お金は、お金を先にもらう側の方が強い

お金の話は、なかなか面と向かっては、話しにくいことがあるかもしれません。

ただ、それではいけませんし、お金はどんな理由であれ、持っている方が立場が強いということを意識して行動をするべきです。

生きていくためには、信頼や健康、それだけではなくお金も必要です。

この場合はお金は、多く持っていて損はないものと考えて行動をとってみることも、時には大切です。

売上金がすぐに入ってこないジレンマ

事業を経営すると、仕入れたものを販売して、事業を成り立たせようとするのが一般的なものです。

この際に、仕入れた価格より高い金額で売れれば、利益になります。利益というのは儲かっているということです。

ただ、販売して売り上げたのに、売上金の入金が売った日の翌月末に入金であるとすると、儲かったはずなのに販売した日の手元には、お金がないという状態になります。

仕入れたものの支払いを、現金や銀行振り込みで売上金の入金よりも先に支払わなければならない場合、お金が足りず、儲かった(黒字)のに倒産ということになります。

事業をしていく上で難しいことのひとつが、事業モデルはいいのに、常にお金が足りないという状態にだったりします。

売上金の現金回収の日数は意識する

黒字倒産にならないためには、いつお金が必要で、いつお金が入ってくるのかを常に確認する。

たとえば、月末に500万円の入金があっても、その月の25日に450万円の支払いが必要だと、50万円足りないので、その事業は成り立たなくなってしまいます。あと5日で50万円貯まる計算なのにといっても、手遅れです。

仕入れたものの支払いから、売上げたものの現金回収の日数を意味する指標として、キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)というものがあります。

CCCとは、簡単に言うと、売上をしてその売上げの入金日から、仕入れをしてその仕入れ代金の支払い日を引いた日数になります。

たとえば、ある日100万円の商品を掛仕入をしてその買掛金の代金の支払いは、仕入れた日から30日後に支払います。

その100万円の商品を仕入れた日から10日後に売ることが出来ました。その売上げ代金は、売った日から50日後に入金されたとします。

CCC=30日+10日+50日-30日で、60日となります。

この場合は、最低でも60日分の資金が必要となります。

CCCは日数が小さいほど資金繰りは改善するということを表しています。

お金を持っているのは、先に入金のある商売

お金を持ってるかどうかは、経費の支払いよりも先に売上金の入金がある事業ということになります。

売上金の入金が経費の支払いよりも早く来る業種なんて、そんな業種あるのでしょうか。

まず思い浮かぶのが、国家になります。日本を経営していくために、先に税収を確保してその税収を見込みとして各予算の支払いをしていきます。

日本の2018年度の税収は、一般会計で59.1兆円。これは日本一売上高約29兆円のトヨタ自動車よりも多い金額です。

本来であれば、日本国家は税収が入ってくる見込みで経営が出来るのでその範囲内で、予算の使い方を決めていければいいということになり、常にお金をプールできます、

また、CCCがマイナスの業種もあります。

飲食店などが該当します。

たとえば、ある日100万円の商品を掛仕入をしてその買掛金の代金の支払いは、仕入れた日から30日後に支払います。

その商品はその日に現金で売りました。

CCC=0日-30日で、-30日となり、CCCがマイナスということは、まだ支払いが終わっていないのに、お金が手元にあるという状態になります。

これが、現金商売が強いとされる理由のひとつでもあります。

保険会社も先に入金をしてもらう業種

保険会社はなぜ、あれだけ毎日大量のCMを流すことができるでしょうか。めちゃくちゃ儲かっているからでしょうか。

これもCCCの考え方が重要になってきます。

保険会社も例えば日本生命の場合、保険料等収入が約4兆円を超え、これが保険金の支払よりは先に入金される仕組みになっているため、CM等を大量に流すような余裕を持った判断が出来ます。

個人も同じような話になり、お金がないと生きていけない部分がありますがいざお金を借りると立場が強くなります。

本来はお金を借りた後は、お金を貸した方が、お金を貸して返してもらう権利があるので、お金を借りた方よりも強い立場にあるはずです。

しかし、お金だけに着目をすると、お金を持っているのは借りた方になるので、ある種お金はなくても借りたもん勝ちという状態になり、無い袖は振れないという強い立場になります。

お金には、ちょっとくらい手を付けてもバレないという魔力もある

人のお金を大量に集めると、目の前にお金があるのでちょっとくらい手を付けてもバレないという魔力が働きます。

自分が世界的な企業の経営者であれば、自分自身の生産性や責任力を過大に自己評価をして、その会社に世界中に家を買わせてもいいかなという気持ちにもさせてしまいます。

本来であれば、その賃料を負担するという概念もなくなってきます。

一旦お金を集めて、みんなで配分をしよう。私は、おそらくこれは人間にはとても難しいことなのだと思います。

お金が入った瞬間に使い道を考えたりするものです。

そうであるのであれば、お金の重要性や魔力に負けないように勉強する必要がありますし、何も考えずにお金を払うということは辞めるべきです。

お金の使い道によっては、自分自身だけではなく、世の中全体に影響があるということを認識して、行動をしてみるべきです。

【おわりに】

何をやるにしても、取引先の企業規模にかかわらずその担当者の力量によるところが大きくなると感じることがあります。

某銀行で法人口座開設を断られました。担当者があまり一般常識を理解していないのか、ちょっと不機嫌にさせられてしました。

【一日一新】

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