わたしが、銀行員(融資・渉外課)だったときの1日を振り返ってみます。
銀行員だったときの1日の流れはこのような感じだった
朝
朝は、7時半ごろまでには出社をして、支店の周りを掃除します。
毎日掃除するほど、日本はゴミが溢れていないんだなあと、その当時感じながら掃除していました。
8時ごろからミーティング。
前日の成果や進捗状況を、支店長に報告を行うことを主な目的として開催されていました。
ひとつも報告事項がないと、支店長の期限を損ねることになるので、前日何も進展がなかった様な場合でも、報告をうまくするというコミュニケーション能力を磨くことができます。
支店長が朝からいない日などは、ミーティングの雰囲気がかなり異なる感じで、結構フレンドリーな感覚でした。
午前中
8時45分。始業時間。
始業時間前からすでに1時間くらいは働いた状態で、8時45分の始業時間を迎えます。
この時間は、9時の開店までにいろいろな勘定を開けて1日の準備が始まります。
9時。店舗開店。
全員で立ち上がり「いらっしゃいませ。」と挨拶をします。たとえ、お客様の来店がなかったとしても。
融資・渉外行員は、外回りに行きます。
9時半になっても、店にいると怒られるくらいの感覚です。
午前中には、少なくとも5社ほどは訪問。
5社と言っても、最初に訪問した会社の隣が次に行く会社っだったりするので、移動はかなり短いです。
移動手段は、ほぼホンダのスーパーカブ。
午前中の訪問があると、お昼に一旦支店に戻ってきます。
現金や手形などを預かった場合には、預金係に手続きをしてもらいます。
午後
午後も基本的には、外回り。
10社ほど訪問することもあります。
ある支店長は、1日16社の訪問をノルマとしていました。
月間でのべ300社ほどは訪問するかたちになります。
夕方
16時から17時頃までには支店に戻ってきます。
戻ってきたら、お客様から預かったものの手続きをし、勘定を閉めます。
場合によっては、夕方にもミーティングある。
しかし、わたしが経験した支店長の多くは夕方にミーティングがあることは少なかったです。
その後は、自己査定や稟議の作成などを行います。
全てのスケジュールは、支店長によって大きく変わります。
7時半よりも早く出社を求める支店長もいれば、朝から疲れてもしょうがないから掃除は毎日ではなくていいと、8時過ぎの出社でいいという支店長もいました。
銀行員あるある⁉︎
PCがネットに繋がっていない
当時でもPCはほぼ一人一台ありました。
ただ、インターネット接続ができるPCは支店に一台のみ。
これは、わたしが入行するより前に、Winnyで情報漏洩があったとかでそのようなことになったみたいでした。
いまでも、ネット接続は限られているみたいです。
コーヒーをよく飲む
コーヒーを多い日は10杯は飲んでいました。
学生時代には、コーヒーを飲む機会がそれほどなかったのですが、銀行員時代はお客様先でよくコーヒーを飲んでいました。
当時のわたしの仕事のスタンスが、支店内にいるくらいなら、お客様先でゆっくりしようというものだったので、いろいろなものを食べさせてもらっていました。
自己査定は、早いと15分もあれば仕上げられる
銀行員が融資をする際は、まずは決算書をもらうことから始まります。
夕方に戻ってきてからは、帳簿などの勘定を閉めたあとに本番の仕事が始まると行った感覚もあります。
その決算書をもらってきたら、所定の手続きを踏んで格付けなどを行います。
この格付けも年商3億円くらいまでの企業であれば、15分もあれば終わらせることが出来る様なものです。
銀行員から税理士業界に入ったときに、この銀行格付けなどを上げることができると謳い、高額な報酬を要求する経営コンサルを名乗る様な方が、想像以上に多くてびっくりしました。
銀行を想像以上に大きく見せて、不安を煽り商売になるもんだと思ったものです。
悪い仕事ではなかった。でも独立はできない
銀行の仕事はそんなに悪い仕事ではありません。
半沢直樹のような世界があれば、不条理なものだとなりますが、わたしは一般行員のまま退職したのでドロドロした世界をそれほど感じませんでした。
そんななかでも、一番の衝撃だったのは、サービス残業というのは夜のことだと思っていたことです。
まさか朝からサービス残業をして、仕事を始めるとは思いませんでした。
日経新聞を読んでいる人が多かったのも、後にも先にもこの業界だけで、税理士業界で日経を読んでいる人は少数派な印象です。
そんな銀行員を辞めようと思った理由は、独立するのが難しいということです。
何かじぶんの手で、じぶん自身を看板として仕事をしていきたい。
と考えていくなかで、独立するのが難しいと考え税理士業界に転職をしました。
営業は楽しかったです。
ただ、マーケティングも出来て営業も出来ればもっと楽しくなるだろうなと考え、じぶんで独立してやっていける業界を探して転職して税理士になりました。
あくまでもわたしが銀行員だったときの話しになりますので、10年以上前の出来事になります。
もし、銀行員になろうとしている人の手助けになれば。
【おわりに】
写真は、事務所の一部。
華やかな銀行のイメージと比べると都落ちの様に感じるかもしれませんが、快適です。
【一日一新】
さんしょく団子