フリーランスがこんな確定申告をしていると、税務署に目をつけられるポイント4選

確定申告は、年に1度のことなのでやり方を忘れているということもありますよね。

そんな確定申告書は、注意しなければ取り返しがつかなくなるものです。

税務署は、プロの目線で確定申告書を見てますよ。



確定申告書は、注意して作ろう


「売上を伸ばすことに興味はあるけど、経理とか確定申告とかって面倒だし、何ならやりたくない。」

「だいだいの儲けは、あたまの中に入っているし。」

「適当にやっておいてよ。」

税理士事務所に勤めていると、このようなことをいうお客様は「まれ」にいます。

しかし、経理は、経営を管理するものとして大切なものです。

経営を管理できているからこそ、次の展開につなげることができるのです。

所得税の確定申告の作成は、税理士や税理士事務所に依頼すべきでないと考えています。

確定申告をじぶんで作成して、次の手につなげましょう。

そんな確定申告書は、その後1年間、銀行融資の判断に重要なものです。

また、税務調査は通常3年分を確認することになるので、提出したら終わりということではありません。

事業を次のステージに繋げるために、正しい確定申告をしていくことが大切なこと。

その際にこんな確定申告を作成していると「ヤバい」というものを、確認していきます。


こんな確定申告は、ヤバい


では、「こんな確定申告はヤバい」というものをみていきましょう。

交際費が多い

交際費が売上高に比べて多いと、

「昼飯とかプライベートの飲食代を、全部経費にしているのでは。」

となります。

国税庁の資料によると、売上高が低い個人事業者の方が、売上高が高い個人事業者よりも、売上に対する交際費の比率が高いということが確認できます。

「じゃあ、小さいところはみんなプライベートの飲食代を経費にしてるんだろうから、じぶんも入れてもダイジョブっしょ。」

と考えたくなりますよね。

売上高が低い個人事業者が、

「プライベートな飲食代を、交際費としてある程度経費に入れている。」

ということは、税務署も気がついています。

だからといって、プライベートの飲食代を交際費として入れていると、「信用ならない奴だな。」

となってしまいます。

「じゃあ、いくらくらいまでなら、プライベートの飲食代を交際費にしていいの?」

と聞きたくなりますよね。

売上をあげるために必要な飲食代以外は、交際費として経費にはできません。

売上高が何年もずっと900万円台

売上高が何年も何年も、900万円台といった確定申告書は、

消費税のために調整をしているのでは?

となります。

消費税を支払うか支払わないかの分水嶺は、2年前の(課税)売上高が1,000万円を超えるかどうか(一部例外もあります)。

すると、900万円台で売上が推移しているのは、

「やってんな。」

と税務署のスカウターが反応してしまいます。

「でも、そんな売上が小さいところに税務署なんて入ってこないでしょ。」

と思いますよね。

そんあことはありません。

実際に、売上高が900万円台の個人事業者の税務調査は一定数あるものです。

そして、往々にしてそのような個人事業者は、売上高を抜いて調整をしていたりします。

何年にも渡って、売上を抜いているというのは「いつかはバレる。」と考えた方がいいでしょう。

利益(所得)が少ない

売上高は順調に推移しているのに、なぜだか利益(所得)が少ない。

このような確定申告書も「やってんな。」となってしまいます。

利益が少ない理由が、

「新店舗出店費用による経費の増加や、事業拡大を見越して人員を増加した。」

といったことならば、納得がいくものです。

しかし、明確な理由がなく利益が少ない場合には税務署は気がついてしまいます。

税務署は、利益がどの程度の比率で出てくるのかというデータを、持っています。

それなのに、業界平均よりも利益率が低い。

交際費が多く、売上が900万円台で利益率が低いなら、

「かなり、ヤバい確定申告書」になってしまいます。

あるはずのものがない

確定申告書にあるはずの科目がないというのも、「あれっ、どうした。」

となってしまいます。

あるはずの在庫がなければ、「売上原価の金額が多すぎなのでは?」

売掛金や受取手形がなければ、「売上の金額は適正ではないはずだ。」

となってしまいます。

事業を営んでいると、これらの科目がないという確率はかなり低いものになります。

売掛金がなくて、売上が1,000万円以下だと「むむっ。」

となってしまいます。

もし、わざとではなく忘れているのであれば、きちんとチェックして計上しておきましょう。


確定申告書を調整すると、銀行融資は厳しい


確定申告書は、ありのままの正しい金額で作成することが原則です。

その際に「これが経費になるかどうか分からない。」

ということもあるかもしれません。

もし経費にできるかどうか迷った場合には、

誰に対しても自信をもって、売上を上げるために必要な支出だといえる。」

ものであれば、経費にして問題ありません。

ただ、10人中9人が「いやっ、それはプライベートの支出でしょ。」

となるものは、絶対に経費にならないという感覚を忘れないでください。

個人事業者は、銀行融資の際に法人と違って格付けなどを行わないといっても、

「やってんな。」

と感じる確定申告書では、銀行融資も難しいものです。

税金対策に走りすぎると、資金繰りに窮するということを忘れてはいけません。

ありのままで、確定申告をしていきましょう。

その方が気持ちがいいですよ。



【おわりに】

今年もあと10日。

コロナの影響が大きかった年ですが、個人的には充実した年でした。

あと10日あれば、まだ何か新しいことができそうですよね。


【一日一新】

ある牛皿カレー

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