「なんで試算表なんて渡さなきゃならないのよ。。。」
「決算書を渡したばっかじゃん。」と感じたとしても銀行には意図あるものです。
試算表、貰えますか
「ちっ、決算書を預かるときだけ来やがって。。。」
などと決算書を預かりに来る銀行員に対して悪態をついていたりはしないでしょうか。
「決算書を預かりに行ったらなぜか喧嘩になって帰って来る。」というのは、ちょっとした銀行員あるあるだといえるかもしれません。
「あのひとが〇〇社の社長とかなりの大喧嘩をしてきたらしい。。。」といった情報が営業店内を駆け回ったりもするものですから。
だからか「あの会社の社長は態度だけはデカいから。。。」などと、そのような会社は銀行内で警戒されていたりもするものです。
たしかに、担当の銀行員が普段は全く訪問することもなければ、
社長がした質問についての回答が遅かったり、回答がなかったり、窓口の対応がお粗末だったりと銀行に対するストレスが溜まっているということもあるものでしょう。
そのストレス解消として「融資担当の銀行員に悪態をつく。」となってしまう気持ちは理解できるといえるかもしれません。
決算書を渡しているのに、なぜすぐに試算表を銀行員に渡さなければならないの?
「決算書を渡すことにもイライラしているのに試算表も欲しいなんて。。。」と決算書以外にも試算表を求めてくる銀行員に怒りの感覚を持ったりもするかもしれません。
とはいっても、銀行員が試算表を求めるのには理由があるものです。
決算後のタイムリーな業績を確認したい
決算書を税理士の方から貰ったとしても、
「もう2ヶ月以上前の情報だからいまさら見返すことなんてない。」といったことを感じたりもするものかもしれません。
「じぶんは前しか向かないから。」などと。
たしかに、決算書はできあがった時点で2ヶ月以上前の過去の情報だといえます。
とはいっても、その過去の情報である決算書はじぶんの会社がその後1年間評価される重要な資料となるのです。
なので、銀行員というのは「決算書はできあがりましたか。」と聞いてくるといえます。
確認した決算書を分析して、その会社の格付などの情報を更新する必要があるからです。
そんな重要資料だといえる決算書は「タイムリーな情報でない。」といったことを銀行員も考えているものです。
だからか「決算のあとはどんな感じなんだろう。」と、リアルタイムに近い情報である試算表を欲しがるといえます。
そして、決算書を渡した直後だったとしても、
「決算後の試算表とともに月単位で業績がわかる部分(推移表という)もください。」と銀行員は伝えてくるのです。
作成しているかを確認したい
「決算のあとはどうなっているんだろう。。。」ということは、どんな銀行員だったとしても考えていたりするものです。
たとえば「決算書は赤字だったけど今期はどうなっているのか。」
「決算書は黒字だったけど今期はどうなっているのか。」といったことは、決算書を確認していると自然と湧いてくる感情だったりもするといえます。
「ひさびさに黒字決算だったのは、翌期に経費を回したからではないか。。。」
「かなりの赤字決算だったけど、試算表でも改善の兆候がなければフェーズを変えた対応が必要になるかも。。。」といったように。
そんな決算後のリアルタイムに近い情報である、
「試算表をつくっているのかどうか。」といったことを加味して銀行員は試算表があるかどうかを聞いているともいえます。
そして「試算表はつくっていないんだよね。。。」と社長から聞いたりもすると、経営管理に対する姿勢を疑いたくなるものです。
「だからこんな決算内容なんだよ。。。」と。
なので、試算表をつくっていないのは銀行員に対するマイナスイメージとなることを認識していきましょう。
「ホントはあるけど面倒だから試算表をつくっていないと伝えた。」というのは銀行融資対応においてご法度だといえます。
事業が続いている限りは毎月試算表をつくり、銀行員に聞かれる前に渡していくべきなのです。
決算書の精度を確認している
「決算後の情報である試算表を確認しながら、決算書の内容理解をさらに深めていく。」といった面でも銀行員は試算表を必要としているといえます。
銀行員というのは「中小企業の決算書には何かしらの手が加えられている。」
「社内の経理体制が整っていないから精度が落ちる決算書が作成される。」といったように、中小企業の決算書は事業の実態を明確に示しているわけではないと考えているものです。
そして「決算書をいじった痕跡は決算直後の試算表に表れやすい。」と考えて試算表を求めてくるといえます。
たしかに「決算書をこれから渡すのに、もう試算表が必要なのかよ。。。」と思う気持ちは理解できるものです。
「期首から2ヶ月しか経過していないんだからそんなに新しい情報はないよ。」とも考えたりするでしょう。
そんな気を抜いている期首にこそ銀行員が求めている、
「決算書に手を加えた痕跡が記載されている。」と銀行員は考えているのです。
だからこそ、決算直後の試算表によって粉飾決算などの痕跡を銀行員は見つけていくともいえます。
「期首の売上がこんなに低いのは、この決算書に売上を前倒ししているのかも。」といったように。
「じゃあ、試算表なんて渡さないほうが。。。」とも思われるかもしれません。
ただ、試算表がないと伝えると、
「経営管理がずさんな会社だから経営者保証なんて外せない。」などといったレッテルを銀行から貼られてしまい理想とする融資取引には近づかなくなるといえます。
まとめ
試算表は決算直後だったとしても渡すべきですし、求められても問題のない決算書をつくっていくべきです。
【おわりに】
ドラゴンボールが好きならドラゴンボール超は読んだ方がいいかなぁと。
今日、ドラゴンボール超が連載されているVジャンプの発売日だったのですが、いま悟空と悟飯が戦っていてワクワクが止まらないです。。。
(税理士業の方はどうなのよって。。。仕事してんのかよって。。。この時期はスポット相談なども多めといった印象だったりです)
【一日一新】
あること