売上〇〇円。
負債総額〇〇円。
財務に明るくなると、これらの数字が都合よく使われているなと思います。
B/Sを確認しないとわからないことは多い
創業わずか5年で、マザーズ上場。
脱サラして、不動産収入が年に1億円。
言葉の響きとしては、抜群です。5年で上場会社を創るなんてよほど優秀な経営者なんだろう。
不動産収入が1億円なんて、一生遊んで暮らせるじゃん。不労所得って最高だな。
そのようなことを感じるのはやめましょう。
収入が1億円あっても、借金はどのくらいあるんだろうと考える。
5年で上場会社をつくるなんて、利益はどれくらいで、どんな事業をしているのだろう。
貸借対照表(B/S)で現預金と借入金がいくらかの確認をする
創業〇〇年で。。。
不動産収入で年に1億円。。。
このようなインパクトのある話を聞いたら、まずはB/Sはどのような状態になっているのかということを考えましょう。
B/Sは財務状況を表す表として活用されています。
売上が1億円でも、借入金が100億円の状態なのか。それとも借入金が一切ないのかどうか。
利益が1億円あっても、現預金がいくらあるのか。
儲けに対してどのくらいの資産を使用したのか理解できるのが、B/Sになります。
100億円を使って売上が1億円の場合と、1億円を使って売上が5千万円の状態だと後者の方が効率がいい経営になります。
効率がいい経営を行っていると、少ない資源を使って儲けることができる経営におけるリスクも少なく済みます。
派手そうに見えても、効率が悪い経営をしていると、ひとたび売上収入が途絶えるとすぐに経営が傾いてしまいます。
派手な人や組織をみたら、B/Sはどうなっているのかをまず考えてみる。
現預金は必要最低額はあるのか。
借入金はどのくらいあるのか。
不要な資産はないのか。
インパクトのある数字の裏側にあるB/Sを気にすることで、見る目が養われていきます。
【おわりに】
ある弁護士法人が破産を申請したそうですね。
負債総額が約51億円とのこと。
しかし、負債総額が約51億円だけでは、その負債が多いのか少ないのかは完全には理解できないですよね。
ニュースとしては、負債総額〇〇円だけを報道したほうがインパクトがあります。
しかし、B/Sで考えると他の資産や負債の内訳がどのような状態にあるのかを確認してから本当の状態が見えてくるのです。
【一日一新】
あるお店のチキン南蛮