「いきなり法人をつくったのではなく、個人事業者からの法人成りだから、税務署への手続きは必要ないよね。」
ということを思うかもしれませんが、
法人をつくると「もう一度税務署へ青色申告などの届出」を行わなければなりません。

法人の設立は心が踊る
「そろそろ、個人事業者から法人成りを考えようかなぁ。」
「前株(まえかぶ)と後株(あとかぶ)どちらにしよう(後株のほうが縁起は良いという話も)。」
というように、個人事業から法人成りをしようかなと考えることもありますよね。
そして法人をつくることは、気持ちが踊ることもあるでしょう。
「会社名をどうしようかなぁ。」
ということも、楽しいことのひとつだったりします。
余談ですが「カタカナで長い会社名」にすると、健康保険証の会社名について年金事務所の方から、
「会社名が長くて収まりきらないんで、半角のカタカナにしてもいいですか。」
という連絡が来ることがあります(わたしがそうでした。ちょっと半角だとカッコ悪い)。。。
このように個人事業から法人に変わる場合には、
「人生のステージが変わった。」というような感覚もあり、気持ちがいいことだったりしますよね。
青色申告などの届出を税務署にもう一度提出しなければならない
「司法書士の方に登記を依頼して法人ができた。」
「さぁ、今日からは会社として事業を行なっていくから、より一層がんばってみるかなぁ。」
と法人ができると「サイヤ人がスーパーサイヤ人になったような感覚」で、
新しいこともできそうな感覚になったりしますよね。
その新しいことのひとつには、税務署への手続きも忘れずに行なったほうがいいといえます。
「税務署への手続きって、青色申告の届出とかでしょ?」
「それなら、個人事業のときにしっかり提出してあるよ。」
と思われるかもしれません。
とはいっても、法人成りをすると「その法人には個人事業時代の税金関係の届出の効力は一切引き継がれない。」

ということになっています。
なので「青色申告や消費税の簡易課税制度の届出」なども一切引き継がれません。
「法人成りって言っても、実態はおなじなのにかよ。。。」と言いたくなる気持ちもわかります。
それでも、いまの日本の税金ルールでは、
「個人事業者と法人はまったくの別人。」だということになっています。
「法人で何かをはじめるなら、ちゃんと届出などの手続きはしてね。」
というのがいまのルールなのです。
たしかに「その辺は税務署でうまく引き継いでやってくれよ。」という気持ちはわかりますが、
「届出などの手続きをしないと、損をしてしまう。」
ということになので、税務署などへの手続きは行なっていきましょう。
提出するものは個人事業時代とそれほど変わりはない
「税務署への手続きって何をやればいいの。」ということであれば、
税務署へは「法人設立届出書と青色申告の承認申請書」は、何があっても提出したほうがいいです。
また、都道府県税事務所と市町村役場にも「法人設立届出書」提出する必要があります。
そして、その提出の期限は、
- 法人設立届出書が会社設立日から2ヶ月以内
- 青色申告の承認申請書は、会社設立日から3ヶ月以内か最初の事業年度終了日のどちらか早い方の前日
ということになっています。
「青色申告の手続きまでは3ヶ月もあるのかぁ。」などといっていると、
忘れてしまうこともあるので「法人の設立が完了したらすぐに提出。」という姿勢でいきましょう。
「法人を設立してから税理士を探して、その税理士の方に手続きをお願いしよう。」
と思っていると税理士のほうから、
「今期の青色申告の手続き期限が過ぎちゃっていますよ。。。」
という会話にもなりかねないものですから。
また、従業員の方がいる場合には、
- 給与支払事務所等の開設届出書
- 源泉徴収税の納期の特例の承認に関する申請書
も提出したほうがいいといえます。
さらに、社会保険や労働保険などの手続きをしなければなりません。
消費税の手続きに関してはいま(2021年10月)の時点では、
税務署への支払いが免除されることになることも多いので、特に手続きをする必要もないといえます。
まとめ
「法人成りって言っても、個人事業のころと実態は同じだから。」
ともいえますが、いまの税金のルールはこの辺りを忖度してはくれないものになっています。
なので「個人事業者と法人は別物。」と考えて手続きをしておきましょう。
特に「法人成りにあたって税理士を探してやってもらおう。」
と考えている方は、意外に時間切れとなることがありますから。
【おわりに】
今日は、横浜の中華街に行ってきました。
一時期は、お客様が9割減しているなどとお店の方も言っていましたが、人出も戻りつつあるみたいです。
コロナ前だと「年末の人出は半端ないなぁ」というのが、中華街のイメージでしたが今年はどうなるのかなぁと。
【一日一新】
ZV-E10カメラにウインドスクリーンを使用