「自己資金で事業を営もうと考えてきたけれど、設立1期目の決算書は赤字でいま2期目。」
そのような際には、銀行融資が受けづらいといったこともあるものです。
自己資金だけでいきたい気持ちはわかるけど
「借金をしたら負け。」
「銀行から借金をすると最終的には身ぐるみを剥がされる。」といったことを考えて事業を営んでいる方も少なくないかもしれません。
たしかに、銀行員の会話の中には、
「あの会社が潰れたら担保に取っている土地に支店を移そう。。。」といった街金のようなものもあったりするといえます。
そして、それを本当に実行していたりもするといえるかもしれません。。。
だからか「無借金経営を目指す。」という考えを完全否定することはできないといえますし、
「無借金経営が経営の無双状態。」といった考えに対しても真っ向から否定するつもりはないといえます。
とはいっても、事業の目的のひとつは「自信のある製品やサービスを求めているお客様に届ける。」というものであったりするのではないでしょうか。
すると「資金がないから時間切れ。。。」というような資金繰りの不安は、なるべく避けていったほうがいいといえます。
創業後間もなくなら未来に賭けた稟議書を銀行員も書ける
「銀行はもっと会社の事業を評価しろ。。。」といった言葉は、
戦前からあったと言われているように、銀行や銀行員が取引先の事業を評価しきれていないということはあるといえるのかもしれません。
「だから日本は起業家が育たないんだ。」といえば、銀行にもひとつの責任はあるのでしょう。
とはいっても「会社の事業を評価して融資を実行する。」ということは言うほど簡単ではないといえるものです。
それこそ、銀行員よりも深く中小企業の経営者の方と触れ合う機会のある税理士でも「お客様の会社を事業性評価する。」といったことに難しさを感じるのです。
だからか設立2期目の会社が、
「1期目は赤字だったんだけど、今後は黒字化できるから融資をして欲しい。」と融資を申し込んだとしても銀行員は評価がしづらいといえます。
どちらかといえば「創業初期にどの金融機関からも資金調達ができていない状態で、このボロボロの決算書を持ってこられても、うちも無理だよ。。。」などとマイナス評価をする銀行員が多いといえるでしょう。
なので「設立1期目は自己資金で耐えて2期目以降は銀行融資を考えよう。」というのは、資金繰りの観点からやってはいけないことだといえます。
「将来の事業性が評価しづらい。」と銀行員が感じている中で最も頼りにするのは、設立1期目の決算書と前月までの試算表となるのです。
にも関わらず、設立1期目が赤字決算書となっていた場合には「他の案件に取り組も。。。」などと、その融資案件を進めていく気には銀行員もならないといえます。
「じゃあ、お手上げじゃん。」とならないためにも、事業を始めたら創業間もない時期に銀行融資を受けるべきです。
設立1期目はまだ決算書がないので、社長の経歴や人柄、準備をしてきた自己資金を銀行員が確認して、
「これだけ用意周到に起業の準備をしてきた社長なら、この事業はうまくいく。」といった未来に賭けた内容の稟議書を書いてくれるからです。
日本政策金融公庫をターゲットにしたほうが
「設立1期目の赤字決算書を持って銀行に融資申し込みに行くなら、創業間もない時期に銀行に融資申し込みに行ったほうが銀行融資を受けられる確率は高い。」というのが銀行融資対応の鉄則のひとつだといえます。
悪目立ちする過去がない方が「ここの社長ならいける。」と銀行員も協力的になってくれるからです。
「じゃあ、設立1期目が赤字だと金融機関からは融資を受けられないのか。」といえば必ずしもそうだとはいえませんが、
銀行や信用金庫を選択するよりも日本政策金融公庫の国民生活事業に申し込むといいかもしれません。
日本政策金融公庫の新創業融資制度であれば、設立2期目であればまだ申し込み要件に合致しているともいえますし、銀行や信用金庫よりは融資を受けられる確率は高いといえるからです。
とはいっても「設立1期目の決算書が赤字。」という場合や、
「事業を営んでいた形跡がないような状態の決算書。」といった場合には日本政策金融公庫でも融資を受けることは厳しいといえるかもしれません。
だからこそ「借金が嫌だからなるべく自己資金で事業を運営する。」といったことを考えすぎずに、
「じぶんがこれから始める事業について銀行はどのような評価を下すんだろう。」といった意味も含めて、創業後間もない時期に銀行に融資を申し込みにいきましょう。
すると、手遅れになる状態から避けられるといえます。
まとめ
「銀行から融資を受けることが全く必要ない業種。」という場合でもなければ、創業間もないころに銀行融資を申し込んだほうがいいものです。
「取り返しが付かない。。。」といったことが1期目の決算書の内容によってはあるものですから。
【おわりに】
昨日のブログを書き終わってからネットを見ていたら「M3 MacBook Air発売。」と見て慌てて注文したという。
娘が使っているIntel製のMacBook Proの下取り価格が50,000円と評価されたのにもガッツポーズをしたり。
(わたしはメルカリなどで売るのが得意ではないので、下取りに出せる場合はだいたい下取りにして売っています。ちょっとくらいの損ならいいかなぁと。)
【一日一新】
映画 隣人X -疑惑の彼女