「数字がめちゃくちゃだ。。。」と銀行員に思われないためにも、計画書をつくる際には抑えるべき数字のポイントがあるものです。
2期連続以上赤字になっているなら計画書を渡そう
「2期以上連続赤字かぁ。。。」となっている決算書を見ると銀行員も不安になっていくものです。
「うちの融資を返済できるのか。」と。。。
だからか、経営改善のための事業計画書をつくって欲しいと銀行員は依頼をしてくるのです。
それこそ、新型コロナウイルスに関連したゼロゼロ融資を受けている中で、
赤字からの回復見込みを銀行員が知りたいと感じた場合にもこのようなことを言ってくるものでしょう。
「このままだと支援が難しくなるので経営改善を行なうための事業計画書を作成して欲しい。」といったように。
場合によっては「専門家の先生とともに計画書を練って欲しい」とも言われるかもしれません。
ただ、経営改善に関する事業計画書は銀行員に求められるよりも先に出すべきだといえます。
たとえば「2期連続赤字。」という状態になる場合には、その2期目からは決算書と合わせて計画書をつくり銀行に報告へ行くべきです。
経営改善計画書の数字をつくる際にこれだけは押さえよう3つ
「2期以上連続赤字になっているなら経営改善計画書をつくるべき。」だといっても数字のつくり方に関しては悩んだりするものかもしれません。
そのような際には「最低限この3つは意識してほしい。」といったものがあるといえます。
変動費を売上に連動させる
経営改善計画書などの数字を銀行員が確認している際に、
「いやいやつくり直しだよ。。。」と感じてしまうのが、変動費が売上に比例して変動していないといった場合だといえます。
なぜなら、損益計算書の数字には「売上原価は売上に比例して変動する。」という変動費と呼ばれるものや、
「販管費の多くのものは売上に関わらず固定される。」といった固定費にわけられるというキホンがあるからです。
なので「売上に変動があるにも関わらず、変動費と呼ばれる売上原価の金額が変わっていない。」
もしくは「比率がおかしい。。。」となるとエンピツを舐めただけの計画書だと銀行員は感じてしまうのです。
だからこそ、売上原価などの売上の増減に応じて変動するはずの変動費は売上に連動させていきましょう。
その際に「変動費をどうやって売上に連動させたらいいのかわからない。」というのであれば、直近の決算書の原価率を計画書の売上にかけて算出するのもありだといえます。
この変動費を意識することによって、
「原価率が〇〇%だから変動費や限界利益はこうなります。」
「原価率を引き下げる努力をしているため変動費が従来よりも抑えられます。」といった深く切り込んだ説得力のある数字になるのです。
社長に関連する経費を見直す
赤字が続いている中で、
「販売費及び一般管理費(販管費)などの固定費が下がっていない。。。」といった経営改善計画書の数字を確認してしまうと銀行員はその本気度を疑ってしまうものです。
「社長の役員報酬くらいは何とかならないのか。」といった考えとともに。。。
なので、固定費などとも呼ばれる販管費を見直した数字も示すようにしていきましょう。
その際には「水道光熱費などの細かい経費を削る。」という経費削減ではなく、社長に関連する経費を下げていくべきだといえます。
赤字が続いている会社には、
「社長が私的に使っているっぽい。」と感じる経費が少なくないと銀行員は感じているものです。
「(社長だけが使っているっぽい)接待交際費。」
「(社長だけが使っているっぽい)車の減価償却費、車両費。」
「(社長だけが使っているっぽい)研修費。」そして「役員報酬。。。」
などといったように「社長が身を正せば黒字化できる。」と決算書を銀行員が分析しているなかで感じたりしてもいるのです。
そして「社長関連経費。」といったものに手を付けられているからこそ、使える経営改善計画書だとも銀行員は感じるといえます。
「従業員や事業の根幹に関わる経費よりも先に社長に関連する経費を削る。」といったことは必要な計画だといえますし、銀行員にその覚悟を示し実現していくべきでしょう。
売上増は根拠を
「どこからこれだけの売上増加を実現するんだろう。。。」といったことも経営改善計画書を確認していく際に銀行員は感じたりするものです。
それこそ「これだけ売上を増やせるならもっと先にやっておいてよ。」とも感じたりもするかもしれません。
だからか「売上に関する数字は慎重に策定すべき。」だといえます。
赤字が続いている中での計画書には、
「売上を急ピッチで増やしていく。」という威勢の良いものを見る機会が多く、その後計画通りの売上になっていないということも少なくないものです。
なので「売上増加ついては根拠が問われている。」と考えて売上の根拠となる資料も渡していきましょう。
新規取引先との取引が見込まれるなら契約書などを見せる必要があるものですし、販売単価を増やすならその根拠を明らかにすべきです。
そして、銀行員というのは売上の内容などの事業内容を実は深く理解していないといえるものです。
なので「どのような事業を営んでいて、売上においてもどのような製品やサービスをもとに積み上げられているのか。」といったことを改めて説明していきましょう。
もし、経理を売上部門別に行なっているのであればそのような資料を見せることも説得力を上げるひとつのツールになるといえます。
まとめ
計画書の数字をつくる際には最低限のルールを覚えておくことも必要だといえるのです。
そして、計画書をつくったところで満足するのではなく、計画を上回れるように行動に移していきましょう。
【おわりに】
今月を越えたので税理士業はひとまず繁忙期的なものを抜けたかなぁと。
ひとまず、新しい体験としてDJIのカメラを買ったので試してみるのが楽しみです。
【一日一新】
ナリキンフットボール