銀行融資を受ける間隔があまりにも短いと、
「資金需要を正確に把握できないズボラな会社。」だという印象を銀行に与えてしまうものです。
銀行融資の申し込みでは借入希望額を厳密に見積もるべき
「少ない金額で融資を申し込んだほうが、借りられる可能性は高くなるだろう。」
といったようなことを、銀行融資の申込みをする際に考えることもあるかもしれません。
たしかに、銀行融資というのは借入希望金額が低いほうが、
「貸倒れリスクも低くなり融資稟議書も通りやすくなる。」ということはあるといえます。
このような事情を考慮して、
「銀行からは常に少額の融資を受けて、短い間隔で新規融資を定期的に申し込む財務戦略でいこう。」と考えることもあるのでしょう。
とはいっても、銀行融資というのは半年以下などの短い期間で何度も受けられるものではないといえます。
資金使途と「その資金使途を達成するために必要な借入希望額。」というものに根拠を持って申込みをしなければならないのが、銀行融資対応に必要なことなのです。
「短期間で銀行融資を何度も受けられる」とは考えてはいけない理由3つ
それでは「短い期間で銀行融資を何度も受けられる」とは考えてはいけない理由を3つほど挙げていきます。
そもそもの事業計画が間違っていたと考えられるから
銀行員とすると融資を実行した際に、
「次に融資を行なうのは数年後。」という会社よりも、定期的に融資の申込みがある会社のほうが助かるといえます。
定期的に資金需要のある会社であれば「この会社で一定の数字(ノルマ達成)は見込めるよなぁ。」などということを考えるものです。
とはいっても、前回の融資からあまりにも間隔が短いなかで新規融資の申込みを受けてしまうと、
「あれっ、もう前回の借入金を使っちゃったの。。。大丈夫なの。」と考えてしまうものだといえます。
なので、前回の融資から半年も経たないような間隔で新規融資の申込みをすると、
「資金繰りも正確に判断できない会社。」といったことや、
「資金繰り表や事業計画書を雑なものを提出する会社。」などと銀行員の印象は悪くなるものです。
このように「資金需要を正確に見積もれない会社。」には、
銀行員も提出された書類の内容に対して懐疑的になるので、新規融資を受けるのが難しくなるといえます。
返済可能性が低いと考えられるから
設備資金などと異なり運転資金を半年も経たずに申し込む会社というのは、
「貸倒れの懸念が高くなる。。。」というように、返済可能性に対して銀行は厳しく対応することになるといえます。
たしかに「売上が急拡大しているために増加運転資金を申し込みたい。」といった場合には、
「事業が好調なようですね。」といったような対応を銀行員も取るので、
前回の融資から半年も経っていなくても、その融資が実行される可能性は高くなるといえるでしょう。
とはいっても、このような増加運転資金ではない資金使途の場合には、
「これほど短期間に融資を申し込むということは、返済可能性に嫌疑があるはずだから見送る。」というような対応を取るものです。
銀行融資を取り扱う銀行員というのは、
「絶対に貸し倒れてはならない。」という姿勢で融資案件に対応するものだといえます。
にもかかわらず、増加運転資金などの銀行員が納得できるような理由ではない資金使途の場合には、
「前回の融資実行から短期間すぎるので実行されない。」という可能性が高くなるものです。
この際に「前回とは別の銀行に申し込めば短期間でも問題ないでしょ。」といえば、そのようなことはあるものだといえます。
ただ「前回の融資が信用保証協会付きの融資で、現在申し込んでいる融資も協会付きの場合」には、
信用保証協会を通じて、現在申込んでいる銀行にも融資間隔が短いことが伝わってしまうといえるでしょう。
銀行の融資姿勢が変わることがあるから
銀行融資の決め手となるのは「決算書の内容。」だといえます。
そして、決算書の内容が良ければいいほど銀行員としては、
「いつでも融資の申込みをお待ちしています。」といったような対応を取るものでしょう。
また「今回の融資は少額なので、また近いうちに融資の申込みをしてください。」といったようなことも言われる場合もあるかもしれません。
とはいっても、銀行の融資姿勢というのは永遠に同じものだとは限らないといえます。
「担当者が代わることで融資対応が変わる。」ということもありますし、
「支店長の異動で支店の融資姿勢が変わる。」ということも少なくないものです。
なので「前の担当者は、こう言ってたんだけど。。。」などというようなことが通用しない日も来てしまうかもしれません。
銀行の融資姿勢が変わってから、
「あのときに資金需要をもっと適正に見積もればよかった。。。」といっても後の祭りだといえるでしょう。
銀行融資というのは「銀行の融資姿勢は常に変わる。」
ということを考えて借入希望額を適正に見積もることを意識していくべきです。
まとめ
銀行融資というのは必要な借入額を見積もり、
「今回の運転資金で向こう1年は銀行に融資の申込みをしなくていい。」という事業計画を作成して対応していきましょう。
【おわりに】
銀行の融資稟議書に「本件は節税目的を主としており〜。」などと書くことがあるの?
といえばあるんですよね。
収益物件などは、このような趣旨で書いたほうが稟議も通りやすいという。。。
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