「またテガシの書換の時期か。。。」などと、手形貸付の手続きに手間を感じたとしても書換を継続して行なっていきましょう。
短期継続融資だから頻繁に手続きがある手形貸付
「一度融資を受けたらしばらく手続きをしない。」ともいえる証書貸付などの長期の借入金。
そんな証書貸付とは異なり、
「手形貸付は頻繁に書換の手続きがあるから手間がかかる。」と感じられる方もいるものでしょう。
たしかに、手形貸付は6ヶ月程度で返済期日を迎える短期の融資となるからか、
「常に頭のどこかに書換のことがあって気持ち悪い。。。」などと思っている方もいるものかもしれません。
だからか「手形貸付で融資を受けるのをやめようかなぁ。」などと考える場合もあったりするのでしょう。
手形貸付の書換が手間でも継続していくべき理由
返済期日までが短いので「手形貸付はホントに手間だわぁ。」と感じる気持ちは理解できるものです。
とはいっても「手間だから書換をもうやめる。」と考えるのは控えるべきだといえます。
運転資金は事業を続ける限り必ず必要となるから
「これだとたしかに儲かんないわぁ。。。」などと事業を始めて感じることのひとつが、
「利益は出ているはずなのにキャッシュが入って来ない。」ということかもしれません。
それこそ、売上代金を手形などでもらうと、
「現金化するのにここから90日もかかるのかよ。。。」などと途方に暮れることがあったりするものでしょう。
「この90日の間に仕入れ代金や人件費は3回分も支払わなきゃならないのに。。。」などと。
というように、事業を始めると「入金までのタイムラグに四苦八苦する。」ということは起こり得るものです。
そのようなタイムラグは運転資金と呼ばれていて、運転資金は事業を営む限りは必ず必要となるお金だといえます。
なので、運転資金分は「自己資金を貯めてから事業を始める」か「銀行から融資を受けながら事業を行なっていく」かといった選択になるのが資金繰りなのです。
そんな運転資金は「事業を営む限りは常に必要となるもの。」であって、
「売上が増えれば増えるほど必要となる運転資金はさらに多額になる。」といえます。
このような「常に必要となるお金。」を、
「書換えれば返済しなくてもいいお金。」となる手形貸付で融資を受けることで、運転資金について頭を悩ませなくてすむことになるのです。
だからこそ「手間だから書換をやめたい。」のではなく、
「手間だけど必要な運転資金を確保するために書換を行なう。」と考えて、その手間はかける価値があるといえるのです。
銀行員が事業内容を深く理解することになるから
銀行員が融資先の事業内容を理解するきっかけになるのが「融資稟議書を作成するとき。」だといえます。
たしかに銀行員の仕事のひとつには、預かった決算書を毎期分析する「格付け。」というものもあるものです。
とはいっても、格付けを行なう場合には、
「資金需要があるわけではないからそれほど気合いが入らない。」といったことや、
「そもそも同じような時期にかなりの会社の格付けをスピーディにやらなければならない。」というように、融資稟議書における分析の場合と比べると浅くなりがちだといえます。
それこそ「格付けでは深く調べなかったことが、融資稟議書をきっかけとして深く調べることになり理解が深まる。」ということは銀行員にとって日常茶飯事だといえるかもしれません。。。
なので、融資稟議書を書く機会が多い担当先ほど「その会社の事業内容に明るくなる。」といえるものです。
そんな融資稟議書を書く機会が多くなる融資形態のひとつが、返済期日が頻繁に訪れる手形貸付だといえます。
だからか、手形貸付を受けている担当先に対して銀行員は、
他の担当先と比べて事業内容を深く理解できる機会や接触をする回数が多くなるものです。
そして、接触回数が多いほど有利な条件の融資提案や取引先の紹介などの複合的な取引が増えるという効果もあるといえます。
業績が良いという証拠でもあるから
「融資稟議書を作成する回数が多い会社だと事業内容の理解も深まる。」などと考えている銀行員。
とはいっても、銀行員が書きたい融資稟議書の内容というのは、
「いままでの融資金額よりも融資実行額が増える融資稟議書。」だといえます。
なぜなら「同額での書換。」となるような手形貸付の融資稟議書は、
「たとえ時間をかけて書き上げても、その銀行員の人事査定上はなんら評価をされない融資。」だからです。
では、なぜそのような「ノルマ達成にはほとんど貢献することがない融資稟議書。」を銀行員がわざわざ作成するのかといえば、その担当先の業績がいいからだといえます。
業績がいい会社ほど「他行に取られるわけにはいかない。」と、その担当先にとって条件のいい融資取引を続けていくのです。
たしかに「手形貸付は運転資金の補填となる融資形態だから赤字でも受けやすい。」などと言われることもあったりするといえます。
ただ、業績が悪い会社には「じぶんの数字に貢献しない融資をしても時間の無駄。」だと考えるのも銀行員の習性だといえるものです。
にもかかわらず「銀行員の人事査定にほとんど寄与しない。」といえる手形貸付の書換を勧めるのは、その担当先の業績を評価しているからだと認識していきましょう。
いくら運転資金の補填となるといっても「貸しっぱなしになる。」といえる手形貸付は銀行としても躊躇はするといえます。
だからこそ「うちの会社は業績が評価されているから担当の銀行員も手形貸付の書換を勧めてくるんだ。」と考えて、手形貸付の書換を行なっていくべきなのです。
その会社への評価が低ければ、書換ではなく回収が進んでいく証書貸付を銀行員は勧めてくるといえるものですから。
まとめ
手間なのはわかりますが、手形貸付はできる限り書換を行なっていきましょう。
【おわりに】
ひさびさにYouTubeのサブチャンネルを更新したら、
「車を擦ってしまった動画。」に高評価よりも低評価のほうが多いことを知って悲しくなったという。。。
【一日一新】
茨城名物 なっとうスナックうめ味