「資金需要は特にないんだけど、事業を営んでいるから銀行融資は受けといたほうがいいのかなぁ。」
と思うこともありますよね。
もし、そのようなことを少しでも考えているのであれば、銀行融資を受けておくメリットは少なからずあるといえます。
事業を営んでいるからといっても必ず銀行融資が必要なわけではない
事業を営んでいると資金繰りには一定の時間を使うことになりますよね。
「銀行口座にログインし預金残高を確認する。」
「経理を行いながら資金繰り表を作成し、お金の流れを確認する。」
というようなことは、事業者であれば「時間をかけてでもやるべきことだ。」といえるかもしれません。
そして事業を営んでいると、
「銀行融資を受けて初めて一人前の経営者。」
「じぶんほど借金をしている奴はいない。」
などというように「銀行から融資を受けていることを誇る事業者仲間。」という人がいるかもしれません。
とはいっても「すべての事業者は、必ず銀行融資を受けるべきだ。」ということはないといえます。
「毎日、現金で売上金が入るから銀行融資のニーズはない。」
「自己資金で事業を始めたら、そのあとは運転資金が少ないから銀行融資を受ける必要性を感じなかった。」
というような事業者の方も多くいるものですよね。
このような場合には、無理して銀行融資を受ける必要はないといえるでしょう。
なので「じぶんは借金王だ。」というような人がいても、じぶんのペースで事業を行なえばいいんです。
資金需要はなくても銀行融資を受けてもいいといえる事例3選
「いまの事業は、銀行から融資を受けるニーズはそれほどない。」
という事業者の方も多いとおもいます。
それでも、
「こんなことを考えているなら、銀行融資を受けることを検討してもいいのではないか。」
という事例を3つほど挙げていきます。
銀行融資の仕組みを体験したいとき
「銀行融資を受けるニーズは特にないんだけど。。。」
「銀行から融資を受けるというのは、どういう世界なのか気になっている。」
という事業者の方もいることでしょう。
「事業者仲間と話していて銀行融資の話になるけど、経験したことがないからその話についていけない。」
「銀行融資を受けている方が、高いハードルを超えたような気がして、一人前の事業者として認められているような気がする。」
ということを感じることもあるかもしれません。
銀行融資を受けるということは、
「時間をかけて融資の申込みをし、さらに融資を受けたあとは、金利を支払っていかなければならない。」
ので、資金需要がなければ無駄なことだと言えなくもありません。
とはいっても「銀行から融資を受けるということを経験してみたい。」
と考えているなら、銀行融資を受けてみることがおすすめになります。
「じゃあ、銀行融資はどうやって申し込めばいいの。」
ということであれば、まずは日本政策金融公庫を第一候補に申し込みをしてみましょう。
その日本政策金融公庫への融資申し込みは、インターネットから申し込めるようになっているので、
じぶんのペースで融資申し込みができるようになっています。
「いやいや、じぶんは日本政策金融公庫以外から融資を受けてみたいんだ。」
というのであれば、ひとまず近くにある地方銀行や信用金庫で融資を申し込んでみましょう。
「資金需要はない。」といっても、
銀行融資を受けるために事業内容を説明する資料の作成や、
事業の強みや弱みを改めて検討する時間をつくることで、さらに事業に真剣になれることもあるかもしれません。
また、銀行融資を受けてみることで担当の銀行員と接することもできますし、
「銀行の生態」というものも少なからず学べるといえるでしょうから。
預金残高に余裕を持たせたいとき
「いつもうまい具合に資金繰りが回っていくから、銀行融資は必要ない。」
という事業者の方もいることでしょう。
たしかに「毎期利益が出ていて、絶妙に資金不足となることなく事業を営んできた。」という事業者の方も少なくないものです。
そして「うちに銀行さんは必要ないんだ。だって無借金経営だから。」と、
じぶんの経営手腕を誇りたくなるものでしょう。
とはいっても「その絶妙な資金繰りが狂ってしまう。」
ということも起こり得るのが、事業というものではないでしょうか。
その絶妙な資金繰りに一旦狂いが生じると、
「事業のメインが資金繰りに変わってしまう。」ということにもなりません。
事業活動のメインが資金繰りになってしまうと、
精神的にも落ち着かないでしょうし、売上活動にも影響がでてしまうものでしょう。
なので「本当は資金需要がないんだけど、預金残高を多めに保つために銀行融資を受けておく。」
という考えで「万が一の余裕資金の確保。」として、銀行融資を受けてみましょう。
銀行融資を受けて預金残高が増えると、
「たとえそれが返さなければならないお金。」だったとしても、気持ちに余裕が出てくるものです。
「預金残高が一定のラインを下回らないように、銀行融資を受けておく。」
という姿勢で銀行融資を受けてみるのも必要なことです。
「増えた預金残高。」というものは、思っている以上に安心感を得られるものだといえますから。
もしかしたら将来大きな資金需要があるかもしれないとき
銀行融資を受けるためには「利益が出ている決算書や確定申告書。」が必要になります。
そして利益が出ている事業者の方ほど、
「うちはずっと利益がでているから、銀行融資なんて必要ない。」と考えることもあるでしょう。
と言っていても、「よしっ。いままでの事業よりも儲かるビジネスチャンスが到来した。」
「だけど、自己資金では賄えない。」といったことが起こり得るのが事業というものだといえます。
たとえば、いままで無借金経営だった事業者が、
「今般、大型の取引が始まることになったから、設備資金として1億円の融資をして欲しい。」
という内容で融資取引をしたことのない銀行に融資の申込みをしても、銀行員は怖気づいてしまうことがあります。
「この業務契約書はホンモノっぽい。」
「決算書の内容も悪くはない。」
「だけど、いままで無借金経営だった会社が、いきなりこんな融資を申し込むなんて裏がありそうだよなぁ。」
「もしかしたらこれは詐欺なのかもしれない。」
というようなことを銀行側は考えてしまうものなのです。
銀行融資というのは、申込者である事業者の方も緊張感を持っていることでしょうが、銀行員の方もわりと緊張しているものです。
「この融資を実行したら今月は流して仕事をできるかもしれないけど、これが詐欺だったらマジでやばい。」
といったような感覚を持って融資業務をしているのが銀行員だといえます。
このように「嘘のない本当のビジネスチャンスの話だった。」としても、
「銀行側の不安から銀行融資を受けられない。」ということが、無借金経営を行なっていると起こり得るのです。
なので、いずれは資金需要が起こり得る業種であれば、
「いまは全く資金需要がないんだけど、将来の資金需要に備えて、銀行と少額でもいいから融資取引をしておく。」ということを行なっておきましょう。
銀行融資を受けると、銀行は毎期(毎年)決算書や確定申告を確認することになります。
その決算書の情報が銀行内に蓄積をされていくことで、銀行も資金需要に対する準備ができることになるといえます。
そして、大きな資金需要があったときには銀行員の方から、
「社長、こういう案件を待っていたんですよ。」
と前傾姿勢になった対応を受けられることになるといえますから。
まとめ
「どの事業者にも必ず銀行融資が必要になるときが来る。」
ということはないでしょう。
それでも「銀行融資について学びたい。」といったことや、
「自己資金だけでは足りないビジネスチャンスが来る可能性がある。」
ということがあれば、銀行融資を予め受けておくというのは、悪くないことですよ。
【おわりに】
ときおり見かける「コンサルタントが〇〇億円の所得隠し。」というニュース。
もちろん絶対にやってはいけないことではあるのですが、金額が凄いよなぁと。
どうやって、依頼者の方々を集めたのかなと感心してしまいます。。。
【一日一新】
あること