損益計算書と資金繰りで違和感を持つのは仕方がない理由

損益計算書だけで資金繰りを判断していても違和感は解消されないものです。


お金の動きは絶え間なく。


利益が出ているのに資金が貯まらないから業績確認をムダだと感じる


「利益が出ているはずなのに資金繰りは一向に楽にならない。」

「銀行借入れの返済が経費にならない支出だということはわかっているけど。。。」

「それでも、試算表なんかを毎月確認したって時間のムダ。」

などと毎月業績を確認している際に感じる場合もあるかもしれません。

それこそ「税理士と経営会議をしたって何の意味もないんだよ。。。」といったことを感じている事業者の方もいるものでしょう。

このような「経費と支出は別物。」といったことも、業績の確認や資金繰りを把握する難易度を上げているものだといえます。

だからといっても「毎月損益計算書を確認するなんでムダ。」などと考えるのはやめてみましょう。

損益計算書や貸借対照表を確認しながら「資金繰りとの違い」や事業の状態を把握すべきだといえます。



損益計算書と資金繰りで違和感を持つもの3選


それでは、損益計算書と資金繰りで違和感を持つものを挙げていきます。

在庫は経費にならないから資金繰りに違和感を持つ

「今月はいい感じで黒字だった。」

といっても「資金は増えていないんだよなぁ。。。」ということも事業にはあったりするものです。

「なぜこのようなことが起きるのか。」

という理由のひとつには「在庫が過多になっている」場合もあるといえます。

損益計算書というのは「売上とその売上のために要した費用を計算して利益を算出する。」ものです。

なので「まだ売れていない在庫。」は売れるまでは「経費になることはない。」ともいえます。

すると、損益が黒字だったとしても「経費に反映されていない在庫の支出分。」だけ資金的にはマイナスになることもあるものです。

積み上がる在庫を確認せずに、

「損益計算書を確認しても意味がない。。。」と言わず、貸借対照表の在庫金額や実際の在庫の状態を確認してみましょう。

「在庫は売上になるまで金食い虫。」だともいえるので「適正な在庫。」といったものを意識していくのも資金繰りには必要なことです。

また、銀行員というのは「多すぎる在庫。」」を確認すると、

「在庫を抱え過ぎではないか。」といったことや、

「粉飾決算をしているのかも。。。」というように業績に疑いの目を持ってしまうといえます。

自己資金での設備投資をすると資金繰りに違和感を持つ

「これまでの機械から最新の機械に入れ替えれば、売上も利益もさらに増える。」

というタイミングも事業を営んでいるとあるものかもしれません。

それこそ「競合他社に競争優位性を持つためにも、最新の設備投資をしなければならない。」といったことも少なくないでしょう。

この設備投資を行なった際にも「経費になるタイミングと支出のタイミングにずれが生じる。」ものだといえます。

なぜなら、10万円以上(中小企業は一定の場合には30万円以上)の設備などを買った場合には、

「支出したタイミング」ではなく「減価償却費」となるタイミングで経費になるからです。

このような設備投資を自己資金で行なった際には、

「損益計算書の黒字額よりも遥かに多くのお金が出ていっている。」

といったこともあるので、黒字の感覚と資金繰りの差に違和感を持つといえるかもしれません。

だからこそ「設備投資と経費になるタイミング。」のずれを解消するために、

自己資金で設備投資を行なうのではなく銀行融資を受けて設備投資を行なってみるべきなのです。

そして、その際には「設備投資の法定耐用年数と銀行借入の返済期間を合わせる。」といったことも資金繰りの違和感を埋めるためには必要だといえます。

利益額以上に資金が増えることもあるので違和感を持つ

「利益額以上に資金が貯まっているから業績の確認に違和感を持つ。」などということもあるものでしょう。

事業というのは「お金を得たからといっても必ず損益計算書に計上されるわけではない。」といえます。

  • 売上の契約金として前受金を受け取った。
  • 経費の支払いをしていないからお金は残っている。
  • 銀行融資を受けたからお金は増えた。
  • エンジェル投資家の出資を受け取った。
  • じぶんが会社に資金を貸し付けた。

などというように「損益計算書の利益額以上にお金は増えた。」ということもあるものです。

だからこそ、資金繰りを把握する際には損益計算書だけを見てはいけないといえます。

貸借対照表や資金繰り表などを確認し、

「どのような形態で資金を調達し、いつ支払いをしなければならないのか。」を把握すべきなのです。

「毎月損益計算書だけを確認して一喜一憂していても、資金繰りと異なるから意味がない。」

というのはその通りでしょう。

だからこそ貸借対照表や損益計算書、そして資金繰り予定表を毎月作成して

「資金繰りはどうなっていくのか。」ということを確認し、業績と資金繰りの違和感を解消していくべきだといえます。


まとめ


損益と資金繰りに違和感を持つものを見つけるようにして対策を練っていきましょう。


【おわりに】

昨日も今日もかなりの距離を運転しました。。。


【一日一新】

あること

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