「うちの事業はうまくいっているのに、銀行から評価されてないよなぁ。」
と感じているなら経理を見直してみましょう。
自信はあるのに事業性が評価されない
「銀行は担保ばっかりで、うちの事業を評価している印象なんてない。」と、
じぶんの自己評価と銀行の評価が異なっているということもあるものですよね。
「事業性を評価した融資を実施。」
なんて、金融庁が言っているのに銀行なんて全然ダメだよなぁと。
たしかに、日本の銀行というのは、
事業性を評価して融資していたという時代は、いままでには一度もないといえるかもしれません。
なので、事業をどう評価したらいいのかわからないから、
「決算書の内容を重視して融資する。」ということになるのです。
「でも、決算書にも自信があるのになぁ。」と考えている社長もいることでしょう。
そう感じているのであれば、経理を見直してみるべきです。
銀行から「事業性評価がされていない」と感じたら経理を見直すべき
融資案件を実行する際に、銀行員は、
「もらった決算書の数字をそのまま評価する。」といったことをしていません。
「ある程度数字を修正して、決算書の内容を組み替えている。」ということを日常的に行っています。
なので、決算書が修正されないように、
まずは経理の基本的な部分から見直してみるべきでしょう。
発生主義で経理をしているか見直す
経理というのは「現預金が入金されたとき。」や、
「現預金を支出したとき。」に仕訳するという現金主義で行なうものではありません。
「まだ、現預金は入金されていないけど商品を引き渡したとき。」や
「まだ、仕入代金を支払っていないけど商品を受け取ったとき。」などに経理を行うのが基本になります。
「そんなこと知ってるよ。発生主義って言うんでしょ。」
というように、経理は発生主義で行なう必要があります。
しかし「意図的に」発生主義で行われていない決算書というものもあるものです。
「業績をよく見せるために、売上は発生主義で経理をする。」
だけど、「仕入は現金主義にしておく。」
ということは、意図的でも間違えてしてしまったとしても、銀行からの評価は低くなります。
「なんかこの会社、原価率や在庫回転率がおかしいよなぁ。」
といったように、発生主義ではない決算書というのは、多くの場合に銀行員に気づかれているものです。
このようなことを行っていると「信用できない社長だよなぁ。」といった評価になってしまいます。
なので、都合の良い発生主義ではなく、完璧な発生主義で経理を行うように見直していきましょう。
貸借対照表の科目でマイナス残高になっていないか見直す
「損益計算書の数字はいいなぁ。これなら問題なく融資ができそうだ。」
と銀行員が考えているときに、
「えっ。貸借対照表にマイナスになっている科目がある。。。」
というように「本来はマイナスになるはずのない科目。」がマイナス残高になっていると、
「粉飾決算かも。」と、やはり銀行からの評価は低くなってしまいます。
「貸借対照表の科目がマイナス残高になるわけないじゃん。」
と思われるかもしれませんが、意外にこのような決算書というのはあるものです。
なので「本来マイナスになるはずのない売掛金のような科目が、マイナス残高になっている。」
というようなことはあってはいけません。
さらに、そもそも「仮払金」が決算書に計上されるだけでも銀行からの評価が低くなってしまうのに、
「んっ。仮払金がマイナス残高になっているぞ。」
というような決算書だと、銀行からの評価はかなり悪くなってしまいます。
「貸借対照表にマイナスになっている科目はないよなぁ。」
というように「あり得るはずのない残高。」にならないように、経理を見直していくべきです。
じぶんが経理をやろう
「銀行から、いまいち評価されていない。」
という会社とは「攻守のバランスが崩れている会社。」だといえます。
「事業における攻めは、マーケティングと営業。」
そして、「事業における守りは経理。」だといえるでしょう。
なので「じぶんは攻めしかやらない。」という経営だと、銀行からの評価がいまいち高くならないといえます。
その銀行からの評価を高くするためには、守りである経理もじぶんでやっていくべきです。
「うちには優秀な経理がいるから。」
といっても、社長であるじぶん自身が「経理に関してチンプンカンプン。」だと、
「あり得ない決算書になる。」ということが起きてしまいます。
銀行は事業性をどのように評価して良いのか悩んでいるものです。
「銀行に事業性を評価してもらい、伴奏型の支援をしてもらいたい。」
と考えているのなら「じぶんで経理をやる。」ということを貫いていきましょう。
まとめ
「銀行からいまいち事業性が評価されない。」
と感じるのは「経理のレベルが低いから。」という理由もあるものです。
なので、事業性評価を高めるために経理をじぶんで行い、攻守にバランスの良い事業をつくっていくべきです。
【おわりに】
独立をしてから何回か、
「やばい、申告をするのを忘れた。。。」という夢を観ることがあります。
そんなことがないように確認リストに入れて毎日確認をしているのですが、この悪夢を観てしまいます。。。
【一日一新】
天丼てんや
