2020年を振り返る企画の第3弾。
今回は、2020年に読んでよかった本を振り返ってみます。
本ほど安上がりな投資はない
わたしが読書を始めたのは、大学時代の20歳のころ。
それまで、「全く」読書をする習慣はなかったのですが、漫画のナニワ金融道をよんで、
「これは世の中を知らないと相当ヤバいな。」
「大人になって騙される側に回らないためには、本当の勉強をしないとまずいんじゃないか。」
といったことを、強く感じ読書を始めることになりました。
子供の頃には全く読書をしていなかったのですが、手始めに大学時代の1年間に250冊ほど読書をし、読書習慣を身につけることになりました。
大学の図書館や、地元の図書館で毎週のように本を借りていました。
読書をしようと思ったのは、すべては危機感から。
その危機感がないと、「あえて」読むということをしないかもしれません。
読むいう行為よりは、「見る・聞く」といった行為のほうが、遥かに簡単なことです。
しかし、「見る・聞く」よりも「読む」方が時間がかからず、情報量も多いと感じています。
「いまの状況から抜け出したい。」
なら読書は絶対にすべきです。
2020年は、12月30日時点で181冊の本を読みました。
この読んだ本が、「すべて役にたったか。」というとそうではありまえん。
振り返ってみても、「この本って何が書いてあったっけ。」となることも多々あります。
それでも、じぶんの視野を広げるために読書をすることは、効果があることです。
「いい本」に出会えれば、2,000円もせずに人生のステージを大幅に上げてくれる可能性があります。
著者の全精力が籠もった本には、そのエネルギーを感じることがあります。
たしかに、「これはっ」となる本は10冊読んで1冊から2冊ほどです。
そんな、「これはっ」と感じた本を今回は紹介していきます。
2020年個人的ベストブック6選
2020年に読んだ181冊の中から、「これはっ」と思った本を紹介していきます。
僕は君たちに武器を配りたい-瀧本 哲史(著)
非情で残酷な日本社会で、20代が生き残るための思考法とは何か?不安に立ちすくむ日本人が、今こそ学ぶべき「本物の資本主義」とは何か?東大、マッキンゼーを経て、京大で人気No.1の授業を持つ客員准教授が世に問う必読の書。
Amazonより
この本は、資本主義とはどういった制度かということについて、身近な事例をもとにわかりやすく書かれた本です。
資本主義のなかで生きている限り、「質の高いものも、高品質なまま、やがてより安くなっていく。」
「資本主義は、コモディティ化が進むからスペシャリティになるべき。」
といったように、「資本主義社会とはどういった社会なのか。」
「資本主義社会をどう生きていくか」ということを題材にしています。
税理士業界も、コモディティ化が進み、多くのニーズがある記帳代行(会計入力)は低価格化が進んでいます。
まして、記帳代行自体は低価格だからといって、決して質が低いというわけではないということもあります。
わたしが税理士として、コモディティ化にならないためには、
「どう動くべきか。」
ただの一般の税理士ではなく、スペシャリティな税理士になるには、
「どうすべきか。」
といったことを考えさせられた内容でした。
じぶんが、「どう動くかということを知る」ためには、「社会の仕組みを知らなければならない」ということを改めて認識した内容でした。
スペシャリティな税理士なるためには、「毎日発信はやめられないなぁ」と思った次第です。
トレードオフ-ケビン・メイニ−(著)
戦略とは捨てることなり。iphone、スターバックス、COACH、キンドル、フェデックス、新聞、格安航空会社、ATM…大成功してのち大失敗した商品、大成功しそうでしなかった商品、すべて「トレードオフ」で説明できる。
Amazonより
すべての戦略は、「上質」を取るか、「手軽さ」を取るかどうかだ。
このどちらかを意識した戦略を取るべきだ、といったいった内容がテーマとして戦略の重要性が書かれている一冊。
これも税理士業務に当てはめると、
「安く多くの記帳代行の作業だけをするという、「手軽さ」を取るという戦略。」
安くなく少ない取引先に、
「パートナーシップを取る「上質」の戦略。」
を取るのかどうか、ということを考えさせられた内容でした。
これだけ資本主義が行きついていると、どっちつかずの戦略だと、跳躍は難しいことでしょう。
メニューによって、「上質」を取るものと、「手軽さ」を取るものを分けるという戦略も、大きな経験でした。
税務顧問のようなメインメニューは上質を取る戦略。
単発税務相談のように手軽を取るという戦略を、メニューで分けるのもこの本によるところが大きいです。
売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則-アル・ライズ(著)、ジャック・トラウト(著)
マーケティングの有名本。
この本によるマーケティングの重要戦略は、一番手を取るということ。
だれもが金メダルを取った選手は覚えているけど、銀メダルの選手は覚えていない。
それほど、一番手になるということはマーケティングにおいて重要な要素だということ。
じぶんが、何で一番手になれるのか。
「一番手になれる市場を作り出さなければならない」ということを感じさせられる内容でした。
ただの「税理士」だけだと、何にも一番手になっていないので一番手を探し続けます。
なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? 偏差値37のバカが見つけた必勝法-村山 太一(著)
この著者のようなことは、多くの事業者はできないでしょう。
この著者は、ミシュランで星付きの腕利きのレストランを「経営しているにも関わらず」、自らサイゼリヤにアルバイトで働いて、
「じぶんのレストラン経営に活かしていく。」ということを実践しています。
多くの経営者が、事業で壁にぶつかったときには、どういう選択肢を取るのか。
それは、「コンサルタントを雇う」ということです。
しかし、巷に無数溢れるコンサルタントに依頼をして高額な報酬を支払っても、業績は一向に良くならないということが往々にしてあります。
いまの世の中は、モノも情報も行き渡っているので、サラリーマン的なコンサルタントでは成果を出すのは難しいのでしょう。
この著者は、経営に壁を感じたときに、「一般」の経営者であれば絶対に取らない戦略を取りました。
それが「サイゼリヤで働くということ。」
サイゼリヤという超一流の効率企業で働くことによって、じぶんの事業の改善点を見つけ経営改革をしていく。
このような骨太なことは、なかなかできないことです。
小さな組織でも社長となると、「もう他で勤め人としては働けない。」
という感覚になるものです(わたしもそうです)。
それを、あえて下っ端のアルバイトとして働き、経営改善につなげていく。
この「なかなかできることではないなぁ」ということ。
そして、つまらないプライドを持ち成功者を妬むくらいなら、成功者を丸パクリするという姿勢はとても共感する部分でした。
わたしが本を読むのも、ある意味いいところを丸パクリするためですから。。。
この著者の姿勢は、未来食堂の小林せかいさんにも通じるところがありますよね。
移動力-長倉 顕太(著)
これを読んだときは、コロナ禍だと難しいよなぁと残念な印象になりました。
著者は、「ひとつの場所に留まること無く、住む場所を変えると世界が変わる。」
「移動距離に応じて、環境が変わる。」といったことを伝えています。
移動をすればするほど、出会う景色も出会う人もたしかに変わりますよね。
「せっかく税理士になったんだから、もっと移動して視野を広げたい。」
「どんどん移動してみたい。」
と強く感じさせられる内容でした。
また人々の移動が自由になったら、実践したいなぁと。
リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法-安藤 広大(著)
これは、識学という考え方をベースに組織論を論じている内容となっています。
わたしは、「おそらくもう組織にして働くということはないかもしれない」と考えて、ひとり税理士スタイルを実践しています。
しかし、この本は「そうなんだよなぁ。」と勤めているときに感じたことが多く書いてありました。
組織には「ルール」が大切。
この章が、かなりしっくりきました。
「ルールで雁字搦めにすると動きづらくなる。」
のではなく、
「明確なルールがないから、組織として動きづらくなる。」
その通りだと思います。
特に税理士事務所に勤めている間は、このルールというものが曖昧で、
「ひとによって適用されるルールが異なる。」という場面に多く出くわしてきました。
決めたはずのルールを、言い出しっぺが真っ先に破ったときには、「ルールを決めた意味が。。。」
となったものです。
ひとり経営でも、ルールを決めて、じぶんが怠けないことは必要だと感じています。
「道路交通法はルールで徹底的に縛っているけど、道路が混乱に満ちているわけではない。」
ルールとは、「決めることで人が動きやすくなるものなのだ」と改めて感じさせられる一冊でした。
まとめ
わたしは、毎日、新聞を読み雑誌を読み、本を読みます。
読書に抵抗があるならば、まずは毎日、日経新聞を読んで読書のスキルを上げていくことがおすすめです。
「いまのステージからレベルアップしたい。」のであれば、人生に読書は必須なものです。
お値段以上に出会えますよ。
【おわりに】
ブログを書いてると、その年の個人的な出来事も振り返ることができるので、思い出に残りやすいです。
これも毎日書いている効果だからだよねと。
【一日一新】
くら寿司 てりたまにぎり