「金利面だけで銀行を天秤にかける。」ということは、やりすぎないほうがいいものです。
金利にはパワーがある
金融関係の用語に「72の法則。」などと言われる言葉があるように、金利には少なくない影響力があったりするものです。
「72の法則。」というのは、72を金利で割るとお金が2倍になる期間と言われている法則。
たとえば、金利(利回り)4%で株式などを運用すると、
などというように18年で投資金額が2倍になるのです。
だからか「金利2%で36年ローンの住宅ローンを借りると、トータル支払額は物件金額の2倍になる(72÷2=36)。」とも言われているのです。
(アメリカは8%以上もざらだと言われているので、9年(72÷8)で。。。)
なので、35年ローンで組むことも少なくない住宅ローンなどは金利のインパクトが少なくないといえるかもしれません。
そして、事業を営む中で銀行から受ける融資も金利のインパクトを無視してはいけないといえるものです。
それこそ「やっと金融政策が伝統的な手法に戻った。」
ともいえる日本銀行の金融政策によって、今後は金利が機動的に変動していくことを考えたら金利には敏感になるべきだといえます。
金利に敏感なアピールはしておく
「あの社長は金利のことを全く何も言ってこない。。。」という評判が銀行員の間で立ってしまうのは、あまりいいことではないといえるかもしれません。
なぜなら銀行というのは、支店ごとに目標とする貸出金利の平均値が求められているので、
「多少金利を取れる会社はいないのか。。。」といったことがミーティングなどでやり取りされているからです。
その場で「あの社長は金利にそれほどうるさくないですよ。」ともなれば、プロパー融資でも信用保証協会付き融資でも銀行員は利上げの方向に持っていくことになるといえます。
「金利上昇局面にあるから今回の実行金利はこちらで。。。」などと、涼しい顔をして伝えてくるといえるかもしれません。
などというように「金利を取れる会社。」と銀行員に認識されないためには「金利に敏感な社長。」といったアピールも必要だといえるでしょう。
「どんな手が波風立てずにすむの。。。」といえば、金利動向について銀行員に資料を見せながら聞いてみるといいといえます。
「これがいまの銀行融資の大まかな平均値なんだよね。。。」と。
すると、この表の意味やじぶんの銀行のスタンスなども銀行員は説明をしてくれるともいえるかもしれません。
「この社長は貸出約定平均金利を知っているのか。」などと、銀行員も金利面で侮れない社長だと認識しながら。
金利だけにシビアになりすぎないほうがいい
また「金利はもう少しなんとかならないの。。。」といったことを挨拶のように言うのもありでしょう。
すると、銀行員は「金利にうるさい社長。」と考えて無理な利上げ交渉を避けるようになるといえますし、
「金利を下げるためにはどうすればいいのか。」といったアドバイスをくれたりもするからです。
「〇〇銀行から借りている社長の住宅ローンをうちに借り換えてもらえれば、勉強できますよ。」といったように。
そして、業績のいい会社であれば銀行員は「数パターンの金利案。」をカバンに忍ばせているともいえるものです。
「従前に1%での提案を行なっているけど、融資の事前稟議では0.9%までは取っている。」
という場合だと1%、0.98%、0.95%、0.9%などといった提案書を忍ばせているといえます(ウデのいい銀行員なら。。。)。
なので、金利の話を「銀行員に全くしない。」というのは避けていきましょう。
とはいっても、金利面だけを重視して取引銀行をコロコロ代えるのは控えていくべきです。
「同時に複数の銀行に融資申し込みをして、0.01%でも金利が低い方から融資を受ける。」
といったことを好まれるかもしれませんが、その金利競争に敗れた銀行はいい印象を持たないといえます。
「あの社長は、金利面だけで判断するから徒労に終わる可能性が高い。」などと銀行との親密性も失われていくのです。
だからか、もし金利競争をさせるなら、
「何だかんだ言っても声をかけたすべて銀行から融資を受ける。」というスタンスでないと、まともな融資取引を行う銀行が少なくなっていくと考えたほうがいいものです。
たしかに、銀行というのは人事異動が激しく感じるものですが、
「あの社長は金利ばかりにうるさいから、まともに対応しないほうがいい。」という情報は何年にも渡って受け継がれていくのでマイナス面が強くなりすぎるといえます。
まとめ
「金利面に明るい社長。」は目指すべきですが「金利にケチな社長。」に陥らないように気をつけていきましょう。
【おわりに】
わりと本を読む方ですが、読んだ本の内容はどんどん忘れていっちゃう性格かもです。
小説で読んだ「変な家」の映画を観に行ったのですが、
「こんな話だったっけ。。。」とじぶんの記憶力のなさにドギマギしていたという。。。
【一日一新】
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