株式会社レオパレス21の財務資料で確認してみた

信頼を築くには時間がかかりますが、信頼を失うのは一瞬だとよく言われます。

そのような影響がどの程度あるのか、株式会社レオパレス21の財務資料を確認してみました。



事業は顧客がいるから成り立つ


どれだけじぶんの製品に自信があっても。

どれだけ資金を使っても。

お客様がいなければ、商売はできません。

お客様がいるからこそすべての商売は成り立ちます。

わたしも税理士事務所が全国に3万件以上あるなかで、お客様に選んでいただけるように商売を行っています。

どの商売もお客様に信頼をして貰えるからこそです。

しかし、世の中にはお客様の信頼をうまく利用して、お客様を裏切るような商売を行ってしまうような会社もあります。

お客様を最初から騙すつもりはなかったのかもしれませんが、残念ながらそのようなことになってしまうようなこともときにはあります。


株式会社レオパレス21の財務内容を確認してみる


㈱レオパレス21は、建築基準法の規定を満たしていない施工不良物件が確認されたというニュースが、以前ありました。

建築基準法の規定を満たしていないとなると、その物件に住みたくないと思う人が増えてくると予想ができます。

今回は、そのような渦中にある㈱レオパレス21が公表している資料から、経営内容を確認していきます。

まず、施工不良と報道があり、その物件に住みたくない人が増えるということは、当然、売上は下がります。

20/3月期は、前の期よりも約14%ほど低下しています。

また、売上総利益の減少幅はかなりもので、売上総利益率は15.1%から5.9%に下がっています。

さらに金額を確認すると500億円以上落ちています。

本業の稼ぎを示す営業利益も赤字に転落し、当期純利益も約800億円の赤字で赤字は2期連続となっています。

これを確認するだけでも相当、経営状態が悪くなっていることが確認できます。

次にセグメントという事業内容別に確認してみます。

レオパレス21総合レポートより

セグメント別に見ると、賃貸事業の業績が大きく悪化していることが確認できます。

事業の中核を担っているのが、賃貸事業になります。

そうすると、このセグメントの損益の悪化が事業に大きな影響を及ぼすことは明らかです。

当然、経営幹部もこの問題を認識していると考えられるので、中期経営計画として以下の内容が公表されています。

これまでレオパレスに住む人というのは、大学生等の学生や法人が借りて派遣社員のような方の社宅として借りるニーズが中心でした。

それを、外国籍の方やシニア層を取り込もうという経営戦略を掲げています。

コロナ禍の折、この経営戦略にどこまで効果があるのかは今後も確認していく必要がありそうです。

また、売上は下がっていますが管理戸数は増えています。

しかし、入居率が下がり約11万戸が空き家状態となっています。

さらに従業員数と建築請負金額も当然、減少しています。

入居率に関しては、20/3期を底として今後は上昇していくという計画を目標としています。

グラフで見ると、直近の入居率の低下はかなりのインパクトがあります。

業績が赤字で、補修工事に多額の資金が必要と言うことで、キャッシュは年間で241億円も減っています。

貸借対照表を確認してみると、

現預金残高は、240億円ほど減少しています。

また、有形固定資産や投資有価証券なども減っています。

こちらの一部は売って現金化したことが、キャッシュフローと貸借対照表を合わせて見て確認することもできます。

負債をみると、借入金等が増えていないので、この20/3月期は大体的な資金調達を行っていないことも確認ができます。

経営の安全性を示す、自己資本比率は約28%から0.8%と大幅に低下しています。

この状態だとファンドから資金援助を受けることは懸命な判断だといえます。

業績が良くないので株価も当然下がっている状態です。


ニュースをみたら、経営内容を検索してみる


ニュースで、ある会社が称賛されていたり、社会的な信用が低下していたりする報道があります。

そのようなときは、上場会社であればその会社のHPやEDINETなどで財務内容は確認できます。

そして、株価も確認してみましょう。

なぜそのような経営になってしまったのか。

そのような事実があったときには、経営成績にどう影響をしてくるのか。

ここを考えながら、そういった会社の経営資料を見ていくと、経営資料をみる楽しさがわかってくるかもしれません。

業績が良いときも悪いときも、その状態は必ず経営資料に現れてきます。

今回の題材とした、㈱レオパレス21はこの期まではあまり財務内容が良いとは言えません。

今後の㈱レオパレス21がどう復活を遂げるのか、それとも完全に事業が息詰まるのかを確認してみることは、自身の商売に役立つことでしょう。

じぶんの商売のためにも、財務諸表等の経営資料を確認することは無駄ではありません。


【おわりに】

わたしが学生時代から、レオパレスの物件は粗悪な印象を受けていました。

顧客の信頼を失うと、経営成績も必ず落ちてきます。

ここから復活するのか、堕ちていくのかは経営者の指針によって変わってくるのだと思います。


【一日一新】

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