銀行融資対応で税理士にどこまで頼っていいのか

銀行融資対応においても税理士の方に頼って良い面があれば、そうでもない面があるものです。


たまプラーザ駅を出てすぐの景色。


銀行員もわりと頼りにしているかもしれない税理士というひと


事業を営んでいると、税理士の方に顧問を依頼している社長も少なくないといえるかもしれません。

そんな税理士の方と定期的に打ち合わせをして事業の方向性の再確認し、これまでの実績について思いにふけることもあったりするものでしょう。

それこそ、年末調整の時期などは税理士の方のありがたみを感じていたりもするものかもしれません。。。

そのような税理士の方を銀行員も頼りにしていたりするといえるものです。

銀行員の特性にもよるものでしょうが、わたしが銀行員だったときには懇意にしている税理士の方を最低でも1人はつくるようにしていたものでした。

たとえば「決算書の中でこういう表記があるんですけど、どういう意味ですか。。。」などということを税理士の方に質問していたといえるかもしれません。

もしかすると、いまは過去の同僚などから、

「仮払金がマイナスの決算書ってどういう理由があるの。。。」といった質問を受けているともいえるかもしれません。

また「税理士を探している取引先を紹介し、銀行融資を受けたいお客様を紹介される。」といったような間柄にあるのも銀行員と税理士だともいえるでしょう。



銀行融資対応で税理士にどこまで頼っていいのか


「経営コンサルの先生が。。。」と言われると身構えるものですが、

「税理士の先生が。。。」と言われるとそれほど身構えないともいえる顧問税理士と銀行員との間柄。

そんな銀行融資対応で「税理士の方にはどこまで頼っていいのか。」ということを挙げていきます。

試算表を税理士の方に渡してもらうのはあり

銀行融資対応に強くなりたいのであれば、じぶんの会社の数字を理解すべきだといえます。

そのじぶんの会社の数字を理解するためには「経理を社長自ら行なう。」ということが最もおすすめの道でもあったりするものです。

それこそ「業界のことはわかるけど、業績のことはわからない。。。」となっていると、いつまでも歳下の銀行員に舐められてしまうともいえるでしょう。

なので「業績のことを理解する。」ために経理を自ら行い、じぶんの会社の数字の流れや手を付けるべき業績の細部を確認すべきだといえます。

そして、銀行員というのは折に触れて、

「決算書はできあがりましたか。。。」

「直近の試算表を貰えませんか。。。」といったことを伝えてきたりするものでしょう。

その際に「ほいっ。」とすぐに試算表を渡して、業界のことに加えて業績についても話せれば銀行員からの印象は良くなるものです。

「ここの社長は数字について細かく理解できているし、今後も安心できそうかも。」と。

とはいっても、試算表などの経理関係を税理士の方に完全に依頼している社長も少なくないものでしょう。

だからか「税理士の先生に試算表を貰えるように伝えてくれませんか。」といったことを銀行員に言われたりもするものかもしれません。

このような際に「試算表はうちでつくっているから。」と伝えられれば印象はいいものですが、

「顧問税理士に依頼しとくわ。」といっても、それほど大きな負のイメージにはならないものです。

なぜなら「試算表は税理士がつくっている。」ということは、銀行員としても一般的なことだと考えているからです。

ただ「試算表が全くできていない。。。」というのは、

銀行融資対応においてかなりのマイナスイメージになるので、じぶんで経理をしないのであれば経理に必要なデータは常に税理士の方に共有するようにしましょう。

打ち合わせに同席して貰うのもあり

銀行員というのは、打ち合わせの場に社長以外の第三者の人間がいることに対してあまり良いイメージをもっていないひとの方が多いといえるかもしれません。

その第三者の人間が「経理担当。」や「社長のパートナー(配偶者)。」であれば銀行員としても特別悪い印象を持たないものですが、

「経営コンサルタント。」といった肩書の方が同席するのはあまりいい印象にならないといえます。

多少の個人的なイメージもあったりするものですが、

「経営状況の悪い会社ほど経営コンサルが同席しがち。。。」といったことを銀行員は思っていたりもするものです。

「あぁ、あの会社にとうとう張り紙が貼ってあるよ。」などというように。。。

ただ、社外の人間のなかでも「税理士の方の同席。」ということに対しては、銀行員もそれほど負のイメージを持っていないといえるかもしれません。

むしろ「込み入った数字に関する部分は税理士に聞いたほうが速い。」とも銀行員は考えていたりもするものです。

とはいっても「同席した税理士の方が社長よりも饒舌に話している。」

「社長や銀行員に対して怒り始める。。。」といったことがないように社長は注意すべきでしょう。

銀行員というのは「社長の口から話しを聞きたい。」と考えてその打ち合わせに臨んでいるのです。

にも関わらず「税理士ばっかり話していて、社長の話が聞けない。。。」となってしまうと、稟議書に書かなければならないコメントすらも書けなくなるといえます。

なので「税理士に銀行融資対応での同席をしてもらうのはありだけど、あくまでも補助役。」だと考えて頼っていくべきです。

数字をイジってもらうのはなし

「事業性評価融資制度。」

「経営者保証に関するガイドライン。」などというように、銀行融資における対応が変わりつつあるということはあったりするものでしょう。

とはいっても、銀行が融資をする際に重視するのは「決算書をベースにした過去の実績。」だというのはそうそう変わらないものです。

それこそ、決算書が赤字の会社だとすると、

「この会社のどこを見込んで事業性を評価すればいいんだよ。。。」といったことを銀行員は考えたりするものかもしれません。

そして「なんだかんだ言っても銀行融資を受けるためには数字が大切。」ということを社長としてしみじみと感じているものでしょう。

だからか顧問税理士の方に、

「決算書が完成したら銀行融資を申し込みたいから、うまく黒字になるように調整してくれないか。。。」とも言ったりもするかもしれません。

このような「数字を税理士の方にイジってもらう。」という頼り方はなしだといえます。

会計というのはよくできていて、

「何かを隠すためには何か他の科目を使わなければならない。」という複式簿記の仕組みで隠し事をするのが難しいものだといえるのです。

「黒字にするために経費を削って。。。」ともなれば、その削られた経費の行き先は「社長への貸付金」といった銀行員が嫌いな科目を出現させざるを得ないともいえます。

なので「いくら何でも数字をイジってもらうのはなし。」といったことは認識しておきましょう。

数字をイジって貰っている社長にありがちなのが、

「税理士の先生に数字をイジってもらったんだよね。。。」などといった心の声が銀行員との打ち合わせ中に漏れてしまうという場合もあるものですから。

すると、余計に銀行融資を受けることが難しくなるものです。


まとめ


正攻法で融資を受けるために税理士の方を見方につけていきましょう。


【おわりに】

「変な家2」という小説を心待ちにしていたのですが、やっぱりおもしろいなぁと。

次は今年読んだ中での小説部門で、圧倒的な1位だった「成瀬は天下を取りにいく」の続編を心待ちにしていたり。。。


【一日一新】

ある指輪

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