銀行に融資を申し込むべきタイミング3選

「いつ銀行に融資を申し込めばいいのか。」

といえば、利益などが出ているいくつかのタイミングだといえます。


たまプラーザ駅。


生き残れる会社は「いいものをつくったから」ではなく、財務戦略に長けているから


「これはどこにもない画期的な製品だから、うちの会社をうまくいく。」

「このサービスはいままで手が届かなかったところに届くサービスだから、絶対に売れる。」

というように事業を営んでいると、

「自社の製品やサービスに自信があるからうまくいくはずだ。。。」

と考えることもあるでしょう。

たしかに「売れるモノ。」がなければ、事業というのはうまくいかないといえます。

とはいっても、

「事業をはじめよう。」と考えるのは、

「売れると見込まれるモノ。」を持っていたから事業をはじめたといえるでしょう。

たとえば税理士だと「財務や税務の知識を武器に。。。」と考えるように。

しかし、事業というのは「いいものをつくったけど売れなかった。」

「いいものをつくったんだけど、あと一歩のところで資金ショートしてしまった。」

ということも起こり得るものだといえます。

だからこそ事業というのは、

「どのタイミングで資金調達を行うか。」

という「銀行付き合い。」を考えておかなければならないものなのです。



銀行に融資を申し込むべきタイミング3選


それでは、銀行付き合いをするうえで「融資を申し込むべきタイミング。」といったものを3つほど挙げていきます。

利益が出ているタイミング

「銀行融資をなるべく多く受けたい。」

といったような融資金額を大きくしたいときには「売上規模を大きくする必要がある。」といえます。

「なぜ、売上規模が大きいと多額の銀行融資が受けやすくなるのか。」

といえば「売上が多いと運転資金などの立替金が増えるため。」になります。

とはいっても銀行融資というのは「売上が多いから受けられる。」というものではなく、

「利益が出ているから受けられる。」といえるものです。

銀行というのは「融資の返済は利益から行うもの。」ということを軸として融資の審査を行います。

その利益を軸とした「債務償還年数」は、融資審査の重要な判断材料とすることが多いものです。

債務償還年数 = (借入金の残高 ー 運転資金 ー 現金預金) ÷ (税引き後当期純利益 + 減価償却費)

この債務償還年数が10年以内に収まっているかどうかは、

「銀行融資の審査の分水嶺」となり、債務償還年数が長期間に及んでしまうと融資は受けられなくなるといえます。

そして、この債務償還年数の基本となるのは損益計算書の利益になるので、赤字だと債務償還年数は10年以内に収まることはありません。

なので「銀行融資を受けたい。」と考えているのであれば、

「決算書で利益が出ているタイミング。」というのを意識すべきタイミングだといえます。

何かをはじめようとするタイミング

「最近行った設備投資の金額が大きすぎて、資金ショートしかけている。。。」といったことや、

「事業をはじめたけど赤字続きで資金ショートしかけている。。。」

などというような「何かをはじめた後。」というのは、銀行融資が受けくいタイミングだといえます。

もし、自己資金で設備投資を行ったことにより資金ショートしかけているのであれば、

「そもそも設備投資をする前に銀行に設備資金の融資の申し込みをすべきだった。」といえるでしょう。

また「創業計画書で思い描いていた通りとならず、 せっかくはじめた事業がうまくいかない。」

というような創業後の業績がボロボロのタイミングで融資を申し込むのではなく、

「これから事業をはじめようと計画しているから創業資金の融資を受けたい。」

というように事業を始める前に創業融資の申し込みをすべきだといえます。

銀行というのは「何かを始める前。」には、その事業の将来に賭けて融資の実行を考えます。

しかし「何かをはじめた後に失敗しかかっている状態。」だと、

「融資した貸付金の回収見込みが低い。」と考えるので、銀行融資は受けにくいタイミングだとなります。

なので、銀行融資を受けようと考えている場合には、

「何かを始める前。」に詳細な事業計画書を持って行き、融資の申込みをすべきだといえるでしょう。

銀行の都合に合わせるタイミング

銀行融資をメイン業務として行なっている銀行員には、

「この時期に融資を実行したい。」と考えているタイミングがあるものです。

また、銀行本体としても「融資の特別キャンペーンを行い融資セールスを展開していく。」ということもあるといえます。

このような「銀行の都合に合わせて融資を受ける。」というのも、銀行融資を受けるにあたって適切なタイミングだといえるでしょう。

なので、銀行員が前のめりに「融資を受けませんか。」

と提案をしてきたにもかかわらず「気が乗らないから断った。」というのは避けるべきだといえます。

たしかに、銀行融資を受けると金利の支払いという支出は増えるでしょう。

そして、銀行融資を受けて手元資金が増えたことにより、

「気が緩んで無駄な投資をしてしまう。。。」ということもないとはいえません。

とはいっても「手元資金が増えると無駄遣いをしそうだから、なるべく銀行融資は受けない。」

という経営スタイルでいくよりは、

「手元資金に余裕を持たせたうえで事業をさらに強化する。」というような考えで、

銀行が融資のセールスをしてきた際には、銀行融資を受けるタイミングのひとつだと考えていきましょう。


まとめ


銀行融資対応の肝はタイミングだといえます。


【おわりに】

いまのところ、ひとを雇うつもりはありませんが、

「ひとを雇った(ている)税理士が営業を絶やさない。」という姿も観てみたいなぁと。

税理士を目指しはじめたとき(10年くらい前)にネット上にいた税理士のほとんどの方がいなくなっているのは、悲しいなぁと思ったりしています。。。

「ひとを雇えるくらいになったから営業はいいかなぁ。」と思うのかもしれませんが、他の業界は営業を絶やさないということが普通なのになぁとも。


【一日一新】

かみのやまシュー

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