1店舗でやっていても儲からないし、経営ではない。
本当にそうでしょうか。
多店舗展開、多人数を雇ってこそ経営
フランチャイズ化してからこそが、本当の経営だという方がいます。
今年は、一年間で100店舗の新規出店を予定している。
そんなことを聞くと、相当やり手な経営者で、うらやましく感じることがあるかもしれません。
でも、その裏では一年間で75店舗の閉店をしている。もしくは、110店舗の閉店をしている。
経営上の見かけの数字がいい部分は、大量に宣伝されるので耳にすることがありますが、その裏の数字は、調べに行かないと気が付かないものです。
売上だけを追うことだけが、経営ではない
数字を追いすぎるだけが、経営でないです。
売上が伸びている方が、銀行からの評価は高くなり、銀行借入がしやすくなります。
売上が伸びるということは、損益計算書(P/L)側の話しです。
売上が伸びるということは、運転資金や設備投資が増えるという、貸借対照表(B/S)側の話しもあります。
たとえば、売上が伸びるということは、銀行員にとって、融資をするとてもいい口実になります。
成長している企業は、運転資金が増加するのですが、その増加する運転資金、増加運転資金の融資は、銀行としては融資しやすいからです。
売上が増加すると、立替払いが増えるので、運転資金つまり日常的に必要なお金が増えてしまいます。
しかし、それが逆回転をすると危険です。
売上が前年比で2倍になっていても、借入依存率が100%と超えていたら倒産の可能性の方が上がってしまいます。
売上の増加以上に、貸借対照表の総資産の増加額を確認する。
借入依存率が上がっていないか。各種回転率が下がっていないか。
世間一般がP/Lに注目をしすぎているときに、注目をしない部分になる貸借対照表を気にかけた経営を行っていきましょう。
倒産をする危険性は、貸借対照表に表れます。
いい人材がいればといいますが、そのような人材はいません
いい人材がいれば、すぐにでも雇いたいのにと思うこともありますよね。
しかし、そんなに世の中にはいい人材はいません。
よく、全従業員に経営者目線をもって仕事をしてもらいたいという経営者がいます。
そんなことは、無理です。
従業員全員が、経営者目線になると、その組織の経営者が、いの一番にいらなくなるという笑えない話もあります。
経営者とは、人事決裁権と資金決裁権を持つ役職ということになります。
従業員はこの権限を持っていないので、経営者目線にはなりえないです。
また、極稀に経営者目線をもった人材がいたとしても、その様なひとは組織の外でも活躍をするようになるので、長く同じ組織に留まるということも少なくなります。
ひとりや少人数でも、世界を相手に通用することができます
大人数や多店舗ではなくても、十分世界に通用する事業は可能です。
妥協して、人を雇う。自分が楽をしたいから人を雇う。
そのような経営だと潰れる可能性は高くなります。
むしろ、たったひとりの組織でも、情報発信をし、マーケティングをして営業をする。
ひとりだからこそ、どのように戦うのかを考えて実行に移すのも早くなり、明確な戦略がもてるということも多いです。
世間一般の数字に惑わされることなく、本当に必要な戦力で事業を行いましょう。
【おわりに】
ステーキけんを経営していた㈱MFSが破産に入るとのことです。
いろいろな要因があるのでしょうけど、一時期うまくいっていても、それを永続するのは至難の業ですよね。
【一日一新】
ミニストップ のり弁当