「うちはプロパーじゃないと借りないよ。」
と飛び込み営業をしていたときに、よく言われたものです。
そんなときには、つなぎ資金をプロパー融資で提案をしていました。
銀行員はプロパー融資が実行できて一人前になる
銀行員にとって、信用保証協会付き融資とプロパー融資では、稟議書を書く難易度はかなり異なるものです。
わたしが銀行員だったときにも、
「協会付き融資の稟議書って、ホントに見てるの?」
といったことをよく思っていましたが、
「プロパー融資の稟議書は、何度も差し戻された。」
ものでした。
銀行員の融資の仕事の醍醐味は、プロパー融資をいかにうまく通すことができるのかということだったりします。
銀行からの融資は、「プロパー融資がいい」とおもっている経営者の方は多いことでしょう。
そして、
「プロパー融資をガンガン行いたい。」
と考えている銀行員というのも、実は多いものです。
新規開拓などは、「プロパー融資ができる」規模も業績もいい会社を探していているといえます。
銀行員にとって、やる気が出てくるプロパー融資。
会社側にとっても、プロパー融資は資金繰りを安定させるために必要なもの。
自己資金は、
「いざというときのため。」
にとっておき、
「通常の支払いは銀行に任せておく。」
というスタンスで、プロパー融資を受けてみるということもおすすめです。
プロパー融資は、まずは短期資金から受けてみるべき3選
銀行からプロパー融資を受けたいなら、まずは短期資金で受けられないかを検討してみましょう。
今回は、銀行からプロパー融資を受けやすい短期資金を挙げてみます。
納税資金・決算資金
「思っていたよりも業績が上振れして、納税資金が足りないかもしれない。」
事業を営んでいると、このような事態に合うこともありますよね。
そんなときに納税したくないからといって、
「売上を抜く。」
といったことや、
「節税(?)保険に入る。」
などといったことは、絶対にしてはならないことです。
業績が上振れして、法人税などの支払いにあてる納税資金が心許ないのであれば、銀行から納税資金のプロパー融資を受けましょう。
「銀行が納税資金を融資する」というと、なかには驚かれる経営者の方がいます。
しかし、銀行は納税資金としての融資は行いやすいものです。
それも、納税資金はプロパー融資としても実行しやすいもの。
納税資金は、返済期間が6ヶ月などといった場合が多いので銀行側としても、
「貸し倒れるリスクが少ない。」
と考えています。
いままで、プロパーを受けたことがないのであれば、まずは納税資金のプロパー融資を受けてみる。
この実績が、次のプロパー融資につながることもあります。
なお、法人税などを滞納すると、銀行融資よりも高い金利(延滞税)をとられます。
ならば、銀行から納税資金のプロパー融資を受けて、税金を支払ったほうがお得です。
賞与資金
賞与の支払い月というのは、従業員にとってはこれ以上ない最高の月になります。
しかし、経営者としては資金繰りが悩ましくなるのが賞与の支払い月です。
「賞与を従業員に支払わないと、従業員の志気にも関わるし。。。」
「でも、資金繰りが重たくなるんだよなぁ。。。」
なんてことを、考えますよね。
そんな賞与資金も、銀行側が得意とするプロパー融資のひとつです。
賞与資金に関する融資も、多くの場合、返済期間が6ヶ月程度の融資となります。
これも銀行側は、
「貸し倒れるリスクが少ない。」
と考え、プロパー融資を行いやすい融資商品です。
また、会社の側としても、自己資金である月に多額の賞与の支払いをするよりは、
「銀行から借りて。」
6ヶ月の割賦返済としたほうが、資金繰りが安定するものです。
一時的な資金だからこそ、銀行から借りる。
一時的な短期資金だから、銀行もプロパー融資を行いやすいものです。
季節資金
たとえばアパレル業界だと、売れる季節は夏物や冬物の季節だといわれています。
そんな売れる繁忙期と閑散期が明らかな商売だと、資金繰りが安定しないものです。
「夏がくればドカッと資金が入ってくるのに。。。」
「夏が来る前に、仕入れにまとまった資金が必要なんだよなぁ。」
このように季節によって、資金繰りの差が激しいような事業だと、
「売れる季節の前にまとまった資金で仕入れをして、売れた後にまとまった資金が入ってくる。」
という時差があることになります。
季節によって資金繰りが大きく変わるような業種に対して行う、季節資金も銀行はプロパー融資を行いやすいものです。
季節資金には、季節ごとの一時的な立替資金という性格があり、返済期間も6ヶ月程度がメインとなります。
「資金が足りなくて、仕入れができない。」
と販売機会の損失とならないように、季節資金として、短期のプロパー融資を銀行に申し込みましょう。
季節資金は販売計画通りにいけば、繰り返し受けることが可能なプロパー融資となります。
まとめ
プロパー融資はつなぎ的な資金として、納税資金・賞与資金・季節資金などから受ける。
なぜならこれらの融資は、「返済期間が短く」、また「資金の使い道が明確である」から銀行としても融資を行いやすい融資商品だからです。
銀行は、貸し倒れのリスクが少なければ、プロパー融資を検討することになります。
今回紹介したような、短期資金に関しては、プロパー融資は行いやすいもの。
資金繰りを安定させるためには、銀行融資をうまく活用しましょう。
資金を手元に厚く持つというスタンスを保つために、「短期の立て替え払いはプロパー融資で行う。」ということ検討をしてみてください。
【おわりに】
ギターのスウィープピッキングのコツがやっとわかってきました。
20年くらいかかって。。。
【一日一新】
セリアの爪切り