プロパー融資と信用保証協会付き融資の折半となることは悪い提案ではない理由

「今回の融資は、半分をプロパー融資でもう半分を信用保証協会付き融資で実行していいですか。」

などと銀行員から提案を受けた際には、乗っておいてもいいものだといえます。


新幹線が見えるのは悪いことではない(縁起がいいなぁと)。


銀行融資はプロパー融資と信用保証協会付き融資でわけることができる


「銀行や信用金庫から融資を受ける。」

といった際には、その融資の形態として大きく2つにわけることができるといえます。

ひとつは、都道府県や市を主体とする信用保証協会の保証制度を利用した信用保証協会付き融資(銀行員がマル保や協会などと略して伝えるもの)。

もうひとつは、銀行独自の融資商品であり銀行が直接融資をするという意味でのプロパー融資。

この2つのうち「融資を受ける難易度が低いのはどちらか。」といえば、信用保証協会付き融資だといえるでしょう。

ただ、信用保証協会付き融資を初めて受ける場合には、慌てることもあるかもしれません。

「1,000万円の融資を受けたはずなのに、何だかわからない金額が天引きされている。。。」と。

などというように、信用保証協会付き融資の場合には「信用保証料があらかじめ天引きされるので借入金額よりも少ない金額が入金される。」といえます。

なので「信用保証料という天引きがないプロパー融資をメインとして資金調達を行いたい。」と考えたりするものかもしれません。



プロパー融資と信用保証協会付き融資の折半となることは悪い提案ではない理由


信用保証協会付き融資と異なり「プロパー融資を受ける難易度は高い。」といえるものです。

ただ「銀行員から今回の融資はプロパーと協会の折半で実行したいんですけど。。。」と提案を受ける場合もあったりするものでしょう。

そして、このような提案を受けることは、決して悪いことだといえません。

では、なぜプロパー融資と協会付き融資の協調融資を銀行が提案を受けることがあるのかを挙げていきます。

プロパー融資の実績をつくることができるから

「プロパー融資の稟議書は、協会付き融資の稟議書と比べるとかなり手間。。。」などということを考えて銀行員は日々の融資案件に取り組んでいるといえます。

それこそ「協会付き融資の稟議書は、ほぼ誰もチェックしてないよね。」などと感じることもあるものですが、

「プロパー融資の稟議書は何度も差し戻される。。。」というように、

たとえ同じ金額の融資を実行するにしても、かかる手間がプロパー融資と協会付きでは段違いだといえるものです。

だからか「プロパー融資を取り組みたくない。。。」と考えている銀行員もなかにはいたりするものだといえます。

とはいっても「この取引先を今後も手厚く支援したいから、そろそろプロパー融資を実行したい。」といったことを銀行員は考えていたりするものです。

それでも「まだ完全にプロパー融資を出せる決算内容ではない。」といったことや、

「設備資金をプロパー融資で実行し、運転資金は協会を利用してもらおう。」などというように、

融資先のことを考えて、プロパー融資と協会付き融資でのある種の協調融資を提案するものだといえます。

なので「プロパーと協会の折半で今回の融資を取り組みたい。」と提案するのは、その銀行員としては今後の支援を前向きに考えているものなのです。

だからこそ「いやっ、全額プロパー融資じゃなきゃダメだ。。。」とこのような提案を断るのをやめておきましょう。

信用保証協会の枠を空けておくべきだから

「手間がかかるから協会を使おう。」といったことを銀行員は考えていたりするものです。

それこそ「一般枠ではなく別枠が今回は使えるので協会付き融資でいきましょう。」などというように、

「何としてでも信用保証協会を付けた融資を実行したい。」という銀行員もなかにはいるといえます。

ただ、信用保証協会には一般枠でも別枠だったとしても「限度額という融資枠」があるのです。

そして、その「信用保証協会の枠は空けられる限りは空けておく。」といったことは、資金調達の基本戦略だといえます。

なぜなら、業績が傾いた場面においても、

「協会の枠が空いているのでそちらでなら支援はできます。」というように、

「有事の際にも協会付き融資での資金調達が可能となる場合」も少なくないからです。

たしかに「いままではプロパー融資だけを受けていたのに、今回は協会との折半を打診されて銀行に信用されていないように感じている。。。」といった不満を持っている方もいるものでしょう。

それでも「全額が協会付き融資。」というよりは、

信用保証協会の枠を残しておけるので、このような銀行員の提案を受けておくべきだといえるものです。

プロパー融資を受けることで他の銀行からプロパー融資を受けやすくなるから

銀行員というのは、複数の金融機関と融資取引をしている会社については「他行の動向」を常に気にしているものだといえます。

それこそ、融資を取り組む際には「決算書の借入金の内訳欄を真っ先に見る。」といったことや、

「銀行別借入金一覧表の提出を必ず依頼する。」といったように他行の動向に目を光らせているものです。

そして、借入金の内訳を信用保証協会への問い合わせと照らし合わせるなかで、

「この会社はプロパー融資を受けているのか。。。」ということが判明すると焦ったりするといえます。

「うちもプロパー融資の取引を絡めていかないと肩代わりされてしまうかも。。。」と。

なので、銀行融資というのはプロパー融資を受けられる機会で受けておくと、他行からのプロパー融資の呼び水となるものなのです。

また「協会とプロパー融資での折半だと言われたけど、協会の方が金利も低いから全額協会でいいよ。。。」などということも考えるべきではないといえます。

たしかに「表面上はプロパー融資の方が協会付き融資よりも金利が高い。」といったこともあるものかもしれません。

ただ、信用保証協会付き融資には信用保証料という金利を予め支払っているものなのです。

すると「よく計算してみたらプロパー融資の方が金利は実は低かった。」と理解できることもあるものでしょう。

「他の銀行に対してプロパー融資の呼び水となり、金利も実は低いプロパー融資。」といったものを受けられる機会があるのであれば、

「協会とプロパーの折半で。。。」と銀行員から提案を受けた際には、乗っておくべき話だといえるものです。


まとめ


「協会とプロパー融資という抱き合わせ商品なんて。」と感じることもあるかもしれませんが、その提案には乗っておきましょう。


【おわりに】

今日は、新しい車の納車日の翌日にナビ男くんのPIT作業が決まり、

「完璧なスケジュールだぜ。。。」とウキウキした1日を送っていました。


【一日一新】

こたつ

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