債務超過なのに銀行融資が受けられている理由

「債務超過なのに銀行融資が受けられている。」という理由が気になることもあったりするものでしょう。


近所の神社からの眺望@平川神社


「債務超過でも銀行融資が受けられている。」と安心してはいけない


「うちは債務超過だけど銀行から融資を受けられているんだよね。。。」ということもあったりするものでしょう。

とはいっても、債務超過の状態が続くことは事業にとっても銀行融資対応としてもいいものではありません。

たとえば「この会社は債務超過じゃん。。。」などという決算書を見ると、

銀行員も格付けや稟議書を通すのにそれなりの骨を折ることになるので、避けたい気持ちになるといえます。

たしかに「負債の金額が資産の金額を超える債務超過の状態。」だったとしても「即倒産。」になるとはいえないものです。

それでも、債務超過に陥っていると銀行融資が受けづらい状態にもなるものですし、倒産に近づいているともいえます。

だからこそ「債務超過だけど銀行融資を受けられている。」と安心をするのではなく、

「資産をすべて売り払ってもまだ負債が残る。。。」といった債務超過の状態から改善していく手を打つべきなのです。



債務超過なのに銀行融資が受けられている理由


「倒産する可能性も高くなり銀行融資が受けづらくなる。」ともいえる債務超過の状態。

「だけど、うちはそれでも銀行融資は受けられているよ。」ということもあったりするものでしょう。

そんな債務超過の状態にも関わらず銀行融資が受けられている理由を挙げていきます。

資本金が少ないことによる債務超過だから

「資本金をいくらに設定して会社を設立しますか。。。」などと専門家に尋ねられるように、

「いまは資本金が1円以上でもあれば会社を設立することができる。」といえるものです。

その会社を設立する際の資本金の金額を「戦略を持って設定する。」というよりは、それほど深く考えないで行なうことも少なくないでしょう(消費税の話だけは考慮するとしても)。

なかには「資本金1円で会社を設立したらお客さまへのお茶を買っただけで債務超過に陥った。。。」

というように資本金の設定をミスってしまうこともあったりするものかもしれません。

とはいっても、資本金の金額を深く考えて会社を設立することは難しいものかもしれません。

だからか、資本金が足りなかったことにより、

「社長であるじぶんのお金を会社に貸す。」ことで資金繰りを整えるという場合もあったりするものでしょう。

そんな「表面的には債務超過だけど社長からの借り入れ(役員借入金)で事業が回っている会社。」というのも少なくないものだといえます。

そして、決算書を表面的に評価するわけではない銀行員としても、

「この役員借入金は資本金に準ずるもの。」として、その決算書を評価することもあるものです。

なので「表面的には債務超過だけど、少ない資本金を補うために社長が追加出資をした役員借入金を加味すると資産超過(債務超過ではない)。」

という評価を銀行員が行なうことで、銀行融資が受けられている場合もあるものだといえます。

役員報酬をそれなりの金額で取れているから

「この会社は赤字だし、債務超過じゃん。。。でも。。。」と銀行員が感じる決算書のひとつが、

「債務超過だけど、社長が役員報酬を数千万円単位で取っている会社。」だといえます。

そのような決算書を見ると、

「社長の役員報酬をしっかり管理すれば損益は黒字になるし、数年後には債務超過の状態から脱することができる。」などと銀行員は考えるものです。

なので「銀行員が役員報酬の金額に口を出してくる。」ということがあったりするのです。

また、銀行融資の審査の際において重要な指標となる債務償還年数も、

「会社のキャッシュフローと社長個人のキャッシュフローを合算。」することで、融資を行いやすい環境をつくるということも銀行員は行なっているともいえます。

そして「銀行員がじぶんの生活費や家族の状況、金融資産について事細かに確認してくる。」という経験をされた方もいるものでしょう。

このような個人の資産状況やキャッシュフローを尋ねているのは、

「銀行員の趣味として社長の個人的な資産状況を確認している。」のではなく、融資の審査のポイントを引き上げるために銀行員は尋ねているのです。

にもかかわらず「なんでそんなことを銀行に教えなければならないの。。。」と真面目な顔をして銀行員に言ってしまっていないでしょうか。

銀行員に社長個人のキャッシュフローについて尋ねられた際には「詳細なデータを渡す」などをして協力をしていくべきです。

「会社は債務超過だけど、社長個人には十分な資産があるため会社のキャッシュフローも回っている。」

ということを理由として、たとえ債務超過だったとしても銀行融資が受けられている場合もあるものですから。

債務超過の状態が一過性に過ぎないから

「前期が大赤字だったため債務超過に陥ってしまった。。。」という場合にも、銀行融資が受けられていることがあったりするといえます。

事業を営んでいると、コロナ禍のような「想定外」というものは起きてしまうものかもしれません。

そのような想定外が起こったことによる一過性の債務超過であれば、銀行も「債務超過だからダメッ。」と杓子定規に融資謝絶とはならないものです。

なので「一過性の債務超過。」である場合にも銀行融資が受けられていることがあるといえます。

ただ「本当に一過性の赤字による債務超過なのか。」ということに対しては、銀行員も疑心暗鬼になっているものです。

だからこそ、債務超過を脱するための事業計画書を作成し銀行員に説明すべきですし、債務超過のときほど銀行に定期的に業績の報告をすべきだといえます。

「業績が悪くなると銀行員とのアポを避ける社長。」というのは少なくないといえるかもしれません。

「債務超過を脱する万全の体勢を示す。」ためにも、銀行員とのコミュニケーションを深めていくべきだといえます。


まとめ


「債務超過=資金ショート」ではないので、

債務超過だったとしても今回挙げた理由などで銀行融資を受けられている場合もあるものです。

とはいっても、債務超過の状態が続けば銀行融資が受けられないXデーも近づいてくるものだといえます。

「今後の銀行融資は事業性評価の時代」だといっても、債務超過の状態を放置するのはやめるべきでしょう。


【おわりに】

最近、ヤマト運輸が指定時間通りに来なかったり予定日に来なかったりします。

基本的に急ぎで買うことがないのでいいのですが、宅配クライシスが起きているのかなぁと。


【一日一新】

マクドナルド にんにく ザク切りポテト肉厚ビーフ

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