銀行融資の申込みこそ資金使途をしっかりと伝えるべき理由

銀行融資を受ける際には、借りたお金を何に使うのかという「資金使途」の説明は、しっかりとしましょう。


温泉をつくりたいなら、資金使途は設備資金。


資金使途は、銀行員にはわからない


「社長、今回の融資の資金使途はなんですか?」

と銀行員に聞かれて、

「いやー、何だろ。そっちで考えておいてよ。」

といわれる社長は、わりと多くいたものでした。

しかし、資金使途をしっかりと説明することができないと、希望金額の融資が受けられないということがあります。

たしかに融資の可否判断の大部分は、決算書の内容によって決まってきます。

とはいっても、融資の使いみちである資金使途がしっかりと説明できないと、

「ここの会社大丈夫かな。」

「資金使途もしっかりと説明できないなんて、決算書の信憑性も怪しいんだよなぁ。」

と銀行員も不安になります。

銀行融資の際には、銀行員は「融資を実行したい」という思いと、「この会社は本当に大丈夫なんだろうか」という、相反する思いを持ちながら融資の対応にあたっています。

そんな銀行員を落ち着かせるためにも、「資金使途」をしっかりと説明できるようにしておくべきです。



資金使途の説明に使える主な種類


それでは、銀行融資の際に伝えるべき資金使途の主なものを挙げてみます。

増加運転資金

銀行融資で一番融資が通りやすい資金使途の説明として挙げられるのが、増加運転資金になります。

銀行員が、融資の案件として上司に説明する際の資金使途としても一番説明しやすいのが、

「〇〇社の、今回の融資は増加運転資金(ぞううん)です。」

という説明になります。

増加運転資金というのは、売上が増加したことによって、売上債権が増えたために資金が必要になるというものです。

「売上が増えることによって、仕入れも増えることになる。」

「それによって、必要な資金が増えていく。」

という、事業の成長を表している資金使途が増加運転資金。

なので、資金繰り表を見せながら増加運転資金が必要になるという資金使途を説明をすると、スムーズに融資が進んでいくことになります。

経常運転資金

資金使途のなかで、最も王道の資金使途となるのが経常運転資金になります。

現金商売の事業でない限り、売上の入金は翌月末日や120日後などというように、

「せっかく売上げたのに、お金になるのに時間がかかる。」

ということが、事業にはよくあるものですよね。

さらに、売上代金が入金されていないのに、仕入れ代金を先に支払わなければならない、という資金サイトのズレが生じてくるのが事業の構造ともいえます。

その経常運転資金は、

(売掛金 + 受取手形 + 棚卸資産) ー (買掛金 + 支払手形) 

という計算式で計算することができます。

また、より詳細に経常運転資金を説明するためには、運転資金回転期間も計算してみましょう。

運転資金回転期間は、

売上債権回転期間 + 棚卸資産回転期間 ー 買入債務回転期間

という計算式で計算することができます。

この経常運転資金も資金繰り表を使いながら、銀行員に説明するとよりスムーズに融資が受けられるといえます。

設備資金

設備資金とは、機械や工場、店舗開店などの設備投資に使う資金のことをいいます。

設備資金で融資を受けようとする場合には、見積書や請求書などの設備の明細が必要になります。

また、その設備を導入したことにより「業績にどのような影響があるのか」といったことを示すために、事業計画書が必要になることもあります。

設備資金として融資を受けた場合には、融資されたお金は普通預金に入金されるわけではなく、通知預金などに入金されるという注意点もあります。

通知預金に入金をされると、設備資金の支払いまではお金を自由に動かせないということになります。

これは、銀行としたら設備資金として審査をして融資をしたのに、運転資金として使われると困るという事情があるからということになります。

もし、設備資金としても借りたいし運転資金としても借りたいという場合には、その資金使途を銀行に説明することで、運転資金と設備資金とを同時に融資を受けることが可能となります。


資金使途違反だけはやめよう


経営の見通しが不透明であれば、「経常運転資金を通常より多めに持っておきたい。」という気持ちにもなるとおもいます。

だからといって、資金使途で嘘をついて銀行融資を受けることはやめたほうがいいです。

資金使途違反をすると、最悪の場合には融資の一括返済を求められるということもあります。

実際には一括返済までは求められることは少ないですが、資金使途違反をすると、

「その資金使途違反をした融資の返済が終わるまでは、新規の融資が受けられない。」

ということがあります。

「この会社は業績も悪くないのに、なぜ新規の融資を実行してはいけないんだろう。」

とおもっていると、「資金使途違反をしていたから。」なんてこともありました。


まとめ


資金使途の説明によっては、銀行融資が受けられなくなるというリスクがあります。

だからといって、銀行員に資金使途を聞いてはいけません。

「なぜ、今回銀行融資を受けたいと考えているのか。」

この部分に関しては、自信を持ってその資金使途を説明できるようにしておきましょう。


【おわりに】

ahamoに乗り換えたいのですが、混み合っているみたいですね。

もう少し落ち着いたらにしてみます。


【一日一新】

さぼてん チーズミルフィーユかつサンド

くろ玉 和菓子

Pocket

タイトルとURLをコピーしました