銀行への業績報告は数字を比較して伝えるということだけでいい

「銀行への業績の報告はどうやって行えばいいんだろう。」

と考えることもあるかもしれません。

そのような場合には「数字を比較して報告する」ということを意識すれば大丈夫だといえます。



銀行は業績報告でそれほど難易度の高いことを求めていない


銀行への業績報告として、

「試算表や決算書の中身を報告するといっても、何を話せばいいのかわからない。」

というようなことを考えるかもしれません。

とはいっても銀行員というのは、それほど難しい報告を求めてはいないといえます。

たとえば「インタレスト・カバレッジ・レシオが何倍あるのか。」

「固定長期適合率は何%なのか。」

などというような「専門的な財務指標の説明」を求めているということはありません。

なぜならそのような財務指標というのは「決算書を分析する際に使うシステム」で、確認できるようになっているからです。

なので、社長が銀行への業績報告をする際には、

「前期との比較や事業計画書の数字との比較。」をしながら、それに至った背景を含めて報告すればいいといえます。

もし「銀行に報告をするための比較となる数字がわからない。」

ということであれば、普段から業績をグラフで確認してみるといいといえるかもしれません。 




銀行への業績報告は数字を比較して伝えるということでいい


それでは、今回は損益計算書を例にして「銀行員に業績報告する際に伝える数字」というものを挙げていきます。

売上を比較する

売上の報告をする際には、前期の売上などと比較して報告をするようにしましょう。

「前期の売上と比べてどの程度、金額が増減したのか。」

「事業計画と比べてどの程度の売上水準となったのか。」

というように「前期売上や目標売上」との増減を中心に報告すればいいといえます。

そして「なぜそのような増減があったのか。」ということを伝えるようにすると、銀行員の理解も深まるものです。

「取引先からの受注に耐えられる体制を構築したため売上が増えた。」

「近場に競合店が出店してきたため、売上が減った。」

などというように「自社の都合や市場の都合」というものを、積極的に伝えていきましょう。

利益を比較する

銀行融資の返済の財源となるのは、利益だといえます。

なかでも銀行融資の際に最も重要となる利益は営業利益になります。

なので「営業利益がどのようにして増減したのか。」ということも、

前期比較や事業計画と比較をして伝えていきましょう。

「売上を増やすために広告宣伝費を前期よりも多く使ったため、営業利益は減った。」

「業務の一部をデジタル化したことによって、家賃や人件費が減り営業利益が増えた。」

などというように「なぜ、営業利益金額が増減したのか。」といったことや、

「なぜ、営業利益率が前期と比べて変化しているのか。」ということを説明していくべきです。

営業外費用や特別費用を比較する 

業績報告を行なう際には「その期間だけの特別な経費。」というものもあるでしょう。

このような特別な経費というのは、前期には存在しないものになるので、

「なぜこのような経費が必要になったのか。」ということを、丁寧に説明すべきだといえます。

「今まで工場で使っていた機械を売ったことによって、売却損が生じた。」

「店舗の移転を行ったことにより、その移転費用を特別損失に計上した。」

などというような「特別な事情」がある場合には、必ず説明すべきです。

いままで計上されてこなかったような経費があると、

銀行員としても「この営業外費用や特別損失は何なんだろう。。。」

という疑問を持つので「前期にはなかった費用」というものは、忘れずに伝えていきましょう。


損益計算書の見栄えも多少は意識しておく


銀行融資の際に、銀行員は当期純利益よりも営業利益を重視しているともいえます。

なので「営業利益が多く見える。」ことを意識した試算表や決算書をつくることも悪くはないものです。

たとえば、

「営業外収益や特別利益に計上しようとしているもので、売上にできるものがあれば売上に計上する。」

「販管費しているもので、営業外費用などにできそうなものがあれば、営業外費用や特別損失などにしていく。」

というような見栄えを意識したテクニックを使うことも、ひとつの手ではあります。

とはいっても銀行員というのは、

「決算書の数字を組み替えることに快感を得ている。」ということがあります(じぶんって仕事ができるだろうと示すために)。

「この営業外費用は、販管費に組み込んで営業利益をもう少しシビアに見ておこう。」

などという、数字の組み替えを日常的に行なっているものなのです。

だからこそ、損益計算書の見栄えを良くしたいのであれば「銀行員にその意図」をきちんと伝えていきましょう。

もし、その意図が伝わらなければ見栄えを良くした行為が、

「小賢しいものだなぁ。」と銀行員の変なやる気を出させることにもなりますので。。。


まとめ


「銀行員は決算書分析のプロだから、こんどの業績報告はどうしよう。」

と思われることもあるかもしれません。

とはいっても銀行員というのは、それほどハイレベルの業績報告というのは求めていません。

「前期と比較してどうだったか。」

「事業計画と比較してなぜこのようになったのか。」

といったように数字を比較しながら、社長だけが知っている背景を伝えるだけでも十分だといえます。


【おわりに】

先日から始めたYouTube。

カメラに向かって話すということも慣れないのですが、カメラのアングルと照明も難しいなぁと。

「なるべくカッコよく映りたい。」などと色気を持っていたりします。。。



【一日一新】

ZV-E10だけでYouTube撮影

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