起業をしたあとに事業を軌道に乗せ続けるために大切な3つの考え

起業をしたら、理解しておかなければならない考え方があります。


机の上に置いてたりします。


起業をすることよりも、起業したあとに軌道に乗せ続けることは難しい


「わたし、独立したんだぁ。」

「おれいま会社を経営してて。」

という響きってなんだか「カッコいい」感じがしますよね。

言っている本人も、どこか誇らしい気持ちがあるとおもいます(なんとなくじぶんも。。。)。

とはいっても、世の中はそれほど甘くはありません。

わたしが心に刻んでいる言葉のひとつに、

「創業は易く守成は難し。」

というものがあります。

そう、独立や起業というのは「やりたければ取りあえずは、できるもの」です。

ただ、起業をしたあとにその事業を営んでいる状態を維持することは難しいものです。

起業をしてから10年後に事業を続けているという割合は、約25%とも言われています。

税理士試験の場合でも、

「おれ税理士試験を受けて、将来税理士になるんだぁ。」

というのはちょっとカッコいいことで、言うこと自体は簡単なことかもしれません。

でも、これが受かるまで勉強し続けるということは難しいことです(たぶん1割もいないとおもいます)。

「事業を立ち上げたんだ。」

ということを評価される場面は多いとおもいますが、その状態を安定軌道に乗せ続けることは難しいことです。

そんな難しいことを続けるためには、意識しなければならないことがあります。


事業を軌道に乗せ続けるための3つの考え方


それでは、軌道に乗せ続けるための3つの考え方を説明していきます。

ひとまずは売上を追いつつ、売上だけを追いすぎない

事業の1番の収入源は、売上になることが多いでしょう。

そうはいっても、顧客がすでに付いていて起業をするということはなかなか難しいもの。

顧客ゼロの状態で起業した場合には、ひとまずは収入源となる売上を追うことが必要になります。

売上を追うために、

  • 友人や知人に起業したことを宣伝しに行く。
  • 広告宣伝を行う。
  • 販売代理店を使う。
  • 飛び込み営業を行う。
  • 自社商品をさらに磨く。

などといったことをして、売上を創っていくということが必要になってくるものです。

とはいっても、売上を追うためにがむしゃらにやっていたら、

「実は費用対効果が合っていなくて、それほど儲かっていなかった。」

ということもありえます。

また、売上だけを追いすぎて、「時間が足りずに余計に疲れてしまう」ということもあるかもしれません。

「起業をした直後は、収入源である売上を優先的に追う。」

ことは大切なことです。

だからといって、売上だけを追っていると、実は赤字受注だったということもありえるので、

売上だけを追うことは注意が必要」です。

売上だけを追っていたら立ち行かなくなるから、粗利益を追う

事業を軌道に乗せるために必要なものは、お金です。

そのお金を稼ぐために、「お金が欲しい」からと見せかけの売上で赤字受注をしていると、お金はどんどんなくなっていきます。

起業をしてある程度の売上を確保できてきたら、すぐにその次のステージである、

「粗利益を経営の重要な指標に変更をすべき」です。

粗利益とは、以下のように計算されるものになります。

粗利益 = 売上 ー 売上原価

赤字受注というのは、

売上 < 売上原価

となっている状態で、売れば売るほどお金がなくなっていくという状態です。

「粗利益が大切なのはわかる。でもまずは、赤字受注でも顧客が必要なんだ。」

「然るべきタイミングで、値上げをするから赤字受注は遠くない未来に解消できるから。」

といった考えで、ひとまずの赤字受注を行っているということもあるかもしれません。

しかし、売上が欲しいからと赤字受注をした場合でもそのお客様は、

「永遠にこの金額で受注してくれるものだ。」

と考えているので、値上げをするということは想像以上に難しいでしょう。

「いやっ、うちが取引をやめれば先方も困るはず。」

と、じぶんが赤字受注をやめて適正な価額に戻そうとおもっていても、

「かつてのじぶんと、おなじような考えの創業間もない競合他社。」

が現れてくるものです。

このループに入らないために、売上がある程度確保できたあとには、「粗利経営」に切り替えて赤字受注はやめていくべきです。

そのためには、商品ごとに赤字受注になっていないかどうかの粗利を計算しておくべきです。

「いやいや、受注量が増えてくれば規模の経済で、コストが下がっていくでしょ。」

と考えているようでは、経営に必要な会計の知識が足りないと言わざるを得ません。

日本企業の80%は、年商1億円未満。

これが現実だとすると、規模の経済を働かせるというのは至難の技。

その考えは絵に描いた餅になります。

事業を営んでいるなかで値上げをすることは、おもっている以上に難しいことです。

「経営は値決めだ。」

という言葉があるくらいですから。

お金にも心にも余裕を持つために、銀行融資を受ける

事業の根幹を担うのは、お金。

そのお金を持つことで効果的なことのひとつが、銀行融資を受けてお金を持つということです。

「やっと売上が見込めて、粗利益も事業に必要な金額は確保できた。」

とおもっていても、事業には資金サイトという問題が起こってしまいます。

粗利益が確保できて利益が出ていたとしても、どうしてもお金になるには時間がかかってしまうもの。

そのお金になる時間を埋めてくれるのが、お金を借りてお金を創るということです。

「いやいや、借金なんてするから潰れるんだよ。」

「経営は無借金でやっていくべきでしょ。」

なかには、このように考えられる事業者の方もいるかもしれません。

それは間違った考えで、

「事業が行き詰まるというのは、お金が足りないから。」です。

「お金が足りている状態か、足りていない常態か」に関しては借金は関係ないものです。

たしかに、街金などの高利貸しで融資を受けることはキケンなことです。

しかし、経営の根幹であるお金をなくさないためには、

「お金を仕入れるという感覚で銀行融資を受ける。」べきです。

そんな銀行が融資をできる状態というのは、

その事業が儲かっているときか、これから儲かりそうな見込みがある。」ときです。

売上がいくらあっても、利益がなければ銀行は融資を出しにくいものです。

また、本当にお金が必要な経営危機時にも、銀行は融資を出しにくいものです。

銀行が融資をしたいと考えている経営状態のときに、借りられるだけ借りて経営の根幹であるお金を持っておくべきなのです。


まとめ


世の中は、「何かを始めた人を評価する風潮があり、何かをコツコツと続けている人を正しく評価しない。」ということがあるように感じます。

せっかく人生をかけて起業をしたのであれば、売上を追いながら粗利益を確保し時間を創る。

そして、銀行から融資を受けてお金を創りさらに時間を創る。

この経営の王道たる考えを理解できていないと、「あいつのカッコよさは一瞬だったな。」

と言われてしまいますよ。


【おわりに】

まれに、想像もしていなかったような(欲しかった)商品を、おもってもみなかった低価格で見つけることがあります。

そんなときに、「やっぱり世の中には知らない誰かが超絶頑張ってるんだなぁ。」とおもいます。

うん、ある商品にはちょっとびっくりしました。


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