「銀行から安易に融資を受けてはいけない。」という言葉がある理由について書いていきます。
安易に受けられないのが銀行融資
「銀行から安易に融資を受けてはいけない。」
などという話を聞いたことがある事業者の方もいるものかもしれません。
とはいっても「安易に受けられないのが銀行融資。」だといえます。
「でも銀行融資なんて簡単に受けられるよ。。。」
ということを感じられている方がいるとしたら、それは銀行融資のツボがわかっているからでしょう。
銀行融資を受けるため必要な条件は「明確な資金使途と確かな返済原資。」になります。
そして、この2つの条件が揃わなければ「銀行員は融資稟議書を書けない。」といえます。
もし、銀行員が融資稟議書を書けたとしても、
「支店長や本部に差し戻される。。。」といったことが銀行融資の実情だったりするものです。
その返済原資を示すためには、
「損益計算書が黒字であることや債務償還年数が一定年数以内(通常は10年)に収まっている。」などの要件が必要だといえます。
このような条件を満たしているタイミングでなければ、銀行融資というのは受けるのが難しいものなのです。
なので、業績がいい状態でなければ銀行員に対して、
「融資してほしい。」などと伝えても断られる可能性が高いのが銀行融資対応だといえます。
銀行から安易に融資を受けるなと言われる理由
「それほど簡単に受けられるものでないのが銀行融資。」といえるにも関わらず、
「安易に銀行から融資を受けてはいけない。」などという話もあったりするものです。
たしかに、銀行融資を受けても「その場しのぎでしかなく、資金繰りの根本解決にはつながらない。」ということもあるものかもしれません。
たとえば、次のようなことが常態化していると銀行融資を受けたとしても資金繰りは早晩に行き詰まり「安易に銀行融資を受けても。。。」という話になるといえます。
赤字販売
「とにかく資金が必要だから。」などというような経営状態に陥ると、
「それほど計算せずに商品を販売する。」ということもあったりするものでしょう。
そして、冷静に計算してみたら「赤字販売だった。」ということもあるものかもしれません。
たしかに「売れる見込みのない在庫。」を抱えている場合には、
「置いておくのにもお金がかかり、売れない限りはお金に変わらない。」
ということになるので、たとえ赤字販売だったとしても現金化することは必要な選択だといえます。
とはいっても、原価割れの状態が続いているのであれば、
その原因を突き止めない限り「銀行融資を受けても資金繰りは火の車。」となるものです。
だからこそ「安易に銀行融資を受けるな。」と言われないためにも赤字販売を避けるべきだといえます。
固定費が多く赤字
経費には「売上金額に連動してかかる変動費。」と「売上金額に関わらず常にかかる固定費。」
といったようにその性質によって、大きく2つにわけることができるものです。
なかでも、注意しなければならないのが「売上金額に関わらず常にかかる固定費。」だといえます。
変動費というのは売上金額がゼロ円になればゼロ円にすることも可能ですが、固定費は売上金額がゼロ円だったとしても支出はしなければならないもの。
だからこそ、事業を営む中で「固定費」には気を抜いてはいけないものだといえます。
たしかに「経費を変動費と固定費にわける。」のを厳密に行うのは骨の折れる仕事だといえるかもしれません。
それでも「固定費のなかで売上に与える影響が少ないもの。」を抽出してその削減に努めない限りは、
「銀行融資を受けても資金繰りは改善しない。」といえるかもしれません。
なので「固定費は売上の貢献度に応じて思い切って損切りする。」といったことも必要だといえます。
銀行融資の返済額に黒字額が追いついていない
「赤字販売もしていないし損益計算書は毎期黒字。」
にも関わらず「資金繰りが重たい。」ということもあるものでしょう。
その要因のひとつが「銀行融資の返済に利益金額が追いついていないから。」だといえます。
銀行融資を受けて事業を営む際には、
「返済金額以上の利益金額を稼がなければならない。」というものです。
少なくとも「税引き後当期純利益+減価償却費」となる金額が銀行借入れの返済額を上回らなければ、資金はいつまで経っても貯まらないといえます。
そして「業績が赤字になってしまうと銀行融資を受けることすら難しい。」ということにもなってしまうものです。
すると「銀行融資の返済をするために、さらに銀行融資を受けるのはやめておいたほうがいい。」
という話のひとつとして「安易に銀行融資を受けてはいけない。」といった話になるといえます。
銀行融資を受けても資金繰りの改善が難しい場合には、リスケの変更を検討すべき
銀行融資を受ける目的のひとつには「手元資金を厚くしておく。」といったこともあるものでしょう。
たとえば、コロナ禍などのような想定外の事態が起きているのであれば、
「銀行融資を受けながら時間を稼ぐ。」ということで事業を再構築しておくことも必要だといえます。
なので「安易に銀行から融資を受けるな。」というよりは、
「まずは銀行融資を受けてでも態勢を立て直す。」ということが資金繰りの基本だといえるでしょう。
そのためには、銀行員とのコミュニケーションや決算書の作り方なども必要になってくるものです。
とはいっても、赤字体質の状態から抜け出せないのであれば「銀行融資を受けるよりも返済条件の変更(リスケ)。」をすべきだといえます。
「銀行融資が受けられるタイミングで常に資金調達をしてきた。」
といっても、これ以上融資を受けても資金繰りが改善しない場合もあるものです。
そのような経営状況になっているのであれば「銀行から融資を受ける。」という選択肢ではなく、
「銀行にリスケの協力をしてもらう。」といったスタンスで資金繰りを行なっていく必要があるといえます。
すると「安易に銀行融資を受けるな。」といった言葉にも一理あるといえるのかもしれません。
まとめ
銀行融資を受けても資金繰りの改善が難しければ、
「返さない。」というリスケをすることも資金繰りの改善には必要な場合もあるといえます。
【おわりに】
Windowsのプロダクトキーを数日探していたのですが、事務所の冷蔵庫の脇に落ちているのを発見しました。。。
【一日一新】
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