支店長に人事異動があった際には「融資姿勢は変わるもの。」だといえます。
銀行員にとって人事異動は良い面も悪い面もある
「そろそろかなぁ。。。」などというように銀行というのは、定期的に人事異動が行われるといえます。
わたしの経験でも、少なくとも半年に一度は一定規模の人事異動が行われるというものでした。
なので、言ってみれば「苦手な同僚や上司が同じ部署(支店)に居たとしても、半年間も我慢すればやり切れる。。。」というようなことも少なくなかったといえます。
また、人事異動で定期的に支店内部の人員が入れ替わるので、
「苦手な人だったはずだけど、支店のメンバーが変わったことで苦手ではなくなる。」というようなこともあったものでした。
同じ支店に在籍する期間が長くなればなるほど、
「古参のメンバーと妙な連帯感が生まれる。」ということもあったよなぁと。
というように、銀行というのは定期的に人事異動が行われその部署の「血の入れ替え。」というものがあるので、
「人間関係を要因とする働き難くさ。」というのは、比較的少ないといえるのかもしれません。
とはいっても、そんな人事異動の中でも最も大きなインパクトを与えるのが支店長の人事異動だといえるでしょう。
支店長が変わると別の会社に就職したような感覚になる
銀行の本部などで働いた経験がない身としては、
「人事異動における支店長の交代。」といったことや、
「じぶん自身の人事異動。」というものには、少なくないインパクトがあったといえます。
なぜなら支店長が変わることで「働き方が大きく変わる。」こともあるからです。
そんな銀行に就職していた際に苦手だったことのひとつといえば、
「朝からサービス残業がある。。。」ということだったといえます。
「その朝からのサービス残業で何をやるのか。」といえば、
「支店の周りを掃除し、支店の中を掃除し、ミーティングを行う。。。」というようなことを、始業前の時間を使って行なっていたものでした。。。
この「朝からのサービス残業。」というのは、経験した全ての支店長の下であったことだといえます。
とはいっても、朝からのサービス残業となる出社時間は支店長によって異なるものでした。
- 7時半出社
- 7時45分出社
- 8時出社
などというように(ちなみに始業時間は8時40分)。
また、融資稟議書を提出する順番なども支店長によって変わることがあったので、
「新しい支店長に合わせて、いままでの仕事の流れを無視する。」という必要もあったものです。
だからか、支店長が変わると別の会社に再就職したような感覚になったものだったなぁと。
支店長が変わると融資姿勢は変わる
銀行融資における融資姿勢というのは、
「朝にはオッケーだったものが夕方には駄目になっている。」というように、
「予想だにしない銀行本部の方針の変更がある。。。」ということも少なくないといえます。
このような銀行本部における審査方針の変更というのは、
「世の中の経済状況」などにもよって変化することがあるので、先が読みにくいものだといえるかもしれません。
そして、支店においても「支店長が変わることにより融資姿勢が変わる。」ということも起こり得るものです。
とはいっても、支店長変更における融資姿勢の変化というのは読みやすい面もあるので、支店長に異動があった際には、
「次の支店長はどのような融資姿勢なのか。」ということを注意すれば対応可能だといえるでしょう。
「最近、担当者の訪問が少なくなった。」ということや。
「いままでの支店長は訪問して来ていたのに、いまの支店長は訪問して来ない。」
などというようなことがあった場合には、注意が必要だといえるかもしれません。
銀行の支店長というのは「融資に対して積極的な支店長。」もいれば、
「貸倒れに対して慎重になりすぎて融資に対して後ろ向きな支店長。」
などというように、毛色が異なる支店長が代わる代わる在籍することも少なくないといえます。
すると、支店長に異動があると「今までとは180度異なった塩対応。」という対応をされることもあるのです。
もし「自社の業績が特に悪化した訳でもないのに銀行の融資姿勢が変わってしまった。」
ということを感じた場合には「支店長の人事異動により融資姿勢が変わった。」ということも考えられるといえるでしょう。
なので、人事異動があった新任の支店長とは「初めての銀行融資を受ける。」というくらいのスタンスで、
試算表や資金繰り表などともに事業計画書などを提出し、改めて自社の事業に対して丁寧な説明をしていくべきだといえます。
銀行融資対応は複数行取引が基本
銀行融資というのは「債務償還年数を軸とした黒字決算になっているから受けられる。」ともいえるものです。
とはいっても、支店長の人事異動があった場合には、
「決算書の内容には問題がなくても融資姿勢が変わる。」ということも少なくないといえます。
なので、銀行融資を受ける金額や本数が多くなってきた際には、
「融資取引を行う銀行を複数行持つ。」ということも検討すべきです。
銀行というのは絶えず人事異動があり、
「支店のメンバーや支店長の異動により融資姿勢が変わる。」ということが、自社の決算書の内容に関わらず起こり得てしまうものなのです。
このような「自社には問題がないにも関わらず、融資審査が通らない。」というようなリスクは避けていきましょう。
また、銀行融資というのは「慌てている会社には融資が実行しづらいものだ。」ともいえます。
たとえ決算書の内容が良くても、
「いままで取引していた銀行に支店長の異動があって融資姿勢の変更で融資が受けられなそうだから、新規取引銀行として御行から融資を受けたい。」
などというような説明をしても「審査が通らない。」ということも少なくないといえるかもしれません。
銀行員としても、
「この決算内容だったら問題なく融資が実行できるはずなのに、メインバンクが融資しないというのは決算書ではわからない大きな瑕疵があるのではないか。。。」
などと不審に感じてしまうこともあるものです。
だからこそ、銀行融資というのは銀行員の人事異動に備えるという意味でも、
「1行取引」というものをなるべく避けて複数の銀行と取引をすべきだといえます。
メインバンクを定めながら複数の銀行と取引をすることで、
「銀行の人事異動に左右されるリスク。」というものを避けることも、銀行融資対応におけるひとつのコツだといえるでしょう。
まとめ
支店長も変わるから「じぶんも取引銀行をいつでも変えることができる。」というスタンスも必要です。
【おわりに】
最近、相続についていくつか相談を受けたりしているので、もう少し相続業務にも力を入れていこうかなぁと。
そんなことを感じた1日でした。
【一日一新】
神戸屋 塩バターロール