「銀行融資を受けたけど、すぐに返済が始まるのもなぁ。」
などといったときには、「据置期間を設定して銀行融資を受ける」という選択肢があります。
しかし、その据置期間中は、追加融資の難易度は上がってしまいます。
銀行融資における据置期間とは
銀行融資を受けたら、その融資は返済をしていかなければなりません。
その返済も場合によっては、「融資を受けた日の1週間後から返済が始まる」などといったことがあります。
たとえば、融資の実行日が25日。毎月の返済日が2日として設定した融資で、
「もう返済日が来るのかよ。」
などと社長に言われたことが、銀行員時代にありました。。。
銀行融資において、借入金額や返済回数は慎重に検討しなければならない重要なことです。
そのうえで、「返済日をいつにするのか」といったことも気にかけなければなりません(多くの銀行の場合、返済日はいくつか選べるようになっています)。
その返済日に関して、元金の返済を据え置くという据置期間というものを設定することができます。
据置期間中は、元金の返済をストップすることができ、利息だけを支払っていくということになります。
なので据置期間中は、元金返済という大きなキャッシュアウトを防ぐことができるので、資金繰りが楽になるというメリットがあります。
しかしその反面、据置期間終了後には返済金額が増えることになります。
融資金額1,000万円で返済期間が5年の場合、毎月の元金返済額は、
となります。
これが据置期間を1年とした場合には、
ということで、毎月の返済元金は増えることになります。
銀行融資では据置期間を設定したからといって、返済期間が伸びるわけではありません。
返済回数が据置期間分減ることになり、毎月の返済元金が増えるということになります。
据置期間中は追加融資が難しい理由
銀行融資というのは、「決算書の内容が良くて、返済実績がある会社」ほど、追加融資が受けやすくなります。
そして据置期間中というのは、「返済実績がない」と銀行はみなしているということになります、
返済実績がない場合には、銀行とすると追加融資に二足を踏むということになります。
銀行融資というのは、会社ごとに融資限度額といったものが設定してあるもの。
たとえば、銀行が融資限度額が1,000万円だと審査している会社に、
「1,000万円の融資を受けた会社の返済が順調に進んで、借入残高が600万円になった。」
と行った場合には、銀行としては、
と計算されることになり、400万円分の融資枠が増えたと考えます。
それどころか、返済が滞りなく進んでいると、「融資限度額を1,500万円に増やそう」といったことも銀行は考えます。
すると、
ということで、融資枠が900万円に増えるということがあります。
しかし、据置期間を設定して銀行融資を受けている場合には、
「据置期間中は借入残高が1,000万円から減っておらず、返済実績もない。」ということになります。
このように、据置期間を設定して銀行融資を受けていると、
「銀行としては追加融資を出しにくく、融資の枠が増えない。」といったことになります。
「いま受けている融資から、それほど期間を空けずに追加融資の申込みを考えている。」
のであれば、据置期間は設定しないか、設定しても短くすべきです。
まとめ
銀行融資において据置期間を設定していると、
「銀行融資を受けたのに、返済しなくていいなんて最高じゃん。」
といったことを思うかもしれません。
たしかに、非常事態には支払いをなるべく少なくして、お金をダムのごとく貯めておくということは必要なことです。
とはいっても、
「銀行からすると据置期間中は返済実績もないし、あの会社は大丈夫なのか。」
と与信管理を厳しく行うことになります。
非常事態には、据置期間を設定して銀行融資を受けるという考えは必要なものです。
しかし、銀行融資において据置期間というものは、長期間での設定はしないほうがいいといえます。
どうしても据置期間中は、追加融資の難易度が上がることになりますから。
【おわりに】
わたしの住んでいるところは、ドラマのロケがちょいちょい行われているみたいです。
今シーズンのドラマも近所で撮影が行われていたみたいですが、撮影現場を観たかったです。。。
だって、いくつになっても芸能人って見たいじゃないですか。。。
【一日一新】
あること