経理をやったからといっても、売上が増えることはないといえます。
しかし、経理をやらないとお金は減っていくことになります。
経理をやったからといって売上が増えることはない
事業を始めると、「売上を上げるために営業をしないといけない。」といったことや、
「売上を上げるために設備投資や人を雇わなければならない。」
といったように、売上を上げるためにやらなければならないということは、数多くありますよね。
その売上を上げることと同じくらい大切なことが、経理をおこなうということです。
ただ、経理を行なったからといって、売上が増えることはありません。
しかし、経理を行わないとお金が思っている以上のスピードで減っていく、ということが起こります。
「営業は攻め。そして経理は守り。」
売上を上げて、利益が出ているかどうかを確認し、ムダにお金を減らさないためにやらなければならないことが経理です。
経理には手間がかかってしまうもの
売上を上げるためには、営業を行なったり、広告宣伝を行なったりなど、求めている売上を達成するために、ある程度の手間が必要になりますよね。
そして、おなじように経理も手間がかかります。
たとえば、クラウド会計ソフトをつかうと、
「全自動で経理ができる。」
といわれていますが、いま現在(2021年)は、経理が全自動でできるようになってはいません。
たしかにクラウド会計ソフトは、
「預金口座を連携させて預金口座の部分に関しては、自動で経理を行うことは可能です」し、
「クレジットカードなどのキャッシュレス決済のデータも連動する」ことができます。
その連動は便利なものです。
そうはいっても、クラウド会計ソフトは、インターネットをつかって経理をすることになるので、それ以外部分には余計に時間がかかり、経理の難易度が高くなります。
現金で支払ったものには、まだまだ会計ソフトに入力が必要です。
また、スキャンして画像を読み込むといっても、スキャンすることに手間もかかるものです。
事業を始めたばかりのことは、クラウド会計ソフトが向いているともいえますが、ある程度事業が軌道に乗ってくると、従来のパッケージ型の会計ソフトも必要になってくることでしょう。
そのパッケージ型の会計ソフトは、データの連携が不得意なこともあります。
経理の手間を減らすために、
「データ連携用にクラウド会計ソフトをつかい、入力や修正などにはパッケージ型の会計ソフトを使う。」
など、2つの会計ソフトをつかうといった工夫も必要なこともありますが、いずれにしても経理にはまだ手間はかかってしまうものです。
経理を外注すると、経理ごっこレベルのものになる
会計事務所や税理士に、経理をやってもらうということをすると、
「本業に力が入れられるので、経理のわずらわしさから開放される。」
ということは、たしかにあるかもしれません。
とはいっても、そのわずらわしさから開放されるデメリットもあります。
経理は現状を把握するために行うものです。
それを外注してしまうことで、
「経費として計上されているものが、実際には何に使ったものなのか、本当に必要な経費だったのか。」
といったことは、わからなくなります。
経理のプロである会計事務所や税理士にお願いしても、本当は何の支出なのかわからないので、適当だとおもわれる科目にするということになり、100%の精度の経理はできあがりません。
たとえば、「購入したはがき代は、本当は広告宣伝費かも知れませんが、無難に通信費にする。」ということがあります。
このように経理を外注していると、その外注先がやっているのは、
所詮は「経理ごっこレベル。」
ということになってしまい、その「経理ごっこレベルの経理」でいくら経営分析を行なったとしても、適切な判断ができないということになってしまいます。
経理は早くおわらせて分析に時間をつかう
手間だと思う経理も、毎日おこなうことで慣れてきてスピードも増していくことになるとおもいます。
そして、「本気で事業を営んでいる」のであれば、前月の経理の数字は、翌月第一営業日に月次報告資料として業績を確認すべきです。
経理には旬があるものです。
前月の業績を、当月の中旬までに確認していれば「まだ」許されますが、前月の数字が翌々月にならないと確認ができないというのであれば、それでは遅すぎて意味がないものといえます。
前月の業績を確認するのは、翌月第一営業日にすべき。
そのためには、毎日経理を行い、タイムリーに業績が確認できるようにしていきましょう。
そして、経理は数字を入れ終わってからが本番になります。
経理をおこなう意味は、経営を管理するためです。
経理は、経営管理の略称だといわれており、経理をおこなったあとの意思決定に使うということが正しい使い方です。
とはいっても、数字だけを眺めていても「いまいち感覚がつかめない」ということがあると思います。
そんなときには、グラフで確認をする癖をつけましょう。
グラフで確認したほうが、数字の羅列よりはみるテンションがあがりますよね。
たとえば、単月で比べたいときは棒グラフで比較をする。
さらに累計で比較をしたいといには、折れ線グラフで比べてみる。
この2つのパターンだけでも、数字に対する印象は大きく変わるはずです。
経理は、行ったあとの分析をするための基礎資料として、素早く仕上げる。
そして、グラフで確認をして、次の意思決定に活かすという目的でおこなうと、手間がかかる経理もやる気が出てくるとおもいます。
まとめ
経理をやったからといって、売上を増やすことはできません。
しかし、経理をおこなうことで、ムダな支出を発見することができ、お金を減らすことを防ぐことができます。
「いま、いったいいくら儲かっているんだろう?」
といったことは、本気で事業を営んでいるのであれば、気になることですよね。
それならば、経理は経営者であるじぶんが行うべきです。
たとえ、その道のプロに依頼をしていても、それは「経理ごっこ」に過ぎず、本当に必要な経費だったのか、ムダなものだったのかということはわかりませんから。
【おわりに】
マクドナルドは最寄り駅にありますが、モスバーガーやフレッシュネスバーガーもあると嬉しいんですよね。
とはいっても、マクドナルドによく行きますし好きですが。。。
【一日一新】
ある研修