減らしていく」ということで、資金繰りをよくしていくという戦略が必要になります。

特に返済元金というのは、支出があるにも関わらず経費にはならないので、

「お金がなくなっていくのに、利益がでてしまい、税金を払わなければいけない。」

という会計上のジレンマが生じることになります。

この返済も複数の銀行から借りすぎていると、タイミングをみてまとめるというのが難しくなってしまいます。

また、経理の管理がしっかりとできていないと、返済口座が多いということで、

「返済を忘れてしまう。」

ということもあるかもしれません。

ある銀行には、返済だけしか預金取引をしていないような状態になると、そのようなことも起きてしまうものです。

複数の銀行から借りすぎることで、旧債決済などの手段が取れず返済元金が増えていく。

そして、借入をまとめていくということも難しくなるものです。

「返済元金が多くなる。」

さらに「返済をすることも忘れてしまう。」

ということもありえるので、複数の銀行と取引をしすぎるのは注意が必要です。


まとめ


一行取引がおすすめできないといっても、複数の銀行と取引をし過ぎることはあまりおすすめではありません。

年商が1億円程度なら、取引銀行は2行から3行で十分です。

年商が5億円程度で10行近い銀行と取引をしているようだと、

「この社長は何を考えているかわからないから、いざというときにはさっと手を引こう。」

と銀行内部では、打ち合わせがされているということもありますよ。


【おわりに】

電子版で読書をしすぎていると、あたまが痛くなったりします。

紙の本で読書をしていると手がしびれてきます。

どっちもどっちなんですよね。。。


【一日一新】

独立してから初めての手作りお昼

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