経費を削る手順は、大きい金額からやる

資金繰りが厳しくなったときには、大きな金額から削減の検討をしましょう。



経費はやみくもに削ればいいものではない


資金繰りが厳しいから、電気をこまめに消す。紙の使用量を減らす。

移動のコストを削る。

資金繰りが厳しくなくても、経費の使い方は費用対効果を意識することは重要です。

しかし、削減しても大きな効果がない経費削減に取り組んでいても、資金繰りにほとんど影響がないどころか、人間関係の悪化等の負の面が大きくなってしまいます。

削るなら大きな金額の経費を削っていきましょう。

まず、地代家賃を削減を検討する

経費の中でも特に大きな割合を占めるのが地代家賃になります。

店舗の家賃、工場の家賃、事務所の家賃などがこれに該当します。

日本の土地総額は、GDP比で見ると諸外国と比べても2倍から3倍ほど、割高だと言われています。

地代家賃が諸外国と比べて高いだけではなく、数年ごとに、更新料という根拠のない金額の支払いもあります。

地代家賃は、経費の中でも大きな割合を占め、国際的には割高とされているので、この経費を下げることを検討しましょう。

いまよりも安い物件や、いま現在の賃料の減額交渉。さらには更新料の撤廃など。

また、滞納がなければ事業用賃貸物件は、敷金や保証金がかなりの金額を積んでいるのでその金額を取り崩してもらうなどの交渉をしてみるべきです。

国際的に高い地代家賃を、この機会に国際標準にまで下げる努力をひとりひとりの事業者が同時に行っていけば、大きな力になります。

地代家賃は、経費の聖域ではなく削減できるもの、また国際的に高額なものとの認識で減額交渉を行っていきましょう。

遊休資産を売却する

使用していない資産がないかを検討します。

在庫として眠っている商品はあるのかどうか。

事業には直接関係あると言えない資産があるかどうかの検討をしてみる。

車両にしても、コストとしてはタイムズカーシェアなどのシェアリングサービスの方が安くなります。

保有していることが、事業戦略上必要なことなのか。他に代替えできそうなサービスがあるかどうかを検討する。

また、ゴルフ会員権、リゾート会員権や有価証券など、キャッシュ・イズ・キングの原則に則り、売却して現金化を真剣に検討してみましょう。

在庫管理もこの際徹底し、不要な商品在庫を持っていないかどうかの検討もしていくといいでしょう。

人件費にも手を付けなければならない

事業上、不必要とされる大きな割合を占める経費の削減や、遊休資産の売却をしても資金繰りがなお厳しければ、人件費の削減も検討しなければなりません。

事業というのは、雇った人材を終身で雇っていることが日本的経営ということではありません。

その事業に貢献できる人材が残り続けるような、体制を作り続けるのが大事なのです。

雇ったからと言って、終身で雇用をしなければならないということではありません。

人間には意思があり、情もあるため苦渋の決断にはなりますが、人件費の削減に手を付けなければならないということも、資金繰りの悪化を食い止めるためには必要になってくることもあります。


事業構造の転換を考えてみる


資金繰りが厳しいというのは、その事業が競合他社と比較して時代遅れになっているということも考えられます。

多額の商品在庫が必要なビジネスモデルを、ジャストインタイムのような構造に変化させることが出来るかどうか。

所有から利用へと世の中の構造が変化をしているのであれば、事業の常識を転換させていくことも検討していきましょう。

世の中に求められている、商売であれば必ず資金繰りが改善するときが来るはずです。


【おわりに】

本日で37歳になりました。

30歳になったときも衝撃でしたが、40歳もどんどん迫ってきているなあと。


【一日一新】

テラスハウスの最初のシリーズ

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