無借金経営。
事業者の憧れの言葉かもしれません。
銀行等の金融機関からの借入がない企業はどのくらいの割合であるのでしょうか。
起業をして事業を営むと資金繰りは必要な知識
起業をして事業が軌道に乗る。
店舗展開を考えている。最新の設備を導入する。オフィスの移転を検討している。
その際にどうしても、借入をしなければならない場面があると思います。
資金を借りる場合は、銀行から借りるという選択肢になることだと思います。
ギリギリの資金繰りで経営するよりも、資金には余裕を持たせる方が経営の安全性が保たれます。
資金を多く持つというメリットは、資金に余裕があるから、赤字受注をしないくていい。資金に余裕があるから必要な設備に投資をすることができるということでしょう。
資金がいつもギリギリの状態よりは、借入をしてでも経営の安全性を高めるべきです。
しかし、資金に余裕があるため資金を浪費してしまい、借入の返済が出来なくなってしまった。このようなことも少なからずあることです。
お金の魔力というのは、資金がある場合もない場合も感じることが出来るものです。
そうすると、世の中には無借金経営の企業はどの程度の割合があるのでしょうか。
無借金企業の割合は3割ちょっと
金融機関からの借入がないという企業は、2017年現在で中小企業で34.2%。大企業で36.9 %ほどだそうです。
無借金経営であれば銀行への返済をする必要がないので、返済日に銀行回りをして何とか返済をするという苦労はありません。
また、借入をしていないので、お金を借りたことに対する利息の支払いをしなくてもいいというメリットがあります。
この数字を見ると多くの企業は、金融機関からの借入があるということになります。
多くの借金企業は、無借金経営に憧れるかもしれません。
しかし、資金が少なくギリギリで資金繰りを行っている状態の無借金経営は非常に危険です。
無借金経営のリスク
無借金経営であれば、借入がないので経営のリスクが低いと思われるかもしれません。
しかし、無借金経営にもリスクはあります。
事業成長の機会を逃してしまうリスク
無借金経営にこだわるため、資金をいつも最低限で経営をしている場合。
その場合は、ROAなどの財務指標が高評価になるなどの財務指標上のメリットはあるかもしれません。
しかし、資金がギリギリの状態で経営をしていると不測の事態に対応できないことがあります。
その不測の事態もマイナスな不測の事態だけではありません。
いまより利幅が多く、売上に貢献する仕事が舞い込んできたというときにも対応できないというリスクがあります。
資金がもう少しあれば、その仕事が受注できたのに。。。という事業成長のチャンスを逃してしまいます。
金融機関から融資が受けにくいリスク
無借金経営だから、財務状況が良いということだから、銀行からいつでもすぐに融資が受けられるだろうと考えてしまうかもしれません。
しかし、銀行員の立場とすると無借金経営の企業には融資をしにくいという事情があります。
「いままで、無借金で来たのになぜ今回融資を受けようとしているのか。」
「決算上は無借金だが、飛ばしなど何かしらの粉飾をしている企業ではないか。」
銀行員は、どうしても中小企業の決算書を100%信頼をしているということはありません。
何かしらの手心が加えられていると考えています。
すると無借金経営だからと、名もない企業にタイムリーに融資をし易いということはありません。
実質無借金経営を目指しましょう
無借金経営の企業が35%あると知ってしまうと、借金をしている自分がダメな経営者だと思ってしまうかもしれません。
しかし、経営者が行なうべきは、事業を永続化させること。
たとえ事業の中身が少しずつ変化をしても、自分の生活や従業員の生活を守るべきです。
そのためには、銀行も取引先のひとつと考えいつでも借入がしやすいように、借金もしておくべきなのです。
ギリギリの資金繰りで経営をするよりも、借金をしてでも資金繰りに余裕を持たせる。
日本企業で一番の売上高をトヨタ自動車㈱ですら無借金経営ではありません。
借入をしても、その借入金額よりも現預金額を多く持つ。
実質無借金経営を目指し、資金には余裕を持たせるべきです。
無借金を経営の目標にするのはやめましょう。
【おわりに】
AmazonのKindle Unlimitedを解約したり、契約したりと読みたい本があるかどうかで使い分けています。
読書をほど安く学べる機会はないと思っていますが、本代も結構な金額になってしまいます。
【一日一新】
バーミヤン チャーハン&チキンチリ