「今期の決算書は黒字のはずなのに、キャッシュが貯まっていない。。。」
ということを感じた場合には、決算書を並べて確認するということをしてみましょう。
経費にならない支出があるからキャッシュは減っていく
決算書を見て黒字だということを確認すると、
「今期はいくらキャッシュが増えたのかなぁ。」と考えることもあるでしょう。
そして金額を確認した際に、
「黒字のはずなのに前期と比べてもキャッシュが増えていない。。。」
というようなことに気がつく場合もあるかもしれません。
なぜ、決算書が黒字なのにキャッシュが増えていないのかといえば、
「損益計算書に経費として記載されない支出。」というものが存在するからになります。
だからこそ「今期の損益計算書は黒字だけど、預金額はどうなっているか。」
ということを確認しながら事業を行っていくべきだといえます。
「黒字なのにキャッシュがなくなり倒産してしまう。」というようなことも起こり得るので、預金額というのは常に確認していきましょう。
決算書が黒字なのにキャッシュが増えていないときには、ここを確認する
「決算は黒字なのにキャッシュがそれほど増えていない。」
というようなことがあった場合には、
決算書を2期分並べて、次のような科目を比較してみると原因がわかるかもしれません。
借入金を比較してみる
「キャッシュが思ったより増えていない。」
という場合には、決算書の借入金を比較してみるといいかもしれません。
もし、借入金が前期の決算書よりも減っている場合には、
「銀行融資の返済が進んでキャッシュが減っている。」ということが原因だといえます。
銀行融資というのは、
「融資を受けた際には収入にならない代わりに、その返済のうち元金は経費にならない。」というルールになっています。
なので「経費にならない借入金の返済が黒字額よりも多いためキャッシュは減っている。」といえます。
このようなことがあるため、
「キャッシュを一定以上減らさないように、銀行融資は機動的に借り換えていく。」
というようなことをしていく必要が資金繰りにはあるものです。
固定資産を比較してみる
機械や内装代などの固定資産の支出も、
「キャッシュが出ているのに、すぐに経費にならないもの。」になります。
なので「前期の決算書の固定資産額と、今期の決算書の固定資産額」というのを比較してみるといいでしょう。
なぜなら「設備投資をした場合には、その設備投資額の全額がすぐに経費になるわけではない。」
ということで「設備投資の金額分キャッシュが減っている。」ということがあるからです。
だからこそ、キャッシュを減らしすぎないためには、
「設備投資は銀行から設備資金として融資を受けておく。」ということが、資金繰りには必要になるといえます。
保険積立金などを比較してみる
「黒字なのに思ったほどキャッシュが。。。」
というような場合には「節税のために保険に入っているから。」ということがあるかもしれません。
「節税のために保険に入っているんだから、保険料は経費になっているはずでしょ。」
と思われることもあるでしょう。
しかし、保険の掛け金による支出というのは、意外に経費になってないという場合も多いものです。
「支出したうち半額だけが経費になっていて、もう半額は保険積立金として資産に計上されている。」
「支出したうち全額が保険積立金として資産に計上されていて、1円も経費になっていない。」
などというようなことは「節税保険。」にはありがちなものだったりします。。。
なので「保険積立金が増えている金額分だけキャッシュが減っている。」ということもあり得るものです。
「事業を黒字にして強い会社を作りたい。」
というようなことを考えているのであれば、節税保険に入りすぎるのもよくありません。
このような節税保険の加入に際して、銀行から融資を受けるということもおすすめできるものではないかなぁと。
まとめ
「決算書が黒字だということはその事業はうまく回っている。」ということではあります。
とはいっても「支出をしたのに経費になっていない。」ということが会計のルールにはあるものです。
だからこそ事業には「銀行融資などを受け資金調達を機動的に行っていく必要がある。」といえます。
そうしないと「黒字なのにキャッシュがなくなった。」というようなことも起きてしまいますから。
【おわりに】
ひとつ時事ネタを。
別れた女性に対して「付き合っていた頃に支払ったお金を返せ。」っていうのは、違うんじゃないかなぁと。
なんてね。
【一日一新】
コープのチョコモナカアイス