銀行融資の資金使途違反を銀行員が発見するのは困難だと考えすぎない方がいい

「資金使途違反なんて、そうそうバレないでしょ。。。」とは考えないほうがいいものです。


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資金の使いみちが銀行融資の形態を決める


「来月あたりに融資を受けたいんだけど。」と伝えた場合には、

「何に使われる資金なんですか。。。」などと銀行員が質問をしてくるものでしょう。

このような質問をするのは「銀行員の個人的な興味。」というわけではなく、

銀行融資を実行するためには「その融資を受けたお金の使いみち。」によって審査の進め方が変わるからなのです。

たとえば「新しい機械を導入しようと考えていて。」と社長が伝えてくるのを銀行員が聞いたのなら、

「まずはその機械の見積もりを貰えますか。」といったようにその設備投資に必要な明細を求めるといえます。

その他にも「ちょっと運転資金で。。。」となると、

「じゃあ、資金繰り予定表を貰えますか。」などというように資金繰り表を求めてくるといえるかもしれません。

なので「資金の使いみちによって仕事の進め方が違う。」となる銀行員とすると、融資が必要となる資金使途は必ず確認しなければならないとなります。



資金使途違反を発見するのは困難だと考えすぎない方がいい


そのような資金使途で嘘をついて銀行から融資を受けようと考える方もいるものかもしれません。

「設備資金として嘘の書類で銀行融資を受けたら通知預金にされて一切引き出せなかった。。。」という経験をされた方も、もしかしたらいるものでしょう。

このような「入り口での資金使途違反。」というのは銀行員も気が付きやすいものです。

「機械の見積書はまだですか。。。」と質問ができるものですから。

とはいっても「最初から嘘だった設備資金。」でもない限り、資金使途違反を発見するのはどんな銀行員だとしても困難だといえるかもしれません。

ただ、決算書を銀行員が確認したタイミングでいくつかの資金使途の形跡は見つけられるといえます。

役員貸付金が増えていると資金使途違反を感じる

銀行が会社に融資をする場合には、

「会社の事業発展のために融資をしている。」ともいえるものです。

「利益が増えればさらなる融資実行で利息収入が稼げる。」とも思うものですし、

「社長の役員報酬や従業員の給与が増えれば金融商品がより売りやすくなる。」とも銀行員は考えているともいえるかもしれません。

だからか、会社のためではなく社長個人のために融資をした資金が使われてしまうと銀行員も資金使途違反を疑うといえます。

その社長が個人的に会社の資金を流用した形跡が決算書に残るのが「役員貸付金」といった科目だといえるものです。

「あれっ、前期の決算書には役員貸付金なんてなかったよね。。。」ということを銀行員が発見してしまうと、融資をした資金を社長が個人的に使ったと考えるのが銀行員だといえるかもしれません。

なので、役員貸付金が決算書に登場した際には銀行員は資金使途違反を疑っていると考えたほうがいいでしょう。

たしかに、役員貸付金の登場に銀行員が気がついたとしても、

「社長、うちの融資を個人的に流用したでしょ。。。」といった言葉を伝えては来ない場合の方が多いものです。

とはいっても、役員貸付金の登場やその金額が増えた場合には銀行員としては資金使途違反の疑いを持っているといえます。

長期借入金のシェアが変わっていると資金使途違反を感じる

運転資金として銀行員が融資をする際には、

「少しでも資金繰り不安をなくてして事業が発展して欲しい。」と考えたりもするものです。

だからといっても「融資した資金で他の銀行の借入金を返済していると資金使途違反の疑いを持つ。」といえます。

なので、銀行員というのは決算書の内容の中でも、

「その会社の借入残高と各銀行の融資シェア。」といったものをかなり気にしているものです。

そして、ある程度「シェアを意識しながら融資金額を決めよう。」といった方針で銀行員は動いているといえます。

たとえば、メインバンクになることを狙っていない会社であれば、

「メインバンク以上の融資シェアにはならないように。」といったことを気にかけているのです。

にも関わらず、融資を実行したあとの決算書でその会社の融資シェアが変わっていると、銀行員も慌てるとともに資金使途違反を疑うといえます。

「うちの融資であの銀行の借り入れを一括返済したのでは。。。」と。

たしかに、ある銀行から融資を受けていく中で各銀行に約定通りに返済を行なうことは資金使途違反にならないものです。

ただ、銀行員の断りなく一括返済してしまうのは資金使途違反になるのです。

だからから、銀行員というのは決算書の長期借入金の残高とそのシェアについてはかなり気を使って確認しているといえます。

もし、決算日時点でたまたまシェアが変わっているならその旨を決算報告として銀行員に説明をして、最新の情報だといえる試算表と借入金一覧表を渡してその疑いを晴らすべきでしょう。

そうではなく受けた融資で他の銀行の融資を銀行員に断りなく一括返済してしまうと、

次回以降の融資取引の雲行きが怪しくなるといえますし、担保提供なども求められるといえます。

役員報酬などの経費が増えていると資金使途違反を疑う

上の2つのように明確に資金使途違反を感じるものではありませんが、

「売上が増えていないのに社長の役員報酬がかなり増えている。。。」

「交際費なんかも増えているし、利益額が低くなっている。」という決算書を見ると銀行員も疑いを持つものです。

銀行員というのは「融資を受ける前と受けたあとで性格が変わる社長がいる。」といったことを実感しているといえます。

そして、融資を受けたあとに「経費の金額や比率が売上の増減と比較をして変に伸びている。」ということを感じたりもするものです。

とはいっても、このような経費の増加で銀行員が資金使途違反を確信するとまではならないといえるかもしれません。

ましてや、融資を受けたあとの決算書を何期か並べなければ「経費の増加には気が付きにくい。」ともいえるものです。

だからか「銀行員には資金使途違反はバレない。」とも考えてしまうのかもしれません。

ただ、このような決算書が続いていくと資金使途違反がバレていなくても業績の悪化で新規の融資を受けることが難しくなるものです。

なので「ちょっとくらいの資金使途違反なら見つけるのは困難。」だと考えて、資金繰りを甘く見積るのはやめたほうがいいでしょう。


まとめ


銀行員が資金使途違反に気がつくのは決算書を確認したタイミングだといえますし、その決算書を確認しても気が付かない場合もあるものです。

ただ、銀行員は意外に細かく数年間分の決算書の内容を確認していくので資金使途違反になるような行為は控えていきましょう。


【おわりに】

寒くなってきたからか日中にお昼寝するようになって来てしまったという。。。

あまりお昼寝をしたくないのですが、事務所が凍えるほど寒くてかなり体力を消耗しているのかもしれないなぁと。

半地下の物件はホントに寒いです


【一日一新】

31アイス サンリオキャラクターズパレット4

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